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ビーコンなど駆使しIoTで実証実験

ICTは様々な地域課題の解消に役立つものの、十分な実証実験ができず実用化されないことが少なくない。その突破口として「北九州e-PORT構想2.0」が注目される。データセンターの集積地である立地と、市内に設置したビーコンやセンサーなどによるIoT基盤を実証実験に活用。地域課題を発掘・収集し、ビジネス化するための対話会など人的側面もフォローしている。

 北九州市は2002年から北九州e-PORT構想を掲げ、情報インフラを整備し全国有数のデータセンター集約地となった。2015年からは北九州e-PORT構想2.0に発展させて、「中小企業などの参画促進や、ビジネス創出の視点で地域の課題解決を目指しています」と、北九州市の外郭団体でe-PORT構想2.0を担当する九州ヒューマンメディア創造センターの山田修司氏はこう話す。

 そしてe-PORT構想2.0は、2016年に北九州市IoT推進ラボと一体化。政府が2016年に選定した全国29地域の地方版IoT推進ラボの1つとして選ばれたのだ。そのシンボルプロジェクトが、2017年1月完成のスタジアムと連動した「北九州スタジアム完成を見据えたにぎわい創出実証事業」である。

オープンイノベーションを採用
事業化の資金の面でも支援

九州ヒューマンメディア創造センター
事務局長
山田修司

 北九州スタジアムは、ミクニワールドスタジアム北九州として営業をスタート。JR小倉駅の北側に位置し、地元プロサッカーチーム「ギラヴァンツ北九州」のホームだ。観客が南側の商業地域や文化地域にも流れるようにする「にぎわい基盤」を構築。駅周辺の公共の歩行者誘導サインなどに情報発信のためのビーコンや、歩行者の流れを測るセンサーを設置しIoT基盤とした。

 一方で、スマホ用アプリ「街なかにぎわいアプリ」を配布してクーポンや地域情報などを発信。ギラヴァンツ北九州のコンテンツと連携したトレジャーハンティング(宝探し)などを実施し、人の流れを見える化した新たなビジネスモデルの検証をしている。

 また、オープンイノベーションの手法を採用しており、例えばこの「にぎわい創出」では、市内外の企業や大学などがコンソーシアムを組み参加。補助金を受けられる制度もある。また「行政などとの折衝が必要になれば当財団が連絡・調整します。北九州市外の事業者も参加可能です」(山田氏)。

 ビジネスの種の抽出には、人のつながりや対話も活用している。地域課題を発掘・収集し、ビジネス化するために企業や団体、大学生などが参加する「北九州みらいのビジネス創り対話会」はその1つだ。昨年度は6回開催し、延べ336人が参加した。ここから生まれたテーマは11件に上り、うち9件がビジネス化に向けて動き始めている。

 「地域の課題は持続可能でないと解決しません。課題に直面する方、技術をお持ちの方、新たな事業を創出したい方などに参加いただき、ビジネスの視点で改善していくことで、抜本的な解決策となる新サービスを育てていきたいと考えています」(山田氏)。

図 にぎわい創出で地域を活性化
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