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Digital Transformation あたらしい変革のチカラ

カワイイだけじゃない!頼もしいCATIが秘める大きな可能性

 「日本ではカメラが室内にあることへの抵抗感があり、家の中の様子を直接動画で収集するのは、需要がどれだけあるのか率直に言って疑問です。一方で、宅内環境の確認や機器の操作、センサー情報やネット情報を扱うことのニーズはあります。そこで、見守りにとどまらない、放送と通信を融合させた新しいサービスが必要なのではないかと考えたのです」と古河電気工業の上田健太郎氏は話す。

 CATIには赤外線リモコンとマイク、無線LAN、見守りカメラ、スピーカー、温度計が装備されている。機能面で見ると、見守りカメラであり、情報端末であるとともに家電操作リモコンであり、スマートホームにおけるゲートウエイの役割を果たす。そして、何より見た目からカワイイのである。

 CATIが目指しているのは、カメラの映像による監視のような直接的な見守りではない。毎朝、CATIが「おはよう」と声をかけ、それに「おはよう」と返事をすることで、加入者が元気でいることが確認できるような、ゆるやかでソフトな見守りだ。返事がなければ、家の中で倒れている可能性があるので、直ちに家族に連絡するといった機能まで備えている。カワイイだけでなく頼りになる、アイすべき“ユルカワ”端末である。

「通信×放送」CATVへの情熱=アイから生まれたサービス

 古河電工のセンター局用ブロードバンドシステムは、加入者ごとのネットの使用量を見ることができる。CATIと組み合わせることによって、ある番組を見ている人が同時にネットをどのくらい使っているかを把握できる。

 「例えば、サッカーの試合だから結構ツイッターをやっているようだとか、ドラマなのでテレビに集中してネットを使っていなかったが、後半になると飽きてきてネットも使っているみたいだ、などといった分析ができます。そうすると、その人に合った番組を告知したり、サッカーを見ている人にこんなハッシュタグで盛り上がっているということなどを知らせたりすることができます。そうしたことを通して、新しいCATVの見方を提示できる可能性があるのではないかと考えています」(上田氏)。つまり、番組を送信したり単に情報を流すだけでなく、今盛り上がっているモノやコトまで提供することができるようになるという。

 CATIは、やり取りした音声認識の結果や一定間隔で測定した室内の温度などのデータをクラウドにアップすることができる。「新しいサービスをゼロから作り上げるには、スピードを重視し機動性の高いクラウドしかないと当初から考えていました」(上田氏)。利用するクラウドサービスの選定は、慎重に行った。新しいサービスなので、今までにはない使い方でも対応できるように、まずオンプレミスを単純にクラウドに移行したようなベンダーは避けた。そして、基盤が堅牢で、安定した運用が行われている上に、新しいサービスを一緒に作っていこうという意欲に満ちているベンダーのサービスを選ぶことにした。複数のベンダーを比較した結果、選んだのがオラクルのクラウド上のデータベース「Oracle Database Cloud」とビジネスインテリジェンスサービス「Oracle BI Cloud」だった。「オラクルはとても意欲的で、技術者と直接話ができて、いろいろな相談に乗ってもらうことができました。特にCATIからのセンサーデータをクラウドに取り込む方法が既に日本語で分かりやすく公開されていたため、BIで簡単にデータ活用する事ができました。短期で構築できる点も事前に把握できましたが、実際に1カ月程度でデータの取り込みからBIでの分析画面作成が実現できたため、とてもありがたかったです」と上田氏は振り返る。なるほど、CATIの誕生は、サービスへのこだわりやパートナーである企業への“アイのたまもの“とも言えるかもしれない。

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CATIからオラクルのクラウドへアップされたデータのサンプル

CATV事業者と共同で、さらに新しいサービスの創出を

 古河電工では、CATIをクラウドにつないでサービス基盤を作り、CATV事業者と一緒に新しいサービスを作っていこうと考えている。「私たちはCATV事業者が使いやすい管理システムを開発し、提供してきました。それが評価されて、多くのCATV事業者と長期間にわたってお付き合いしています。その歴史を踏まえて、CATIも機器の提供で終わりではなく、一緒に新しいサービスを創っていくことができると考えています」(上田氏)。

 古河電工では、この秋、100台のCATIをCATV事業者に提供し、音声認識結果のデータと30分ごとの室内温度データなどをOracle DB CloudサービスとOracle BI Cloudサービスに吸い上げ、クラウド上でのデータ管理と分析を行っていく。そして、実際にCATIを使ったCATV事業者の意見を聞き、それを取り入れてベーシックなサービスを作り上げ、2017年度に本格展開していく計画だ。クラウド×アイ(Informationであり、あくなき情熱)の取り組みは、まだ始まったばかりであり、あなたの家にCATIがやってくる日も近いかもしれない。

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