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Digital Transformation あたらしい変革のチカラ

自動車の自動運転と、クラウド化について考える

10年後、2025年にクラウドはどのようなものになっているのであろうか。自動運転の車が、不注意による自動車事故の予防策の一つとなる例から、現在、クラウドに必要な要素と、今後のクラウドについてを解説。

自動化で人為的ミスをなくす

警視庁の資料によると、ここ最近都内における交通事故の総件数が減少してきている一方で、高齢者の運転が関与する事故の割合は逆に増加してきている。平成26年は事故総数の20.4%を占めており、割合は10年前の約2倍。

高齢者の運転事故の原因を見ると、安全不確認の割合が多い。歳をとれば、昨日までできていたことが突然おぼつかなくなり、昔のような瞬時の判断ができなくなる。

こういった原因で発生する事故の予防策の1つに、昨今流行の自動車の自動運転がある。人間が操作しなくてもコンピュータが安全に自動車を走らせる。自動車業界はもちろんGoogleなど業界外の企業も真剣に取り組み、技術面だけを見れば、すでに実現化の域にまできているかもしれない。

実現すれば、運転の省力化だけでなく、渋滞や事故を減らすことも可能だ。完全な自動化でなくとも、障害物を検知し自動作動するブレーキなど、ドライバーの運転をサポートするさまざまな自動機能がすでに搭載されつつある。コンピュータ制御で自動化できれば、人為的ミスをなくせて、さらなる自動化で高齢者が関わる交通事故の割合も減らすことができるはずだ。

自動運転の自動車は、自動車業界はもちろん業界外の企業も真剣に取り組む

クラウド化で自動化を促進

自動化による恩恵は、自動車の世界だけの話ではない。ITの領域でも、自動化は重要なキーワードであり、発生する事故や障害の多くも人為的なミスが起因するものが多い。事故にはならずとも、人が介在することで効率化やスピードが妨げられることも多々ある。ITシステムの処理を自動化できれば、そういった人為的なミスや非効率を排除でき、本来のコンピュータシステムが持っている能力を最大限に活用できる。

米国サンフランシスコで開催された「Oracle OpenWorld 2015」の基調講演で、オラクルのCTO、ラリー・エリソンは「人は間違えるものだ」と指摘した。これからのITシステムでは、それを前提にした上で堅牢かつ効率的なものにすべきと言う。つまりは運用管理などを自動化し、ITシステムを堅牢で効率的なものにするのだ。

オラクルのCTO、ラリー・エリソンは「人は間違えるものだ」であり、これからのITシステムでは、それを前提にした上で堅牢/効率的なものにすべきと主張

その具現化したものの1つが、クラウドだ。システムをクラウド化することで、運用管理面での人の介在を極力減らすことができる。今まで人が担当していたバックアップなどの運用作業も、クラウドならば自動化され、人為的ミスが入り込む余地はなくなる。

今後、自動化できるプロセスや、外部に委ねられるシステムは、どんどんクラウド化が進むだろう。OpenWorldの基調講演を行ったオラクルのCEO、マーク・ハードは、2025年にはアプリケーションの80%はクラウドの上で動いていると予測した。さらに開発やテスト環境に限定すれば、2025年には100%がクラウド化されているとも。また、企業が扱うデータのほとんどがクラウドで管理されるようにもなると。2025年には「クラウドのほうが経済性が良くセキュアになる」と断言した。

自動運転の車とクラウド化について考える

エリソンは、せっかくOracle製品をクラウドで使っていても、セキュリティ機能をオンにしていないユーザーが少なからずいて、その結果、運悪く情報漏洩事故を起こすようなこともあるのだと指摘した。そこで「セキュリティ機能は常にオンにすべきだ」と主張する。そもそもセキュリティ機能にオンやオフがあり、それをユーザーが設定すること自体がおかしいと言う。ユーザーが設定するから、そこに人為的な判断ミスが入る余地があり、自動、つまり常にオンであることでミスを防げるということだろう。