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クラウド時代の事業継続ソリューション

■ ベリタステクノロジーズ
クラウドを活用したIT-BCPを機能させるには
システム全体の障害状況を俯瞰できる仕組みが必須

 東日本大震災の前後で、BCP(事業継続計画)、とりわけ情報システムを継続または早期復旧するためのIT-BCPへの取り組み方が一変した。さらにクラウドの普及によって、IT-BCP対策には新たな課題が生じ、これを解決する手段の導入が求められるようになっている。

IT-BCPが不要なIT機器など、もはや企業にはない

ベリタステクノロジーズ
インフォメーションアベイラビリティ アーキテクト
星野 隆義氏

 大震災以前、BCPとは、事業が停止すれば社会的影響が大きい大企業だけの取り組みだった。ところが実際には、企業同士が複雑かつ密に結びついており、小さな企業の事業停止でも思いのほか波及効果が大きい。大震災はこのことを改めて認識させる出来事だった。

 たとえば、自動車のサプライチェーンでは、重要部品の供給が途絶えると、それを供給するのが零細企業でも、自動車の生産全体がストップしてしまう。サプライチェーン上に隙のないBCP対策が求められるのだ。

 あらゆる業種の企業活動がITに依存しており、数あるBCP対策の中でもIT-BCPはきわめて重要だ。企業規模の大小を問わず取り組む必要があるのはもちろんのこと、重要業務を担うシステムだけを対策の対象にしたのでは不十分だ。地方の事業所に置かれるファイルサーバー、社員の机の上のパソコンなど、重要な情報は各所に分散し、それらを共有しながら活用しているからだ。企業で使われるIT機器に、もはやIT-BCPが不要なものはない。

 震災以前のIT-BCPの対象が、大企業による重要システムが中心だった理由は、対策が大掛かりだったからだ。その手段はおしなべて高コストであり、その構築と運用には専門的な知識を持つ技術者と手間が欠かせなかった。例えば、高価なストレージ機器を導入して冗長化したり、重要な情報はテープに記録して遠隔地に置いたりしていた。金融業界の企業などでは、海外のクラスターをバックアップとして用意しているところもあった。

 もちろん、こうした手段ならばデータの安全性は担保できる。しかし、その一方で企業のIT-BCP対策のハードルを上げていた。実際、「IT-BCP対策を予算化しても、平時の業務の高効率化に向けた予算と比べれば優先度は低く、リーマンショックを機に凍結されている例がたくさんありました」と星野氏は語る。コストを少しでも下げるため、情報を蓄積しておくのは、平時の業務を行う事業所から60キロ離れていれば十分という認識もあった。

IT-BCPのハードルを下げるクラウド、しかし新たな課題も

 震災では、分散保管したいデータの一部を失い、事業継続が困難になった例があった。また、計画停電によって、広範囲で一斉にシステムが動かなくなる事態も経験した。すべての企業が、あらゆるIT機器を対象にして、万全のIT-BCP対策をしていく機運が高まった。

 IT-BCP対策の裾野を広げるためには、限られた災害対策の予算の中で、実現可能かつ実践的なITソリューションの存在が欠かせない。さらに、ITの専門家がいなくても実践できる対策であることも重要だ。ITシステムを運用・管理する立場の専門家は家族を持つ若い年齢層が多く、彼らが被災してしまうとIT-BCPを実行することすらできなくなるからだ。

 「現在では、IT-BCPの課題のほとんどを、クラウドと仮想化によって解決できるようになりました」と星野氏は言う。分散していた重要な情報を、データセンターまたはクラウド上のサーバーに置くことで、すべての情報をIT-BCP対策を含めて集中管理。しかも、大掛かりな仕組みを導入できない企業でも、クラウド上のバックアップ用サーバーに簡単に切り替えて使えるようになった。すでに、IT-BCPが高コストな時代ではなくなったのだ。

 その一方で、クラウドを活用することによる新たな課題が浮上してきた。たとえば、非常時の復旧に要する時間が思いのほか長い、バックアップしたタイミングが異なるデータを組み合わせても、現実には業務復旧が困難といった課題である。データベースサーバー、アプリケーションサーバー、ウェブサーバーなど役割が違うサーバーを、災害で生じた障害の状況を見ながら、適切な順番で立ち上げていくことも難しい。

システム状況を俯瞰し、1クリックで非常体制発動

 これら新たな課題は、ITサービス全体の健全性を確認し、統制する立場にあるサービスオーナーがリスクを正確に知り、適切な指示を出せない体制になっていることから生じている。ITサービスは様々なコンポーネントの集合体であり、非常時にはそれぞれで固有のリスクを抱える。技術的な難易度が高いため、サービスオーナーが状況を俯瞰して把握することができない(図1)。リスクの検知がITサービスの運営状況と紐付いていないこと、状況が可視化できる範囲が断片化されていることがクラウド固有の課題を生み出している。

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 こうした状況を解消するためのITソリューションには、全体を俯瞰し、あらかじめリスクを把握しておくための「予測可能性」、迅速かつ適切に対処するための「自動化」、IT-BCPが機能することを事前に検証する「コンプライアンス」、特定のクラウドベンダーやプラットフォームに依存しない「柔軟性」が求められる。

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 星野氏は、「サービスオーナーが管理画面にログインすると、サービスを支えるシステム中のリスクの所在を速やかに知ることができ、1クリックで非常体制への切り替えプランを発動できる仕組みが理想です」と語る。

お問い合わせ
  • ベリタステクノロジーズ合同会社

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