攻撃者は1クリック先にいる! 深刻化するサイバー攻撃に日本企業はどう向き合うべきか?

ジサペル氏 おっしゃる通りです。サイバー攻撃の現状を考えれば、企業にセキュリティ対策を行うかどうかを判断する余地はありません。すべての企業にとってセキュリティ対策は必須です。また、つい最近のことですが、米国の信用情報大手のエクイファクスのCEOがサイバー攻撃による情報流出の責任を取って辞任しましたが、世の中は企業のサイバーセキュリティの責任は、役員、CEOレベルにあると捉えているのです。しかし、多くの日本の経営者はそのような認識が不足しています。どうやら「自分たちはサイバー犯罪の脅威にそれほどさらされていない」という思い込みがあるようです。

蟹瀬氏 日本は安全だと思っているということですね。

ジサペル氏 そうです。しかし、この認識は誤りです。サイバー攻撃において、攻撃者との物理的な距離は意味がありません。日本の治安がいくらよくても、攻撃者は「1クリック先に存在する」のです。さらに日本には、サイバー犯罪の攻撃対象の動機となりえる要素が数多く存在します。例えばアノニマスのようなハッカー集団は、捕鯨問題を理由に攻撃を仕掛けていますし、米軍の安全保障政策上の地政学的なリスクとも無縁ではありません。もちろん金銭的、経済的な魅力もあります。このような中で、自分たちは安全だからと対策をないがしろにするのは攻撃者の思うツボなのです。また、2020年には世界中から注目が集まるオリンピックも開催されますので、サイバー攻撃の標的にされるリスクはますます高まります。そう考えると、日本企業はこれまで以上に優れたサイバーセキュリティ対策を行っていく必要があるのです。

数々の世界的企業に評価されるラドウェアのソリューション

蟹瀬氏 優れたサイバーセキュリティ対策を行うためには、信頼のおけるパートナーが必要だと思います。セキュリティサービスを提供する企業は数多く存在しますが、その中で御社のサービスが優れている点について教えてください。

ジサペル氏 先ほど、「セキュリティ対策の自動化が、攻撃者が有利な現在の状況下では有効である」と申し上げましたが、我々はサイバー攻撃をリアルタイムで検知するアルゴリズム、そしてその攻撃を防御するシグネチャを自動的に生成する機能により、それを実現しています。この点が競合に対するラドウェアの最大の優位点です。さらに、アプラインスだけでなく、クラウドサービスや人的なサービスも含めたソリューションをトータルな形で提供できることも、導入企業様にとっては大きなメリットになると考えています。このような点が評価され、データセンター向けセキュリティソリューションプロバイダーのリーディングカンパニーとしてのポジションを獲得しています。

蟹瀬氏 御社のソリューションは、具体的にどのような企業に導入されているのでしょうか?

ジサペル氏 通信企業や、金融系、IT系など、名だたる数多くの企業様に導入いただいています。

蟹瀬氏 今後のビジョンについて教えてください。

ジサペル氏 我々は、世界で最高のサイバーセキュリティソリューションを提供するという明確なコミットメントを持っています。そのためにも、ハッカーの先手を取るための新たなアルゴリズムや自動化機能の開発、サイバーインテリジェンス(諜報活動)対策などについて、引き続き投資していくつもりです。また、お客様のニーズや目標に応えられるよう、トータルのサポートはもちろん、パートごとの導入ができるよう、柔軟なサービス提供を行っていきます。日本においてサイバーセキュリティの重要性が増していくことを見越して、クラウドベースのDDoS対策やWAF(ウェブ・アプリケーション・ファイアーウオール)サービスの基盤となるデータセンターを東京に昨年開設しました。これにより、お客様のデータが国外に出ることなく、データ処理のスピードも保証した上で、日本の企業様の資産をしっかりと守るご支援ができるようになるのです。我々は日本のマーケットに対しても、高いレベルでコミットしていきますので、是非ご利用いただければと思います。

蟹瀬氏 今日、お話しを伺って「サイバー攻撃への危機感が足りない日本企業が、いかに危険な状況にあるのか?」ということが実感できました。また、今この時も攻撃は行われているため、セキュリティ対策への投資は時間をかけている暇がないということもよくわかりました。この状況を脱するためにも、まず多くの日本企業の経営者はセキュリティ対策についての意識を変えていく必要がありそうですね。