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不可能を可能にするサーバー HP Integrity Superdome X、登場。

不可能を可能にするサーバー HP Integrity Superdome X、登場。

2015年1月27日、日本ヒューレット・パッカード主催の「ミッションクリティカル イノベーション サミット」が開かれた東京ミッドタウン大ホールは、来場者の熱気と興奮に包まれた。彼らの視線を一手に集めたのは、昨年12月に発表された高性能インテル® Xeon® プロセッサーE7 v2ファミリー搭載「HP Integrity Superdome X」である。主要セッションのレポートを通じて、この新世代ミッションクリティカルサーバーの実像に迫ろう。

新たなミッションクリティカルの潮流 Project Odysseyが実現する世界

日本ヒューレット・パッカード株式会社
執行役員
HPサーバー事業統括本部 事業統括本部長
大月剛

基調講演の壇上に立った日本HPの大月剛氏は、「モビリティ、クラウド、セキュリティ、ビッグデータという4つのメガトレンドが、お客様のビジネスとITを大きく変えつつあります。中でもミッションクリティカル環境は、新しいワークロードを次々と生み出しながら急速に拡大しています」と話した。

ミッションクリティカル環境といえば、金融機関の決済サービス基盤や、通信事業者のインフラ、企業における基幹業務システムなどを想像するが、HPの言う「新しいミッションクリティカルワークロード」とは何を指すのだろうか。

「ビッグデータをリアルタイムで解析して即座にマーケティング施策に結びつけるシステム、交通や電力網を制御する社会基盤システムなどへの取り組みが急速に進展しています。身近なところでは、かつて情報系と呼ばれていたメールシステムが、今日では“停止の許されないシステム”になった例もあります」(大月氏)

HPは、2011年から新たなミッションクリティカル製品を開発する「Project Odyssey」に取り組んできたが、2014年12月、最大の成果のひとつを発表した。高性能インテル® Xeon® プロセッサーE7 v2ファミリー搭載「HP Integrity Superdome X」である。

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サーバーからワークロードに最適化された“Compute”へ

Randy Meyer
Vice President and General Manager,
Mission Critical Systems
Hewlett Packard Company

続いて登壇した米HP ミッションクリティカルサーバー製品の総責任者であるRandy Meyer氏は、「HP Integrity Superdome Xは、まさにこの新しいミッションクリティカルワークロードに応えるものです。そして、私たちが提供するのは、単なるサーバーではなくワークロードに最適化された“Compute”です」と話し始めた。

“Compute”とは、様々なワークロード(目的や用途、処理の性格)に対して最適なコンピューティングリソースがきめ細やかに割り当てられる環境を指す。ミッションクリティカルなワークロードでは、ビジネス継続のためのトランザクションの高い信頼性や即時性が重視される。

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「紙の地図や電話帳を使わなくなってもう何年経つでしょう。顧客はスマートフォンからサービスを利用して、10秒待たされたら他に移ってしまいます。ITが提供するサービスの品質が、顧客行動を決める時代になったわけです。HP Integrity Superdome Xは、x86サーバーの常識を超えた高い信頼性、インメモリ処理による圧倒的なパフォーマンス、優れた経済性によって、新しい時代のミッションクリティカルワークロードに応えます」(Meyer氏)

HP Integrity Superdome Xは、HP-UXシステムとして豊富な実績を誇るHP Integrity Superdome2で培われたRASテクノロジーを継承。汎用のLinuxで商用UNIXに匹敵する高い信頼性を実現している。最新のインテル® Xeon® プロセッサーE7 v2ファミリー(16ソケット/240コア)および12TBという巨大なシングルメモリプールにより、業界トップクラスのスケールアップ性能が手に入る。

「欧州の通信事業者の例では、加入者管理・課金管理に使うデータベースサーバーをHP Integrity Superdome Xに移行して、44倍もの高速化を達成しました。商用UNIXからLinuxへの移行により、TCOを大幅に低減することもできました。投資対効果の観点からも、ミッションクリティカルなワークロードをx86システム上で処理できる意義は極めて大きなものです」(Meyer氏)

