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社内情報ポータル刷新で実現するカブドットコム証券の働き方改革

 働き方改革を急ぐあまり、業務の量は変わらないのに「ノー残業デー」を設けたり、22時にオフィスの電気が消えてしまうといった企業がある。「果たしてそれで従業員の負担は減るのだろうか」と、ディサークル代表取締役社長 西岡毅氏は疑問を投げかける。

 西岡氏が今回の講演で、理想的な働き方改革の事例として挙げたのが、カブドットコム証券だ。証券業界として初めて統合ITソリューション『POWER EGG』を導入。年々増え続ける膨大なデータの処理を効率化し、業務生産性を上げて働き方改革を成功させたという。成功のカギは「小さなムダを徹底的に取り除いたこと」(西岡氏)だ。

ディサークル
代表取締役社長
西岡毅 氏

 1999年に設立したカブドットコム証券は、約107万の証券口座(2017年10月)を扱っている。注文件数は株式のみで1日20万件、会員用ウェブページのアクセス数は月8,000万件、主要なマーケットの指標や為替情報、銘柄ごとのニュースがリアルタイムで確認できる「kabuステーション」のデータ処理件数は1日12億件など、同社が取り扱うデータ量は膨大だ。

堅牢なシステムを構築するためには、快適な労働環境が必須

 そんな状況の中で、2017年2月、カブドットコム証券システムリスク管理室長 石川陽一氏は、システムリスクを統括管理する部署に着任。「煩雑化していた業務を目の前にして、システム開発を担うのは『人』であることをまず意識した。システムの改善に取り組む前に、従業員が働きやすい環境をしっかり整えないと、質の高いものは作れない。そのためには、まず、労働生産性を上げるためのインフラ整備が必要不可欠だと考え、改革を始めた」と振り返る。

カブドットコム証券
システムリスク管理室長
石川陽一 氏

 それまで同社は、メーラーのOutlookやExchangeのほか、某社のグループウエアを導入していた。「しかしそれは『作り込みが必要なポータル』であり、自分たちが相当頑張って作り込まないと、使い勝手のよいグループウエアにならなかった。通常の仕事との兼任で開発をしても質は上がらず、本気で取り組むなら専任の開発者が必要。さらに、操作性に優れたものにするためには追加のシステムが必要で、費用もかさむ。使い勝手が悪く全社員で使えないため、なかなか改革が進まなかった」(石川氏)。

 そうした状態を一掃するために、石川氏は「働き方改革」につながる観点の見直しを図った。例えば、固定電話の内線からiPhone内線に変更し、かつクラウドで管理するようにした。これによってオフィスにいなくても緊密に電話連絡が取れるようになった。コミュニケーションツールにはビジネスチャットを導入。そして、CI(コーポレートアイデンティティ)に関する社内IT基盤構築のため、ディサークルの統合ITソリューションPOWER EGGの導入を決めた。「ほかのグループウエアと比較検討した結果、CIを早急に、かつ手間をかけずに整えられるのがPOWER EGGだと判断した」(石川氏)。

 実際に使ってみると、面倒な「カスタマイズ」の必要は全くなかった。コーポレートカラーの赤色に合わせてデザインを選べたり、社内インフラのメニュー作りも非常に簡単だった。画面もシンプルで使いやすく(統一されたUI=ユーザーインターフェース)、データベースの構築も容易。ドラッグ&ドロップで自分たちが使いやすいように簡単に画面作成ができ、以前のデータベースは、3年かけても10のデータベースも構築できなかったが、POWER EGGはわずか3カ月で50以上のデータベースを構築できた。「証券業界でPOWER EGGを導入したのは初の試みだが、これまで地銀での利用実績が高いことから、既に金融系のワークフローが練られた作りになっていて、そのままで十分使えると感じた」(石川氏)。

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この4分割画面だからこそ、情報が整理され、各自にすぐにやるべき業務、未着手の業務などが一目で分かるようになる。カブドットコム証券もこの画面で情報を活用している。

 現在、利用し始めてわずか4カ月だが、以前より業務のスピードが高まり、生産性向上や働き方改革に一歩踏み出せていることを実感するという。「部室長会議等でも、以前は幹部クラスがExcel資料を作成・印刷・配付していたが、今はPOWER EGGのWebデータベース機能を使えば、簡単に組織で共有・閲覧ができるので、その雑務時間をもっと生産性の高い仕事に充てることが可能になった。また、20以上ある申請書類も電子化することで、印刷や回覧、捺印といった手間が省け、時短やコスト低減につながった」と石川氏は語る。

“3つの業務のムダ”の改善がさらに生産性を上げる

 西岡氏によると、POWER EGGを利用することで、主に3つの“業務のムダ”が無くなり、生産性アップにつながるという。石川氏も語った通り、まず1つ目が紙を使った業務の削減だ。「紙での申請や決裁業務」を無くして電子的に行えば、ペーパーレス化によりムダな作業が大幅に減り、モバイル端末でいつでも決裁が可能なので、意思決定するスピードも上がる。

 2つ目が「Excelによる属人的な業務」からの解放だ。個人で管理していたExcelによる情報を組織で共有すれば、常に最新情報を組織の誰もが確認でき、戦略なども立てやすくなるし、集計作業からも解放される。

 3つ目が「情報洪水を招く社内外メール」の効率化だ。社内連絡にメールを使えば、必要なメールを仕分けするだけで時間がかかり、重要メールの見逃しによる顧客対応の遅れや、メールの誤配信の恐れもある。しかしPOWER EGGなら、「スケジュールやToDoなど」「承認依頼や申請状況・進捗など」「掲示板や電子会議など」「社内メールなど」というように項目ごとに4分割された「気づきのポータル」が画面に表示され、各人に見るべき情報や処理すべき案件がプッシュ配信される。仕事の“見える化”だけでなく、確認・やり忘れを防止し、社外へのメール誤配信のリスクもなくなるというわけだ。

 POWER EGGの全サービスは不要だと考える企業には、必要なサービスだけを利用するという“柔軟性”も持つ。Office365のメールやスケジュール管理は使い続けながらPOWER EGGのワークフローやWebデータベースと連携させるといった“システム連携”も容易だ。また、ノンカスタマイズで利用できるので、短期間かつ低コストでの導入が可能という。「まずは企業として小さなムダを徹底的に取り除いて環境を整え、業務生産性を上げることが、働き方改革を成功させるための近道。目的達成のツールとしてPOWER EGGを使い倒していただきたい」(西岡氏)。

 少しでも早く効果を出すため、豊富な導入実績を持つ導入サポート企業による成功ノウハウ提供や、課題・活用事例を共有し、一緒に解決法を考えるような「ユーザー会」も組織している。「刻々と変化する競争社会の中で、POWER EGGというアプリケーションを通じて、お客様の競争力や企業価値の向上といった効果を生み出すことが、我々のゴールだ」と西岡氏は締めくくった。

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お問い合わせ
  • ディサークル株式会社

    東京都千代田区神田神保町二丁目 36 番地1

    TEL:03-3514-6060

    URL:http://www.d-circle.com/