業務目線での変化を考えることが重要

働き方改革は、将来的な労働力人口の減少や長時間労働の改善を背景に、急速に受け入れられてきている。性別や人種、国籍などに関わらずに優秀な人材を活用するダイバーシティマネジメントや生産性向上も、働き方改革の目的の1つといってもよいだろう。しかし、トップダウンで働き方改革を推し進めるだけでは、残業抑制ばかりが注目される可能性がある。仕事量が同じであるにも関わらず、働く時間だけが短くなり、現場が苦しむことになりかねないのだ。しっかりとした制度として働き方改革をとらえ、現場からの改革も考えながら、生産性を向上させるような仕組みを作っていかなければならない。

このような働き方改革の規制化や制度化のフェーズの後は、実践フェーズに入っていく。実践フェーズでは、働き方改革のために定めた規制や制度をベースに、あるべき姿を考えながら業務を変化させていくことが重要となっていく。また、業務レベルでの変化や改革を行うためには、最新の業務ツールやモバイルデバイス、クラウドの活用が不可欠になっている。

たとえば、ある調査では、モバイルアプリによって41%の従業員が、働き方が変わってきていると考えているという。また、5年前よりもチームで働くことが1.8倍増えたといい、社内の部門間連携はもちろんのこと、社外の協力会社などとの横のつながりを最大限活用した働き方が増えてきているのだ。さらに、従業員の8割が未承認のクラウドアプリを業務で使っていることを認めているという調査データもある。これらは、会社が主導しなくても現場の個人個人が「生産性の向上」を求めていることの現われだとも言えるだろう。

クラウド型のOffice 365の導入を考える

個人レベルでは、EUC(End User Computing)のような使い方でモバイルデバイスやアプリなどが活用されてきているが、やはり、セキュリティや内部統制を確かなものにするためには、企業側から最新の技術を活用できる業務ツールを提供し、新しい働き方を安全かつ柔軟に、生産性高く行える環境を整備することが重要だ。2017年10月10日には、Office 2007の延長サポートが終了となるため、これを機に最新のOfficeに入れ替えることで生産性の高い働き方へと変えていくのも1つの手だ。

Office 2007から最新のOfficeに変える方法は、サブスクリプション版(クラウド)とオンプレミス版の2つがあるが、働き方改革を考えるのであれば、常に最新の機能を提供するサブスクリプション版のOfficeを採用することをお勧めする。

たとえば、オンプレミス版のOfficeはデバイス単位のライセンスとなり、1ライセンスでメインPCと携帯デバイスの合計2台へのインストールが可能だが、サブスクリプション版のOfficeはユーザー単位のライセンスで、PC、タブレット端末、スマートフォン、それぞれ5台ずつの合計15台までインストールすることが可能だ。また、インストール時点での機能しか利用できないオンプレミス版と異なり、継続的な機能追加が行われ、常に最新の機能を利用できることも魅力の1つで、ビジネス環境の変化に対応することができる。オンプレミス版のOffice 2016は2015年9月にリリースされているが、サブスクリプション版の Office (Office 365 ProPlus / Office 365 Business) は、それ以降2017年1月までに120を超える機能が追加されているという。

マイクロソフトのパートナー各社では、Office 365の導入支援サービスや運用サービスを用意しており、それぞれ特徴的なサービスを提供している。本稿では、前後編にわたって4社のサービスを紹介しているので、参考にしてほしい。ビジネスや要件に合わせたサービスを提供しているところが見つかれば、比較的簡単に最適な業務ツールを手に入れることができるだろう。

後編では、働き方改革を実践していく上でのセキュリティの重要性について考えていく。

「働き方改革」の強力なパートナー①
大塚商会

大塚商会では、Office 365の導入からサポートまでを支援する「たよれーるOffice 365」を提供し、初めてクラウドサービスを利用するユーザーも安心して利用することができる。

Officeを新しくするときに課題となるのは、マクロの互換性の問題だ。業務に合わせた独自のマクロが新しいバージョンで利用できないのであれば、既存のOffice資産を十分に活用することができない。

大塚商会では、ツールを利用して、短期間で多くのマクロファイルを自動的に検証することができ、マクロのプログラム中に記述されている問題となりえるメソッドなどのキーワードを検出できる。ツールには、約1,000件の問題点が登録されており、機能拡張や廃止によるオブジェクトモデルの変更、オブジェクトモデルの削除による実行時エラー、ファイル形式の違いによる問題などを検出できるという。

検証結果はレポートで提供され、検証結果の分析が可能。重要な事象については、詳細説明が添付され、対策や改修のヒントを得ることができる。これによって、問題のあるファイルが明確になり、具体的な対応方法のガイダンス提供によって改修コストの削減も行えるという。

また、大塚商会では、Office 365を導入することによりこれまでとは変わる管理者の作業負荷を低減するサービスを展開。「らくらく Office 365」サービスではユーザー追加・削除などの日々の作業を代行することで、管理者が本来の業務に集中できるよう協力に支援している。

「働き方改革」の強力なパートナー②
富士ソフト

富士ソフトは、約200名のMicrosoft ソリューションの専門技術者が在籍する部門を設けている他、お客様へ「働き方改革」を実感いただける施設 「マイクロソフトソリューション&クラウドセンター」を 東京(秋葉原), 大阪の2拠点に設置し、専門の技術者により お客様の課題解決を支援する体制を整備している。

特にOffice 365については、目的や規模に合わせてさまざまなサービスを展開しており、導入時の初期設定から教育、サポートまでをワンストップで提供する「Office 365スタートパック」を提供している。

Office 365移行時に、各Officeファイルの互換性問題を解決する 「互換性検証サービス」が提供されている。 これまで作りこんだマクロVBA互換性調査を実施したレポートによって、修正が必要な箇所をピンポイントで特定することが可能となる。本メニューによりOfficeのバージョンアップで発生する課題を解決し、効率的な全社展開が実現される。

他Office 365導入後のメニューも用意している。初めて利用するユーザーへの操作方法ガイドや、情報システム管理者への技術情報などを盛り込んだ「リソースブック」、マイクロソフト製品全般の課題について豊富な実績を持つ専門チームが解決を支援する「エンタープライズサポート」などが提供されている。

これら情報システム部門を強力に支援するメニューによって、新たなツール導入直後にありがちな作業効率の低下を抑制し、「働き方改革」を実現させることが可能となる。