パネルディスカッション「HPキーパーソンが語るミッションクリティカルシステム」

次のセッションでは、米HPでミッションクリティカルサーバー製品のディレクターを務めるJeff Kyle氏が加わった。パネルディスカッションの要旨は次の通りだ。

Randy Meyer
Vice President and General Manager,
Mission Critical Systems
Hewlett Packard Company
Jeff Kyle
Director,
Product Management,
Enterprise Servers
Hewlett Packard Company
日本ヒューレット・パッカード株式会社
HPサーバー事業統括本部
ビジネスクリティカルシステム事業本部
事業本部長
正田三四郎

Q1. ミッションクリティカルシステムの動向

Jeff Kyle氏:スマートデバイスから様々なサービスを利用できる環境、これはグローバル共通のトレンドだ。バックエンドシステムの重要性がかつてないほど高まっている。ミッションクリティカルシステム先進国である日本で要求に応えることができれば、世界に通用すると考えている。HP Integrity Superdome Xの開発には、様々な日本企業の声を製品のデザインに反映させた。

Q2. HP-UXベースのシステムの将来

Randy Meyer氏:HPは、HP-UXオペレーティング環境とHP Integrityサーバーにコミットしている。新しいソフトウェアとプラットフォームへの投資を継続している。HP Integrity Superdome Xは、「x86ベースのミッションクリティカルシステム」への強い要望にお応えして、HP Integrityサーバーのポートフォリオを拡充したものだ。

Q3. HPサーバーポートフォリオの技術的優位性

Randy Meyer氏:HPは多様なワークロード全てを網羅する“サーバーポートフォリオ全体”に投資している。HP独自の戦略であり今後も一貫性をもって取り組んでいく。HP Integrity Superdome Xでは、HP独自にチップセットを開発し、他社が真似のできない16ソケット/240コアというスケーラビリティを実現した。

Q4. HP Integrity Superdome XとHP Integrity NonStop Xの位置づけ

Jeff Kyle氏:HP Integrity Superdome Xは、オープンなOS、ミドルウェア、アプリケーションが使えるという特長が大きい。これに対してHP Integrity NonStop Xサーバーは、1秒のダウンタイムも許されない要求に応える“無停止システム”という位置付けとなる。

ミッションクリティカルシステムにおける“イノベーション”

日本ヒューレット・パッカード株式会社
執行役員
HPサーバー事業統括本部 事業統括本部長
大月剛

日本HPの大月氏は、HPのミッションクリティカル戦略におけるポイントを次のように整理した。

「HPでは、従来からのミッションクリティカルシステムを“持続的成長分野”と捉え、HP-UXやHP Integrity NonStopを中心に投資を継続していくことをお約束します。また、新しいミッションクリティカルワークロードを“イノベーション分野”と定義して製品を強化してまいります。これら全ての製品群に同等の信頼性・可用性を提供し続けることが重要と考えています」

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また、ハードウェアやOSだけでなく、運用管理/リモート管理ツールやサポートサービスの重要性にも言及し「実績を重ねて洗練されたテクノロジーを、x86ベースのミッションクリティカルシステムに反映させていく」との考えも示した。

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「HP Integrity Superdome Xでは、改変のない標準的なLinuxをご利用いただけることが大きなメリットのひとつです。さらにHPでは『Red Hat Enterprise Linux(RHEL)ミッションクリティカルサービス』をご用意しています。この保守サービスには、長期間にわたってシステムを安定的にご活用いただくために、HPが6年間にわたって修正プログラムをご提供することも含まれています」

HPでは、トップエグゼクティブによる勉強会「CIO Club」を主宰してきたが、2014年には技術者コミュニティ「HP Tech Power Club」を立ち上げた。さらに、次世代のミッションクリティカルシステムを議論するコミュニティの創設を計画中だという。 「ミッションクリティカルシステムを実際に構築・運用されている企業様、パートナー様の声を積極的に採り入れて、HPのミッションクリティカル製品をさらに強化していく考えです」(大月氏)

HP Integrity Superdome Xが「ビッグデータ」「HPC」「基幹システム」を変える

日野創 氏
日本ヒューレット・パッカード株式会社
HPサーバー事業統括本部
エンタープライズサーバー
ビジネス開発部
プロダクトマネージャー
日野創
藤川智博 氏
日本ヒューレット・パッカード株式会社
プリセールス統括本部
サーバー技術二部
ミッションクリティカルエバンジェリスト
藤川智博

