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ビジネスの勝敗決めるハイブリッドクラウド

デジタル技術によりビジネスを変革する「デジタルトランスフォーメーション」が伸展し、クラウド活用が勝敗を決める。ヴイエムウェアは事業部門が求める使いやすさとIT部門が重視する統制の両立を実現するVMware CROSS-CLOUD ARCHITECTUREにより、複数クラウド活用の可能性を広げた。
ヴイエムウェア
ゼネラルビジネスSE統括部
統括部長
奥野木 敦 氏

 これまでのビジネスモデルをソフトウエアで根本的に変革するデジタルビジネスの重要性が高まっている。その成否のカギを握るのがクラウドだ。既に不可欠な存在になっているが、今後、その利用は加速する。2016年時点で世界のITワークロードの73%を従来のITが占め、クラウドは27%にすぎないが、2021年には従来のITとクラウドはそれぞれ50%と同率に、2030年にはクラウドが81%を占めると予測される。中でも、際立って高い伸び率を示すのがパブリッククラウドだ。

 「複数のパブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせたハイブリッドクラウドが増えていくでしょう。しかしながら課題が増えてくることも予想されます。例えば事業部門とIT部門の意見対立はその代表です。使いやすいクラウドを求める事業部門に対し、IT統制に軸足を置くIT部門はクラウド利用にも統制を働かせたい。自由度を高めるとリスクが高まり、反対に統制が厳しすぎると現場にとって使いにくくなります。事業部門、IT部門の双方が納得できるクラウドでなければなりません」。ヴイエムウェアの奥野木敦氏はこう話す。

プライベートクラウドを迅速に構築できる
VMware Cloud Foundation

 クラウドの選択肢の1つとしてプライベートクラウドの活用もますます重要になる。その解決策として、ヴイエムウェアが提唱してきたのがSoftware-Defined Data Center(SDDC)だ。サーバーだけでなく、ストレージ、ネットワークなどのリソースを仮想化することで、ソフトウエア定義のデータセンターを実現。リソースの柔軟性が飛躍的に高まり、セキュリティやコンプライアンスのコントロールも容易になる。

 SDDCは、サーバー仮想化プラットフォームのVMware vSphere、ストレージ仮想化プラットフォームのVMware vSAN、ネットワーク仮想化プラットフォームのVMware NSXなどで実現する。

 このうち、VMware vSANはサーバー内蔵のHDDを共有ストレージ化する。「高額のストレージ機器を購入せずに、柔軟で高性能のストレージリソースを実現できます。基幹システムや仮想デスクトップ、ディザスタリカバリといった基盤として広く利用されており、世界中で7000社を超える企業が導入しています。」(奥野木氏)。また、VMware NSXはネットワークの柔軟性を高め、仮想マシンの払い出しとともに、それに紐づくネットワークも同時に払い出せるようにする。「ネットワーク設定の時間を短縮できるため、ビジネスのスピードが大幅に向上し、運用負荷も軽減、さらにはセキュリティの向上も図れます」(奥野木氏)。

 プライベートクラウドに加えてパブリッククラウドを活用する際に、事業部門が求める自由とIT部門が重視する統制の両立を図るためヴイエムウェアが新たに提唱しているのがVMware CROSS-CLOUD ARCHITECTUREである(図1)。プライベートクラウドだけでなく、パブリッククラウドを含めた柔軟性と管理を実現し、ハイブリッドクラウドの利用ニーズの増加に対応した。

 最大の特徴はクラウドベンダー、サーバーやネットワーク機器などのハードウエアベンダーとの協業により成り立っている点にある。「クラウドベンダーやハードウエアベンダーとともに新たなアーキテクチャーを構築することで、オンプレミスや複数のクラウド環境を横断的に一元管理し、アプリケーションやワークロードの管理と制御を簡単にできます」。奥野木氏はこうメリットを話す。

 このアーキテクチャーは2つの製品とサービスで構成される。1つは新しい統合クラウド基盤ソフトウエアのVMware Cloud Foundationで、もう1つは2017年内に提供を始めるVMware Cross-Cloud Servicesである。

 VMware Cloud Foundationは、ヴイエムウェアが持つvSphere、vSAN、NSXなどの機能とハードウエアを統合した。「SDDCベースのプライベートクラウド環境をハードウエアも含めて迅速かつ簡単に構築を可能とします。またこの基盤をVMwareのクラウドパートナーからも提供するため、サービスとしても利用可能です」(奥野木氏)。2016年10月に発表したアマゾン ウェブ サービス(AWS)との戦略的パートナーシップを締結しVMware Cloud on AWSを提供するのはその一環だ。「AWSのベアメタルサーバーの上にSDDCを構築しサービス提供するため、vSphereベースのプライベートクラウドとVMware Cloud on AWSとの間で一元管理を実現するだけではなくクラウドをまたいだvMotionなども可能となります」(奥野木氏)。

図1:VMware CROSS-CLOUD ARCHITECTUREの概要
[画像のクリックで拡大表示]
複数のクラウドを一元的に管理する
Cross-Cloud Services

 VMware Cross-Cloud Servicesは、複数のクラウドをまたいで統合管理できるSaaS。パブリッククラウド利用の増加による管理の複雑化に対応した。プライベート、パブリックを含むすべてのクラウド環境を抽象化し、1つのクラウドのように管理でき、クラウドにおけるハイパーバイザーを実現する(図2)。すべてのクラウド環境の統合管理はもちろん、ネットワークやセキュリティの監視・適用を透過的に実行できるようにし、データ管理を含むITガバナンスを強化する。

 「当社は今後もCROSS-CLOUDARCHI TECTUREにより、企業のクラウド戦略をサポートし、デジタルビジネスへの変革のお役に立っていく所存です」。奥野木氏はこう言って講演を終えた。

図2:VMware はクラウドのハイパーバイザーへ
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