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ITモダナイゼーションSummit レビュー|システムズ 「リライト」の採用により実現する企業に最適なモダナイゼーション

システムズ

「リライト」の採用により実現する
企業に最適なモダナイゼーション

既存ソフトウエア資産の新言語環境への移行によるマイグレーション手法として広く採用されている「リライト」。しかし、ツールによるプログラム変換にのみ重きを置いたアプローチでは成功は望めない。システムズでは、徹底した事前調査と分析によるツールのカスタマイズに基づき、高精度の変換を実現。安全、確実なモダナイゼーションの実現を支援している。

既存ロジック、機能を踏襲した移行に最適な「リライト」の選択

株式会社システムズ
マイグレーション事業本部
企画推進部
販促・広報担当部長
中本 周志

一般に旧来のレガシーシステムをモダナイゼーションするための手法としては、既存システムの特性や機能、言語は変更せず、プラットフォームのみを移行する「リホスト」をはじめ、既存システムをBPR(Business Process Re-engineering)も含めた現在の要件に沿って作り直す「リビルド」、さらにはレガシーシステムの特性や機能には変更を加えず、プログラムのソースをオープン系言語に置き換え、新たな環境へと移行する「リライト」などが挙げられる。

これら手法のなかで、特に長年実践されてきた業務ロジックや利用されてきたシステムの機能が今後も踏襲されていくことが想定される場合に、最適なアプローチとなるのが「リライト」である。「既存のシステム資産を活用しながら、変換ツールを使って古いプログラムソースをオープン系のCOBOLやJavaへコンバージョンする方法をベースに、より迅速かつ低コスト、低リスクでのモダナイゼーションを実現できることがリライトの特長です」とシステムズの中本周志氏は説明する。

対象システムの綿密な分析で変換ツールの最適化を実施

システムズでは、1995年頃にいち早くレガシー問題の解決方法としてのマイグレーション技術に注目。以来、主にリライト型を軸としたサービスの提供を通じて、独自の技術やノウハウを蓄積してきた。

リライトによる移行に伴う、アセスメントや資産の棚卸しといった移行計画の策定から、移行性の検証、変換仕様の作成、独自ツールを活用したレガシーシステム上のCOBOL/4GLやPL/Iからオープン系COBOLへ、あるいは既存のCOBOLからJavaへといったプログラム変換の実施、さらにはテスト、本番切り替えに至るプロセスをトータルに支援している。

■COBOL to Javaのツール変換例(ワークエリア処理)
左がCOBOLプログラムソース、右がJavaプログラムソース
[画像のクリックで拡大表示]

「通常、リライトの移行プロセスに関しては、ツール変換の部分がフォーカスされがちですが、マイグレーションにおいて成功のカギを握っているのは、対象資産の棚卸しや移行性検証によって既存システムの問題点を洗い出し、それに沿って最適な計画や作業手順、ツールを適用していくことです」と中本氏は強調する。

例えば変換ツールに関しても、移行元/移行先システムの特性に合わせた最適なものを用意する必要がある。システムズでは既に述べたように、棚卸しをして分析したユーザーシステムの特性に合わせて「変換仕様書」を作成。それをツールに反映して実際の変換を行う仕組みになっている。変換仕様書の作成を支えているのが、独自ノウハウに基づくパターン分析である。このパターン分析を行うことで、移行に伴うリスクを洗い出し、実際の変換作業の前にツールを最適化する。これにより高精度な変換を実現している。

リライトによるマイグレーションプロジェクトが失敗に終わるケースでよく採用されているのが、とりあえず現行のソースをツールで変換し、そこで出たエラーを逐次修正していくというアプローチだ。この方法では、あるエラーの修正が、新たなコンパイル上のバグ、ないしは実行時のエラーを生むなど、いわば“もぐら叩き”になってしまい、いつまで経っても作業が収束しないことも珍しくない。「当社では、独自のシステム分析に基づいて、あらかじめ変換ツールを対象システムに最適化することで、そうした問題を解消しているわけです」と中本氏は解説する。

さらにマイグレーションに際しては、既存のレガシーシステムで利用していたOSが提供するJCL(ジョブ制御言語)などのユーティリティの機能を、移行先の環境でいかにカバーするかということも重要なテーマとなる。システムズでは、そこで必要となる代替機能の開発やミドルウエアの導入なども併せて支援している。

■リライトによるモダナイゼーションのロードマップ例
ソースコードの書き換えがポイントとなる
[画像のクリックで拡大表示]

目的やシステム特性に応じた適材適所での手法選択が重要

こうしたリライトによるマイグレーションは、例えばリビルドを選択するケースに比べて、より短期、低コストによるオープンシステムへの移行を可能にするものだ。とはいえ、言語の切り替えやプログラムソースの変更が伴うという観点では、やはり100%移行リスクから免れているという言い方は正しくない。

重要なのは、運用コストを継続的に削減したい、あるいはサポート切れや老朽化したシステムを早期に新たなプラットフォームに移したい、さらには現在の環境変化に追随し得るスピード感のある経営を支えるシステムを実現したいなど、その目的を明確化するとともに、現行システムの機能や処理ロジック、あるいはバッチ処理が多いのか、オンライン処理が多いのかといった特性などもしっかりと見据えて、リライト/リホスト/リビルドなどのモダナイゼーション手法を適正に選択することだ。場合によっては、システムの各部分でそれら手法を別途使い分けることも必要である。

「そうした現行システムに合った、適材適所による手法の選択にかかわるコンサルテーションを含め、システムズではお客様に最適な移行手法を提案。マイグレーションプロバイダーとして、20年にわたる経験の中で培った技術力、ノウハウをベースに、お客様システムの移行プロジェクトを成功に導くことを支援しています」と中本氏は語る。

なお、既に述べた通り、システムズではレガシーシステム上の各種言語のプログラムをオープン系のCOBOLやJavaに変換するためのツールを保持しているが、これに加え、現在、IBMのOS/390上のアセンブラで書かれたコードをC言語に変換するツールの開発にも、関西学院大学との産学連携によって取り組んでいるという。リリース目標は2015年7月に据えられており、その登場はモダナイゼーションの世界に新たな可能性を拓くものとして大きな期待が寄せられている。

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