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IP電話網でインテリジェントな相互接続

通信事業者の電話網におけるI P化が一段落する一方で、多くのMVNO(仮想移動体通信事業者)やサービスプロバイダーが入り混じり、異なる事業者間、サービスプロバイダー間の音声・動画通信の接続性がますます重要になってきた。VoIP、SIP関連製品大手の米ソナス・ネットワークスのキーパーソンが来日し、ますます増える多様な音声通信サービスに応えるべく、どのような戦略を構えているかを語った。

ケビン・ライリ 氏
ケビン・ライリ 氏
ソナス・ネットワークス
上級副社長
技術担当、CTO
マイケル・スウェイド 氏
マイケル・スウェイド 氏
ソナス・ネットワークス
上級副社長
ワールドワイドセールス&マーケティング担当

 インターネットとモバイル端末が普及する中で、人々が使う電話は急速にIP化が進んだ。国内における固定IP電話の契約件数は2014年に固定電話全体の半数を超え、その後も漸増を続けている。モバイル端末もIPを使った音声や動画の通信が当たり前になり、ユニファイド・コミュニケーションが一般的になってきた。

 通信事業者は、固定電話網や移動体通信網への投資に関して、これまでのTDM(時分割多重)から「IP化」へとひたすら推し進めてきた。通信事業者にとって、現在のインフラ整備はどのような状況にあるのか──。

 通信事業者向けにVoIPのゲートウェイなどを開発・販売してきた米ソナス・ネットワークス社の上級副社長マイケル・スウェイド氏(ワールドワイドセールス&マーケティング担当)は、「通信事業者が自分の電話網をIP化する投資は、ここにきてひと段落ついた状況にあります。これからは通信事業者間の接続や、様々な方式の音声通話サービスを相互接続していくフェーズに移っていくでしょう」と述べる。

 

「IP化」後の接続性を提供

 通信事業者間の電話IP網を相互接続するNNI(Network Network Interface)を実現するには、事業者間を接続する標準プロトコルJJ90.30に対応したゲートウェイである「SBC(Session Border Controller)」が必要になる。また、固定電話や携帯電話などの発呼を加入情報、接続ポリシーに則ってルーティングする「PSX(Policy Server)」が欠かせない。

 ベンダーも用途も異なるネットワーク間を接続するには技術的困難を伴う。JJ90.30で標準化された事業者間NNIであっても接続仕様について協議すべき事項は多く、標準自体が改正されていくことも予想される。ソナスのSBCやPSXを使用すれば柔軟なSIP編集機能とインテリジェントなルーティングポリシーでこれらの技術的困難を容易に解消できる(図)。また、日本市場を重要視している同社は日本の標準化動向にも注視しており、将来的な仕様変更にも素早く対応できる。

図●ソナス・ネットワークスのSBC(Session Border Controller)やPSX(Policy Server)は、IPベースの電話網を相互接続する
図●ソナス・ネットワークスのSBC(Session Border Controller)やPSX(Policy Server)は、IPベースの電話網を相互接続する
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顧客のペースでクラウド化

 同社は1997年に米マサチューセッツ州のウェストフォードで創業して以来、VoIPのゲートウェイ開発を手がけてきた。現在は移動体を含んだ通信事業者とエンタープライズ向けに、接続性とセキュリティに配慮したIP網の接続性実現の支援を行ってきた。同社が進める事業戦略としては6つの分野に注力している(表)。

表●ソナス・ネットワークスにおける6つの戦略
表●ソナス・ネットワークスにおける6つの戦略
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 特にクラウド化に関して、同社はすべてのソリューションを、ハードウエアでもソフトウエアでも、またハイブリッドでも提供できるようにした。顧客に対して全面的なクラウド移行を促すのではなく、ハードウエアおよびハイブリッドを残すのは「顧客のペースでクラウド化を進めたいから」だとスウェイド氏はいう。「私たちには、システムの移行について長年の経験がある。ひとつの製品やソリューションがすべての顧客にとって正解だとは思っていない。ハイブリッド環境はまだまだ続くだろうから、顧客の求める形でのソリューションを提供していく。また、豊富なラインナップで、様々な規模のリクエストに対応する」。

 

総売上の25%を研究開発に投入

 様々な通信事業者やサービスプロバイダーが混在して通信するので、複雑になりがちなセッションポリシーの厳密な管理や滞りないトランスコーディングが求められるが「これらの部分には自社で開発した知的財産に基づいた技術を使っている」と技術担当の上級副社長でCTOのケビン・ライリ氏は話す。総売上げの25%を研究開発費に当てる同社ならではのこだわりだ。

 プラットフォームでは、メッセージヘッダーなどを瞬時に書き換えて転送するなど大量の演算処理が求められるハードウエアにおいて、GPU(graphics processing unit)を組み込んで処理に当たらせたり、データセンター内のリソース管理が、SDN(Software Defined Network)に変わってきたのに対応するといったことにも取り組んできた。

 セキュリティ面にも力を入れており、DoS攻撃によって利用不可能な状態に陥らないこと、課金逃れの不正利用を防ぐといった対策も強化している。

 市場拡大に向けては、前述のNNI、モバイルIMSコア網、Voice over LTE/WiFiなどを視野に入れて、マイクロソフトのSkype for Business Cloud PBXへの対応や、米タクワ社の買収などを通してソリューションラインアップを整えている。

 

サポート体制強化で日本市場に存在感

 同社は日本ソナス・ネットワークスを99年に設立し、日本国内の通信事業者およびサービスプロバイダーとも緊密な関係を築いてきた。スウェイド氏は「約1年前に日本をアジア地域から分離独立させ、米国本社と直接、密接なコミュニケーションを採れるよう組織変更を行ったが、それは我々にとって日本は2番目に大きな市場であり、現在も継続的な成長の過程にあると認識しているからだ」と話す。

 さらにライリ氏は「数多くの日本人の技術者による24時間365日体制のサービスサポートを引き続き提供していくとともに、通信事業者の環境構築と運用を支援したい」と意気込みを語る。

お問い合わせ
  • 日本ソナス・ネットワークス株式会社

    〒108-0014東京都港区芝4-13-2 田町フロントビル5F

    TEL:03-6414-8500

    URL:http://www.sonus.net/

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