Vol.4 ポスト2020、東京と首都近郊のポテンシャルを探る

経済・業界の最新トレンドを考察し、その新たな経済潮流のもとでビジネスを成長に導く“事業用地”の可能性をビジネスパーソンに提起する日経ビジネスオンライン主催の『新たな経済潮流と事業用地フォーラム2017』(協賛・UR都市機構)。その第4回が2017年12月1日に開催された。今回のテーマは「ポスト2020、東京と首都近郊のポテンシャルを探る」。その内容をダイジェストでお届けする。

これからの日本経済 〜首都近郊はどうあるべきか〜

フォーラムの第1部には、東京大学 名誉教授で学習院大学 国際社会科学部 教授の伊藤元重氏が登壇。 「これからの日本経済 〜首都近郊はどうあるべきか〜」と題して基調講演を行った。

『分業』都市から、職・住・遊・学が『混在』する都市へ

伊藤氏

東京大学 名誉教授
学習院大学 国際社会科学部 教授
伊藤元重

税制調査会委員、復興推進委員会委員長、経済財政諮問会議議員、社会保障制度改革推進会議委員、公正取引委員会独占禁止懇話会会長などの要職を務める。著書に、『入門経済学』(日本評論社、1版1988年、2版2001年、3版2009年、4版2015年)、『ゼミナール国際経済入門』(日本経済新聞社、1版1989年、2版1996年、3版2005年)、『ビジネス・エコノミクス』(日本経済新聞社、2004年)、『ゼミナール現代経済入門』(日本経済新聞出版社、2011年)など多数。

 「2020年以降、東京や首都近郊の姿がどう変わっていくのかを予想していくうえでは、『グローバル化』『少子・高齢化』『技術革新』『産業構造の変化』という4つのポイントを踏まえることが大切」だと講演の冒頭で話した伊藤氏。

 そのうえで、「2020年以降という中期的な未来を予想する前に、まずはもっと遠い未来に起こりうる変化、そして足元で起こっている変化について考えてみたい」と述べ、超長期・短期の2つの視点で都市の変化について語り始めた。

 超長期の視点において指摘するのは“産業構造の変化とともに、都市の全体構造も、かつての『分業』から『混在』へと変わっていく”という点である。

 「戦後から高度経済成長期にかけて、首都圏は丸の内や霞が関のようなオフィス・官庁街、新宿や池袋のような大商業地、川崎の臨海部に代表される工業地帯、多摩ニュータウンなどに象徴される郊外の住宅地と、機能ごとにエリアが分かれた。このような都市の『分業』は工業中心の産業構造にはマッチしていたが、現在のようにサービス産業中心の時代においては、ひとつのエリアにあらゆる機能の『混在』するまちづくりが求められているのではないか」と指摘。「かつて森ビル 元会長の森稔氏が提唱した“職・住・遊・学”の混在するまちが、ひとつのひな形になりうる」と述べた。

基調講演の様子
人が集まる空港の近くに大きなポテンシャルが

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