• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP
日経ビジネスONLINE Special 週刊日経ビジネスオンライン SPECIAL日経ビジネスオンライン

中古車買取のガリバーも採用!企業向けチャットで働き方改革を実現

 名刺やスケジュールの管理など、ビジネスパーソンの業務効率を上げるツールが数多くリリースされている。短時間で生産性を高めるためには、便利なビジネスツールをいかに上手く使えるかということも重要なテーマとなるだろう。そんななかで今、最も注目を集めているのがビジネスチャットだ。電話やメールだけでは困難であったリアルタイムのコミュニケーションを実現するビジネスチャットは、複数人での同時会話やスピーディーな情報共有を実現できるということで、導入する企業が増加している。

IDOM
ITセクション
紺野良太 氏

 とはいえ、新たなツールを使うということは、従業員一人ひとりがその使い方を学ぶことから始めなければならないという負担もある。「すべての従業員にとって使い勝手が良いツール」は、それほど多くないのだ。さらに、営業や開発などと、部門ごとに必要とするツールが違うという問題も生じる。

 その2点を解消し、効果的にビジネスチャットを導入・活用している企業がある。中古車買取ガリバーを運営する株式会社IDOMだ。

 「弊社では現在、LINEWORKS(ラインワークス)とWorkplace(ワークプレイス)という2つのビジネスチャットを使っています」と語るのは、同社ITセクションに所属する紺野良太氏。

 まず「LINEWORKS」は、今年2月にスタートした法人用のサービス。スマホ利用者のほとんどが使っているチャットアプリ「LINE」のビジネス版だ。チャット機能はもちろん、メールやカレンダー、管理ファイルなどのグループウェア機能も使える優れものだ。もう一方の「Workplace」は「フェイスブック」のビジネス版。従来のフェイスブックと同じインタフェースながら、PDFファイルをダウンロードすることなくウェブ上で閲覧できるなど、ビジネス仕様にカスタマイズされている。世界で1万4000社が利用している注目のツールだ。

 IDOMではこの2つのビジネスチャットを使い分けているという。

 「もともと弊社では2011年にYammerというSNSを全社に導入していました。ただ、Yammerは本社の業務にはフィットするのですが、機能が豊富すぎて、店舗のほうになかなか普及しませんでした。その結果、店舗の営業マンたちは一般的なLINEを使っており、管理者としては非常に危険ということになって、仕切り直しをしたわけです。ただ本社と店舗では、必要とするツールが違う。本社では会議の延長に使えるようなツールを必要として、店舗ではシンプルで営業マンをモチベートできるツールを求めていました。現在は、本社がWorkplace、店舗がLINEWORKSを利用しています」(紺野氏)

「クイックレスポンス」が効率もモチベーションも上げる

 紺野氏によると、「本社で使っているWorkplaceの基本コンセプトは、会議を置き換えるということ」。主要な取引先にWorkplaceのアカウントを発行して、見積もりなどをそこにポストしてもらったり、意見交換を交わしたりしているという。これまで解決までに数日かかっていたような提案や調整が半日で済むようになったそうだ。

 店舗で使っているLINEWORKSも効果が高いという。

 「例えば営業スタッフがお客様と契約して、店長やマネージャーに報告するとします。従来はメールで報告していましたが、現在はLINEWORKSですぐに返事が返ってくるので、モチベーションが上がるという話がすごく多いです。他にもお客様のご自宅などで中古車の買取査定をする際、査定に影響するかどうか微妙な傷などがあると、判断に迷うときがあります。そんなときはビデオ通話で店長やマネージャーにリアルタイムで傷を見せ、判断してもらうこともできる」

 他にも、メールからLINEWORKSに切り替えたことで、顧客からの返信率が高くなるなど、メリットは多数あるという。何よりも重要なのが、その使い勝手の良さだ。

「管理者としてLINEWORKSを導入して良かったと思うのは、使い方がわからないという問い合わせがほとんどないこと。日常的に使っているツールの延長なので、誰もがすぐに使えるという点はすごく大きなメリットだと思います」

 IDOMでは、使い勝手の良いビジネスチャットを、本社と店舗で使い分けることで、効果を最大化させているわけだ。

 ビジネスチャットを効果的に利用することで、無駄をなくし、効率化をはかれることはIDOMの実例からも伝わってくる。ただ、異なるツールを使う場合、セットアップやセキュリティ対策、管理の手間が増えることになる。下手をすれば自社のシステム部門に、“過重労働”を強いる結果につながりかねない。

社内の全部門が満足するITツールというのは、なかなかないものだ。かといって部門ごとに最適なツールを導入しようとすると購入や運用でIT部門に負荷がかかる。そんな悩ましい状況を打開するのが、ベンダーの存在だ。
[画像のクリックで拡大表示]

「シングルサインオン」でセキュリティ面での安全を担保できる

 そこで注目したいのが株式会社サテライトオフィスのサービスだ。サテライトオフィスは、グーグルのクラウドサービス「G Suite」、LINEWORKS、そしてWorkplaceの3つすべての代理店を兼ねている唯一のベンダーだ。すでにLINEWORKSは1000社、Workplaceは100社に無償導入支援を行っている同社の原口豊社長が語る。

サテライトオフィス
代表取締役社長
原口豊 氏

 「現実問題として現在、ビジネスの現場では一般のLINEが使われています。一般のツールを使ってビジネスをすることを“シャドーIT”と呼ぶのですが、放置していると企業の死活問題になりかねない。LINEで個人情報が飛び交ったりしている状況であると、社員1人のミスが企業の重大事故につながる可能性もあります。一般のツールを使うのではなく、ビジネス版を使うのが今後の定石になります」(原口氏)

 サテライトオフィスでは無償導入支援だけでなく、セキュリティ強化も担っている。

 「弊社ではシングルサインオンというサービスを提供しています。LINE WORKSサービスを、ご利用になる企業やユーザに対して、ネットワークや端末による細かなアクセス制御や、パスワード強度、ログイン履歴などを簡単にかつ柔軟に設定、管理することができるサービスです。例えば、自宅や社外からのアクセスを禁止して、管理者が許可したパソコンやスマートフォンだけで利用可能にすることもできます。ビジネスチャットはIDとパスワードを盗まれるリスクもあるので、導入とともにセキュリティ面の強化も同時に行うべきだと思います」

 前出のIDOMもサテライトオフィスのシングルサインオンを利用しているため、会社支給のスマホ端末だけがビジネスチャットを使える設定になっているそうだ。

 コミュニケーションや情報共有を密にすることで業務効率を高め、生産性向上につながるビジネスチャット。そこにセキュリティ面での強化が加われば、働き方改革を推し進める有効な武器になるだろう。

お問い合わせ