• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
Digital Transformation あたらしい変革のチカラ

予約サポートの一元化

 オラクルのクラウド「Oracle Service Cloud」を活用し、ANAは幅広いコミュニケーション手段、たとえば電子メールやチャットなどを使った顧客からの問い合わせを管理する統合されたカスタマー・サービス基盤を構築した。今では国内線に搭乗する70%の搭乗者が、カスタマー・サービス担当者による電話でのサポートを得ることなくWebサイト からチケットの予約を行っている。

 世界中の顧客からの問い合わせに対して円滑に回答を用意するために、ANAは以前に取得した顧客の電子メールとANAのウェブサイトの検索機能からキーワードを分析し、荷物サイズのガイドラインから子供連れのお客様に役立つ情報まで、Webサイトに必要なFAQを拡充した。

 「このFAQによって、電子メールによる搭乗者からのお問い合わせを円滑に削減できていると認識しています。これによって当社のお客様満足度も向上しています。その理由は、お客様は問い合わせに対して電話する必要もないし、電子メールの返事を待つ必要もないからです」と、ANA業務プロセス改革室 イノベーション推進部サービスイノベーションチームリーダー、吉村裕子氏は言う。

 また、お客様はANAのモバイル・アプリを、フライト情報取得のためだけでなく、搭乗時刻とセキュリティ・チェックの混雑度合をもとに、セキュリティ・チェックを通らなければならない時刻までの残り時間を確認することもできる。

 国際線搭乗者向けのよりよいサービス提供への取り組みとしては、ANAではフライトの予約状況を事前にチェックし、フライト搭乗者の国籍と相性の良い客室乗務員を配置するなどしている。将来的には、タブレット端末に頻繁に搭乗する顧客のプロファイルを格納して客室乗務員が機内に持ち込み、顧客一人ひとりに最適化したサービスを提供できるようにしていく予定だ。

 さらにANAは、Oracle ExadataOracle GoldenGateを使って、膨大な量の顧客記録を管理し、緊急のフライト変更情報を搭乗者にメールで配信する仕組みを構築している。

結果はファーストクラス

 2015年3月、ANAはカスタマー・サービスにおいて世界でトップ5の航空会社に選ばれた。同社はまた航空会社を評価する企業であるSkytraxによって五つ星を獲得し、過去3年間にわたってAir Transport World MagazineのAirline of the Yearに、Center for Aviationの Asia Pacific of the Yearにも選出されている。

 さらに、2015年には国際線搭乗者のうち50%以上が日本人以外の搭乗者になり、5年前の30%と比較して大きく伸びている。荒牧氏はその割合は今後も会社の成長とともに増えていくと予測している。ANAの経営層は、いわゆる“カスタマー・エクスペリエンス・トランスフォーメーション”をこれらの成果をもたらすための取り組みとして評価している。

 ANAの取締役会メンバーは隔月で開催されるブランド戦略会議に参加し、カスタマー・エクスペリエンス・トランスフォーメーションの進捗を議論し、意欲的な成長目標に対しての進捗度合を確認している。

 「今年度の売上見込みは1.8兆円で、今後10年で2.2兆円を目指している」と荒牧氏は述べる。

 だが、吉村氏は売上成長だけがANAの取り組みのゴールではないと強調する。「重要なのはお客様体験価値の向上であり、ANAがお客様の時間を大切にしていると感じていただけるのであれば、ANAを選んで頂いた甲斐があったということだと思います」と述べる。

本記事はForbes.com OracleVoiceの以下の記事を抄訳しています:OracleVoice
http://www.forbes.com/sites/oracle/2016/01/22/how-to-maintain-growth-despite-disappearing-customer-base
【関連情報】
>> オラクルのカスタマーサービス向けクラウド「Oracle Service Cloud」
>> 卓越した顧客サービス・エクスペリエンスの提供
お問い合わせ