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Digital Transformation あたらしい変革のチカラ

Uberに見る、デジタル・ディスラプターの成功要因

レジー・ブラッドフォード

デジタル・ディスラプション(digital disruption:デジタル時代の創造的破壊)とは、最近注目されているビジネス用語で、起業家精神旺盛なミレニアル世代が目指す成功のための新たなスローガンとなりつつあります。最新テクノロジーを巧みに利用して既存の市場を切り開く企業を”デジタル・ディスラプター”と呼び、Uber、Airbnb、Lyft、OpenTableなどの著名な企業がよい例です。

すべてのトレンドには2つの側面があり、批評家たちがデジタル・ディスラプションの評価に疑問を持ち始めても不思議ではありません。このトレンドがどれほどの影響をもたらし、長く続くのか懐疑的な人はいます。現にウォールストリートの一部のアナリストは、これらの企業が実施した高額な資本調達を非難し、2000年のネットバブル崩壊との比較を持ち出しています。

しかし、これらの企業は何か正しいことをしているに違いありません。というよりも、私自身を含め多くの人々がこうした企業を利用しています。1990年代のドットコム企業とは異なり、デジタル・ディスラプターは社会に対して大きな影響力を持ち、市場支配力をサプライヤーからコンシューマーに移行しています。

ディスラプション・エコノミーの典型といえる配車サービスのUberを見てみましょう。いくつかの要因が成功に寄与していることがわかります。

• ユーザー・エクスペリエンス全体がモバイル端末に統合されている。サービスに関するすべてが文字どおり顧客の指先にあります。

• サービスが驚くほどの透明性で運営されている。自動車が到着する時刻、自動車の車種、ドライバーの名前、移動する距離、費用の総額は、事前に知らされます。

• 面倒なプロセスが徹底的に排除されている。たとえば、サービスの利用料金は自動的に利用者のクレジットカードに課金されます。持ち合わせの現金を気にしたり、チップを計算したりする必要はありません。

• 創業当初からグローバル戦略を持っている。海外へ旅行する旅行者は年々増えており、コンシューマーはどこに行っても慣れ親しんだサービスを利用したいと考えています。

以上は、ビジネス手法についてですが、目に見えにくい要因もあります。

• 文化的トレンドを活用している。たとえばUberは、リソースを有効活用し、所有物を減らし、無駄をなくし、よりシンプルに生活し、より柔軟な時間に働くというミレニアル世代が「共有経済(sharing economy)」と呼んでいるものにうまくマッチしています。

• 自社を社会的価値と結び付けている。ミレニアル世代は、小売、サービス提供者、雇用者に高い水準の存在理由も求めており、Uberは、自動車数の減少、混雑緩和、公害削減、都市の美化へと向かう世界観に適合しています。

こうしたデジタル・ディスラプターの多くは、マーケットプレース・モデルで事業を展開しています。コンシューマーをプロバイダーやサービスへと結びつけるビジネスです。

たとえばWeWorkというスタートアップは、デジタル・ディスラプターとして商業不動産分野で大きな話題となっており、手持ちの現金が少ない起業家向けに短期リースのオフィス・スペースを提供しています。長く地道な助走を経て、WeWorkは現在、数人の投資家の支援を得て世界の主要都市で事業を展開しています。

WeWorkは単なる短期リースの提供者としてではなく、多くのスタートアップが持つ共同体精神をセールス・ポイントにしています。オープンなオフィス空間は隣り合わせのスタートアップとのネットワーキングを醸成し、提供するサービスには、インターネット・アクセス、コピー機、瞑想室、ビデオ・ゲーム機だけでなく、割安なヘルスケアも含まれます。

一方で、昨年末に算定されたWeWorkの50億ドルという高い企業価値に対し、アナリストが競合他社と比較して懐疑的です。一部のデジタル・ディスラプターとは異なり、WeWorkは商用スペースの長期リースという形で多額の経費を抱えているため、株価の下落に対して脆弱なのです。

WeWorkのビジネス・モデルが長続きするかどうかは、いずれ時間が教えてくれるはずです。それでも、WeWorkを機能させているのは、柔軟性、拡張性、グローバル思考、個へのサービスといったディスラプション・エコノミーの属性です。そして、「コンシューマーが欲しているものを与えよ」、という古くて新しいビジネス格言も当てはまります。

デジタル・ディスラプターでは、1にも2にも、重要なのはモバイルです。

Webに精通している米国人の80%がスマートフォンを所有し、地球上のモバイル端末の数が人類の数を上回り、最近Googleが検索アルゴリズムをモバイル・プラットフォーム優先に変更したことを考慮すれば、どのテクノロジーが先行するかは明白です。

さらに、カスタマー・エクスペリエンス(CX)が重要です。企業のCXは、直感的であり、ユビキタスである一方で、控えめである必要があります。つまり、たとえばホテルチェーンであれば、顧客がホテルのどのエリアにいるかを特定し、その顧客の好み(好きな階数など)を把握し、モバイル・キー(カウンターでチェックインを待つ必要がありません)を提供しなければなりません。

最後に、既存の企業がディスラプション・エコノミーから学ぶべき教訓があるとすれば、失敗は早くせよということです。起業家の熱意と自信を持って新しいアプローチを導入し、よく調べ、実験するように従業員に奨励してください。「早い失敗」の文化は、方向転換を可能にします。市場条件の変化に基づいて迅速に方向を変え、より効率的なビジネス・モデルを迅速に活用できるようになります。

これも古くて新しいビジネス格言ですが、ビジネスの世界で唯一不変なのは変化ですから。

本記事はForbes.com OracleVoiceの以下の記事を抄訳に一部加筆したものです:OracleVoice
Why Most Customer Experience Improvement Efforts Fail
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