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Digital Transformation あたらしい変革のチカラ

インバウンドも国内顧客も獲得! あの「紫色のビル」の有名店は19万点もの商品をいかに売りさばくのか

 「爆買い」のキーワードに象徴されるインバウンド(海外からの訪日観光客)の旺盛な消費意欲を取り込むべく、多くの小売業が対応を強化している。しかし、その結果として日本人の客離れを招いてしまったのでは意味がない。国内顧客とインバウンド顧客のどちらを優遇すべきかではなく、双方のニーズに応えられる品ぞろえや店舗づくりを実現してこそ、小売業は将来に向けた活路を見いだせる。総合ディスカウントストア多慶屋(たけや)の取り組みに、大きなヒントが隠されている。

総合ディスカウントストアの老舗はインバウンドにどう対応したのか

ひときわ目立つ多慶屋の紫のビル(写真提供:多慶屋)

 昔なじみの顧客からの信頼を大切に守ってリピーターを拡大し、一方でインバウンド対応でも成果を上げた小売業の成功モデルとして注目したいのが、東京・台東区に10店舗を展開する総合ディスカウントストアの多慶屋の取り組みだ。春日通り沿いでひときわ目立つ紫色のビルといえば、「ああ、あの店だね」と知っている人も多いことだろう。

 多慶屋が創業したのは、戦後まもない1947年のこと。焼け野原となった下町の人々の困窮を目の当たりにした創業者が、「生活に必要な商品を、できる限り安い価格で提供したい」と一念発起したのが始まりだ。その後、JR山手線・御徒町駅近辺に着実に店舗を増やし続け、現在では都内はもとより近県からも1日平均2万人以上の買い物客が訪れる店へと成長し、地域商業の振興を支える存在になっている。

多慶屋は連日多くの買い物客でにぎわう(写真提供:多慶屋)