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Digital Transformation あたらしい変革のチカラ

「宝の声」を拾い出せ! 販売金額を約2倍に引き上げたサッポロビールのSNS活用法

「黒ラベル」や「ヱビスビール」といった老舗ブランドのビールで、多くの消費者から人気を集めているサッポロビール。しかし、その勢いを今後も継続し、売り上げを伸ばしていくためには、20~30歳代の若い世代のファン層拡大が必須だ。そうした中でいち早く取り組みを開始したのが、SNS(ソーシャルメディア)を活用し、消費者との関係性を深めていくデジタルマーケティングである。新たにマーケティング・オートメーションの機能も取り入れながら、さらなる強化を進めている。

いかにして20~30歳代のファン層を獲得・拡大していくか

 現在、ビール類の税額は350ミリリットル缶でビールが77円、発泡酒は47円、第3のビールで28円と大きな開きがある。政府・与党および財務省は、この税率を近い将来に55円に一本化する酒税法改正の方針を示している。

 発泡酒、第3のビールへの影響は避けられない一方で、値下がりするビールが再び売れ筋になるとの見方もある。ビール各社には、今後どんな販売戦略を展開していくのか、経営の手腕が問われるところだ。

 そうした中、2016年度の事業方針に「ビール強化元年」というスローガンを掲げ、市場に攻勢をかけているのがサッポロビールである。主力商品の「サッポロ生ビール黒ラベル」と「ヱビスビール」の両ブランドに徹底的に注力し、業務用・地域限定商品への積極的な取り組みも行い、売上増を目指すという。両ブランドの販売は好調で、2015年の売上実績は黒ラベルで前年比105%(缶ビールについては同131%)、ヱビスで同106%の伸びを達成。「この勢いを何としても継続していく」と同社は並々ならぬ意欲を示す。

「サッポロ生ビール黒ラベル」と「ヱビスビール」は好調だ

 そして、このビジネス戦略を支える重要な柱のひとつに位置付けられているのが、SNSを活用したデジタルマーケティングの取り組みである。2013年9月、オラクルのクラウド型ソーシャルメディア・マーケティング管理サービス「Oracle Social Cloud」を国内企業として初めて導入したのがそのスタートで、現在ではFacebook、Twitter、Google+の3つのSNSに公式アカウントを設けている。

 サッポロビール マーケティング開発部 デジタルコミュニケーショングループの森勇一氏は、この狙いを次のように語る。

 「弊社製品の購買層は40~50歳以上の比較的年齢層の高いお客様が多く、このままでは先細りになってしまうため、いかにして20~30歳代のファン層を獲得・拡大していくかが課題となっています。若い世代の価値観に訴求するコンテンツをスマホ優先で発信し、長期的なつながりの中でエンゲージメントを高めていこうとしたとき、最も効果的なチャネルになると考えたのがSNSでした」