この日最後のセッション「オープンミッションクリティカルという新たな発想」に登壇したのは、日本HPのHPサーバー事業統括本部 日野創氏と、プリセールス統括本部でミッションクリティカルエバンジェリストを務める藤川智博氏である。

「HP Integrity Superdome Xは、HPが3年の歳月をかけて完成させた戦略製品です。“ビッグデータのリアルタイム解析”に代表される新しいミッションクリティカルワークロードに応える、超高速インメモリ処理プラットフォームです。サポートOSはLinuxです」(日野氏)

日野氏は、具体的なHP Integrity Superdome Xの適用領域として「ビッグデータ」「HPC」「基幹システム」を挙げ、それを可能にする資質は「240コア/12TBメモリが実現する高性能」「業界最高クラスの信頼性」「標準のLinuxが稼働可能なオープン性」であるとした。

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リニアな性能向上とx86サーバーの常識を超えた高信頼性

続いて藤川氏が、テキサス州ダラスにあるHPのサーバー開発拠点に3カ月滞在し、開発陣と共同作業をした体験を交えて次のように語った。

「HP Integrity Superdome Xの大きな特長に、HPが独自に開発したチップセット『XNC2』の搭載があります。サーバーブレードを横断して16CPUを高速かつワンホップ(迂回なし)で接続し、リニアなスケールアップを可能にしています」

HP Integrity Superdome Xでは、実際に4ソケットから8ソケットへのスケールアップで1.95倍、8ソケットから16ソケットで1.89倍という性能向上を実現している。また、ビッグデータ解析のパフォーマンスベンチマーク「Graph500」では、他サーバー製品の約1/3のコア数で同等の性能を発揮することを実証した*。コアあたりの性能では圧倒的と言える数値を叩き出している。
*:HP Superdome X の値は九州大学ならびに JST CREST の協力による2014年11月28日現在の検証値です

「次に信頼性ですが、ハイエンドのHP-UXサーバーHP Integrity Superdome 2のRAS機能を、x86 サーバーとLinux の環境で実現することをコンセプトとしています。たとえば、PCIカードのエラーを検知した際に、アプリケーションに影響を与えることのないよう封じ込め、自動修復を図る『PCI Error Recovery機能』を備えています」(藤川氏)

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ここで藤川氏は、「一般的なx86サーバー」と「HP Integrity Superdome X」で、ハードウェア障害が発生した時の挙動をムービーで紹介した。FTPファイル転送中に「PCIカードエラー」を意図的に発生させるデモである。まず「一般的なx86サーバー」では、PCIカードエラーによってシステムがクラッシュし、サーバーが再起動する様子が映し出された。

「これに対してHP Integrity Superdome Xでは、エラーが発生してもクラッシュせずに封じ込めています。ファイル転送を一時停止させ、バックグラウンドで自動的に復旧を試みます。そして、リカバリが完了するとファイル転送が再開されます。もちろんログも収集しています」(藤川氏)

こうした高度なリカバリ機能の実装は、ハードウェア、ファームウェア、OSが連携して初めて可能になる。Linuxを独自に改変して機能を実装する例もあるが、これではオープン性・標準性が担保できず利用できるアプリケーションが限定されてしまう。

「HPは、HP Integrity Superdome XのRAS機能を開発・実装するにあたってインテル、Linuxコミュニティと緊密に協業し、それぞれ標準機能・標準Linuxとして利用できるようにしました。ですから、HP Integrity Superdome X上で稼働するLinuxはまぎれもなく“標準Linux”なのです」(藤川氏)

「高性能」「高信頼性」「オープン性」――そのすべてを備えたHP Integrity Superdome Xは、システム性能の限界やコストの壁を打ち破るポテンシャルを秘めている。

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「ビッグデータ、HPC、基幹システム領域にとどまらず、HP Integrity Superdome Xが様々な領域で不可能を可能にします。今こそ『やろうとしても、できなかった』お客様のビジネスアイディアを、ぜひ実現していただきたいと思います」(日野氏)

提供:日本ヒューレット・パッカード株式会社