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Digital Transformation あたらしい変革のチカラ

 顧客志向型市場において成功する企業とは、自社の顧客層に対してパーソナルで、創造的かつインタラクティブな関係性の構築に徹底的にこだわる「Customer-Obsession(顧客満足への執着)」を持つ企業だ。幸いなことに、私たちには顧客志向型市場に切り込んでいくために大いに役立つモバイル、ソーシャル、クラウドというテクノロジーの3点セットがある。そして、この3つが基盤となり顧客満足への執着を持った企業文化が作り上げていく。

 ここで提案する課題のいくつかは、営業やマーケティングといった部門が個別に取り組むだけでなく、事業戦略全体に取り入れるべきテーマだ。重要なことは会社の規模ではなく、地理的条件だ。あらゆる事業戦略は「グローバル」「デジタル」「コミュニティ」を志向したものでなければならず、プライバシーとセキュリティというデジタルにおけるビジネスを悩ます2つの問題については、一層慎重な考慮が求められる。

1. 「モバイル・ファースト」で考える

 米国でスマートフォンを所有する人の約半数が、スマートフォンなしでは生活できないと感じているという統計がある。

 今や人々は、生活のあらゆる場面でモバイル端末に依存している。企業が戦略を考える上で、まず考えるべきはモバイルであり、これは顧客との双方向の関係性を考える場合にはとりわけ重要だ。

2. 可能な限りパーソナライゼーションを追求する

 パーソナライゼーションとは、顧客一人ひとりに対して適切な情報を提供し、それぞれの利益になる独自のエクスペリエンスを提供することだ。そのためにはリアルタイムでのデータ収集能力やデータ統合、データ配信など高度な能力が求められる。

 一例として、米国で使われているモバイル向け交通情報アプリWazeを考えてみる。Wazeは何百万もの加入者から交通情報データを収集し、自分の進行ルートに沿って、交通パターンや事故や警察の取締り等、登録ユーザーから報告された情報をもとに、目的地までの最も混雑の少ない最短ルートをリアルタイムで教えてくれる。ここではユーザーが情報を提供してサービス全体に貢献すると同時に、それぞれに必要なデータが配信されるというパーソナルなフィードバックのループが出来上がっている。

 Wazeを利用するためにはある程度の個人情報を提供する必要があるが、おかげで移動時間を20分は短縮することができる。今後、消費者がこうしたトレードオフを行う場面はますます増えていくと考えられる。