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TOPインタビュー[PHCホールディングス株式会社]代表取締役社長 小谷秀仁 氏

パナソニック ヘルスケアから
「PHCホールディングス」へ

――約50年にわたる貴社の歴史と事業概要をご紹介ください。

 1969年に松下寿電子工業として創立したのが、社としての起点となります。転換を迎えたのは91年。パナソニックが開発した酵素電極法の技術を引き継ぎ、世界初の自動吸引型血糖センサを使用した血糖値測定システムの量産化に成功したのを機に、ヘルスケア産業に参入いたしました。

 2012年に三洋電機のメディコム事業およびバイオメディカ事業を統合し、その技術やブランドを継承。また14年には外部資本を導入し、パナソニックからのカーブアウトを図り、16年にはバイエルAGから糖尿病ケア事業を買収統合し、アセンシア ダイアベティスケアホールディングス株式会社の事業を開始しグローバル展開を強化しました。

 現在は、診断薬の「医療機器」、研究・医療支援機器の「ライフサイエンス」、医療ITシステムの「ヘルスケアIT」の3事業をコアとして、付加価値の高い製品・サービスをお届けしています。

――今年4月からは、「PHCホールディングス株式会社」に社名変更されました。その経緯と目的をお話しください。

 ヘルスケア専業でやっていくためには、パナソニックの看板に頼らない独自のブランドが必要だと考え、14年から独立に向けて動いていました。第2の創業として新生PHCでは、これまでの精緻なものづくりの精神はそのままに、よりイノベーティブな企業へと進化してまいります。

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3事業の先進性を強みに
新興国へも積極展開

――現在のヘルスケア業界のトレンドや課題について、またそれに対する貴社の戦略についてお聞かせください。

 ヘルスケア業界の環境は、昨今急速に変化しつつあります。その一例が、米国で注目を集めるVBID(Value-Based Insurance Design=価値に基づく医療保険)。これは科学的根拠に基づいて、価値が高い医療サービスに関しては公的資金を投入し、自己負担割合を低めにするという考え方。業界のモデルを変える大きな変革ですが、同時に我々にとってはチャンスでもあると考えています。血糖値測定システムは世界でもトップクラスの精度と認められていますし、当社の医療機器にはIoTにより様々なデータからエビデンスを提供できる可能性があります。今後はこれらのデータを役立て、より価値の高い医療や生活改善に役立てられるような製品・サービスを提供したいと考えています。

――貴社の強みは何でしょうか。

 先に述べた血糖値測定システムの開発、遡れば1972年にレセプトコンピューター、66年には薬用保冷庫の開発も日本で当社が初となります。医療の進歩に大切なイノベーションを起こせる体制であること、そして医療機器、ライフサイエンス、ヘルスケアITの幅広い3事業それぞれで開発から販売までを一貫して支えているという点では、非常にユニークな企業であると自負しています。

――最後に、グローバル展開を含めた今後の目標についてお聞かせください。

 当社の売り上げは約70%が海外で、その中心は先進国。今後は中国、インドをはじめとした新興国にも私たちの製品をお届けしたいです。また昨年からは、国内で培ったヘルスケアITもインドネシアに展開。日本では、健康増進を目的とした自治体との連携も始めています。

 これからもあらゆる分野のパートナーとともに、イノベーションとデータを生かして、医療の質を高めるヘルスケアのインテグレーターを目指してまいります。



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