研究開発クラウドの衝撃 ニッポンが世界をリードする研究開発の新たなアプローチ

vol.01
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 様

クラウド活用で創薬の新市場を

新薬は1剤開発するのに2,000億円の費用が必要とされ、そのうち1/4が分子設計段階に投じられるという。製薬企業が巨額を投資し多くの人材と時間をかけて開発した化合物だが、臨床試験を通過するものは10%に過ぎず、残りの90%は開発中止となり日の目を見ることはない。

「薬は物質そのものではなく、情報を伴う物質です」と国立研究開発法人 産業技術総合研究所 創薬分子プロファイリング研究センター 3D分子設計チーム 研究チーム長 福西快文氏は話す。同研究センターは探索研究から臨床研究におけるボトルネックの解消を目指し、分子レベルでプロファイリングを行い、最適な化合物を導き出していく研究に取り組む。

新薬開発が直面している課題はコスト増だけではない。これからの創薬に欠かせない計算化学に携わる人材が極めて少ないのだ。現在、日本で50名程だという。同研究センターは創薬開発プラットフォームを無償で提供するとともに、その基盤にクラウドを活用して、オープンで自由参加が可能な「創薬エコシステム」の実現に向けた取り組みを進めている。

今、計算化学をはじめバイオ技術の教育の拡充、産業の活性化、新薬開発のイノベーションの加速など、日本の新薬開発の未来が動き始めている。

国立研究開発法人 産業技術総合研究所
創薬分子プロファイリング研究センター
3D 分子設計チーム チーム長

福西 快文 氏

日本の創薬の未来がここから始まる。そこでのクラウド活用とは?