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ITpro Special
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培った信頼関係を基盤にAIの活用を積極的に支援していく

── 今後はどのようなことに取り組む予定ですか。

 設立時から現在までに、最大のパートナーである日本IBMのビジネスモデルも大きく変化してきました。当初は、汎用機や様々なネットワーク、サーバー関連製品など、比較的ハードウエアが中心でしたが、最近ではコグニティブとクラウドをビジネスの主軸に置いたモデルに変化してきています。当社はこれまでデータの「伝送」を支えてきました。これからは、これまでに培った技術を生かし、データの伝送だけでなく「活用」を支援する事業を強化していきたいと考えています。「劇的な変革への対応」が求められる中、創造性と探究心をもってお客様を支援していきます。

コンタクトセンターでAI活用支援

藤田:その1つが、IBM Watsonを軸としたビッグデータの分析と利活用です。そのため、昨年8月からコグニティブビジネスを推進する部門を立ち上げ、専門家の育成を開始しました。

 まずは、コンタクトセンターにおける応対支援やカスタマーサービス業務の自動化からAI活用に着手しています。当社は2001年よりコンタクトセンターシステムの構築、運用を行ってきましたので、高いシェアと豊富なスキルの蓄積、そして業務への深い理解を有しています。これらを生かすことでバリューを発揮できると考えました。すでに当社では、複数のコンタクトセンターにおいて、FAQAの精度やオペレーターの対応品質の向上を目指し、AI活用を支援しています。

 米IBMのコグニティブソリューションであるWatsonが他に先行している分野の1つに自然言語ソリューションがあり、音声のテキスト化、テキストの音声化など、コンタクトセンターで活用しやすいAPIが数多く揃い、すでに英語圏で多くの実績を積んでいます。米IBMはその成功を踏まえ、国内ではソフトバンクと組んで4年ほど前から日本語環境も整えてきました。当社が強みを発揮できる分野とWatsonの得意分野は重なっていると言えます。

 AIエンジンには、業種・業態ごとに構築する「コーパス」と呼ばれる学習済みデータが必要で、コーパスの充実がAIシステムの適用効果を大きく左右します。我々はこのコーパス構築の重要性に着目し、構築支援のサービス提供を視野に入れた取り組みを開始しています。また、1つの業界・業態のコンタクトセンターで学習して精度が上がったコーパスを活用することで、同業種のコンタクトセンターにおけるAI導入をより低コストで迅速に実現できる可能性があります。すなわち、ある業種で“育てた”コーパスをいかに使いやすいテンプレートとして他社に展開するかがカギになりますので、それを実現すべく、コンタクトセンターのアウトソーシングを手がけているパートナー企業と準備を進めています。この分野に対する企業のニーズは非常に高く、当社はその実現のためのベストパートナーになれると信じています。

誠実かつ公正であり続ける

── 日本IBMの子会社となった後、日本ユニシスのグループ企業の子会社時代を経て、今年に入って日本ユニシスの直接の子会社となり、ソフトバンクからの出資も得ました。これにより、エス・アンド・アイのビジネスはどのように変わっていくでしょうか。

藤田:日本ユニシスはパートナーとの「共創」を重視しながらAIとIoTを推進する企業ですので、理想的な環境が整ったと実感しています。

 ソフトバンクはこれまでも日本IBMのWatson事業のパートナーとしてWatsonの普及を進めてきました。今後は、当社のAI活用サービスを取り込むことで、ソフトバンクによる市場でのWatson普及に拍車がかかることは間違いありません。安価で高品質なAI提供の仕組みを提供することで、中堅・中小企業がWatsonを導入するハードルを下げることにも繋がると考えています。また、日本IBMとは、今後も当社の最大のパートナー企業として協業を推進していく予定です。

── 以前からコアバリューとして「honest.」を掲げています。これはどのようなものですか。

藤田:これまでの30年間、多くのお客様やパートナー様と様々な取り組みを行ってくることができたのは、信頼関係があったからだと思っています。これからも、新たなお客様やパートナー様と信頼関係の構築・深化を進めていくために、誠実かつ公正であるべきだと考えています。その信条を掲げているのが「honest.」です。また、失敗を恐れていては新しい取り組みはできませんので、チャレンジする中での失敗は次の成功へのステップと捉え、折あるごとにこれらの考え方を社内で共有することにしています。これも私たち自身が誠実で公正であるために欠かせないことです。

 私は、新入社員も含め、社員にはずっとこの会社で働いてもらいたいと考えています。そのためにはこの会社がさらに、20年、30年と存続していく必要がありますが、そこで重要なのはやはりお客様、パートナー様との信頼関係です。新しいことにチャレンジし、Win-Winの関係を築き、長く事業を継続していきたいと考えています。

S&Iの今後の取り組みの詳細と、30周年を機に刷新した企業ロゴに込めた思いについてはこちらをご覧ください。

お問い合わせ
  • エス・アンド・アイ株式会社
    エス・アンド・アイ株式会社

    〒103-8507 東京都中央区日本橋箱崎町30-1 タマビル日本橋箱崎

    TEL:03-5623-7353

    URL:http://sandi.jp