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高度化とライフサイクルで挑むデータ活用戦略

辻 仁史氏
SAS Institute Japan
プラットフォームソリューション統括部
IoT & Advanced Analyticsグループ 部長
辻 仁史氏

データから価値を生み出し、イノベーションを創出する。そのために欠かせないアプローチが「ビジネス・アナリティクス」である。データを分析して将来の予測や次のアクションを示唆する。より大きな成果を上げるためには、分析手法の高度化を図り、アナリティクス・ライフサイクルを継続的に回していくことが大切である。データ分析ソフトの老舗企業であるSAS Instituteは、豊富なソリューションとコンサルティングサービスの提供を通じ、ビジネス・アナリティクスの成功をトータルに支援する。

 社会のデジタル化やIoTの普及を受け、そこから得られるデータをビジネスの創出・発展に役立てる「ビジネス・アナリティクス」の期待が高まっている。ビジネス・アナリティクスを企業に導入するには、分析結果をどのように活用するか整理したうえで取り組むことが失敗しない秘訣だ。SAS Institute Japanの辻仁史氏は、「それにはアナリティクス高度化へのステップの理解とアナリティクス・ライフサイクルの実践が必要だ」と説く。では、アナリティクス高度化へのステップとは何かを見てみよう。

 アナリティクス高度化の最初のステップは、「記述的アナリティクス」だ。例えば、営業売り上げの管理など、計画に対して乖離(かいり)がないか、目標まであとどれくらいかをデータで可視化し比較する「結果の管理」を目的とする。このステップは、改善が必要な箇所を見つけるレポーティングが主目的で、大局的な意思決定に用いられ改善施策実行までの時間は長い。また、妥当な施策を立案するには次のステップが必要になる。

 第2段階は「診断的アナリティクス」。なぜそのような結果になったのかという「原因と結果の関連性」を調べることだ。売り上げ管理なら、低迷要因がどこにあるのか様々なデータ項目の関連性を様々な解析手法で深掘りし、原因を推定し改善施策を作り上げる。しかし、いくつかの施策の中でどれが一番妥当なのかを判断するには、それぞれの施策の効果を予測しなければならない。

 第3段階は「予測的アナリティクス」。結果をもたらす因子から普遍的な関係性や傾向を導き出し、将来の不確実性を予測する手法だ。例えば、飲料メーカーなどで様々な要因から売り上げを予測し、新製品投入が、自社製品に与える影響をシミュレーションし将来の生産計画へ反映といったことに利用される。正しい判断のためには精度の高い予測モデルとそれをサポートする精緻な過去情報が必要となる。

 そして第4段階が「最適化・指示的アナリティクス」である。様々な戦略の中から不確実性の低い最適解や選択肢を導き出す、最も高度な手法だ。例えば、銀行のマーケティング最適化や工場の装置や材料の擦り合わせなどを自動化することである。「判断から実行までを大量かつ超短時間で行えるようになります。つまり大量のモデルと判断結果のメンテナンスが必要になるので、機械学習手法だけにとらわれずに全体運用までを見据えておかないとビジネスで生かし切れません」(辻氏)。

 頻度が多く、時間が短い意思決定ほどアナリティクスはより高いステップのものが求められる。「判断すべき対象の数と判断のレスポンスによって必要な運用体制とシステムは異なる」と辻氏は訴える。

分析精度を高めるのは「現場力」、現場を見て、現場の人と対話する

 加えて重要になるのが、アナリティクス・ライフサイクルの実践である。アナリティクスはツールだけで完結しないからだ。データだけでなく、現場を見て、人と対話する「現場力」がモノをいう。「これがイノベーションを創出し、ビジネス価値を高めるカギを握っています」と辻氏は主張する。

 このライフサイクルは「発見」と「展開」の2つのフェーズで成り立つ。発見フェーズでは課題を探索して仮説を導き出し、課題解決のモデルを策定する。展開フェーズではそれを実業務に適用し、行動・運用を通じて評価する。評価結果は再び発見フェーズにフィードバックし、PDCA活動を繰り返す。先のいずれの手法においても、この発見・展開のライフサイクルは普遍の取り組みとなる(図)。

 SAS Instituteはこうしたアナリティクス・ライフサイクルの中のすべてのステップに対して製品群を用意して、ビジネス・アナリティクスを根付かせようとする企業を幅広くサポートする。大量の予測モデル開発を支援する「SAS Factory Miner」、予測モデルの精度管理をする「SAS Model Manager」、最適な意思決定を支援する「SAS Decision Manager」などである。これら豊富なソリューション提供に加え、アナリティクス活動を支援するコンサルティングサービスもワンストップで提供する。業種・業態を問わず世界中の企業のビジネス変革に貢献している。

 データを価値に変えるには、分析結果をどのように活用するか整理し、アナリティクスのどの段階が必要かを定める必要がある。また、アナリティクスを組織に根付かせるにはアナリティクス・ライフサイクルを運用できる体制に組織を変化させていくことが重要だ。SAS Instituteは豊富な実績と知見・ノウハウを生かし、ビジネス・アナリティクスによる効果創出の最大化に貢献する。

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図 アナリティクス・ライフサイクルとその活動を支えるSAS Instituteのソリューション群
ビジネスマネージャ、データサイエンティスト、ITシステムデータ管理者などが連携して課題抽出、仮説検証、業務実装のサイクルを回していく。SAS Instituteはその取り組みを支えるソリューションを豊富に提供している。
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