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健康管理アプリで企業の“健康経営の実現”を支援

医療業界向けの情報サービスを展開してきた強みを生かして健康経営支援サービスに参入。日本企業に求められる健康経営の普及促進で上場を目指す。

重要性は分かっていても広まらない健康経営

 年間損失額3兆3600億円(※)――。これは、病気による経済的損失額だ。欠勤や疾病、病気による転職や退職などが含まれる。少子高齢化によって労働人口が減少する日本にとって人材はまさに“宝”であり、社員が元気で働いていることが企業の競争力に直結する。

 日本政府も、従業員の健康管理を企業が支援する「健康経営」を大きなテーマに掲げている。背景にあるのは、やはり企業の競争力強化だ。実際に米国の優良健康経営表彰企業の業績は大企業平均を上回っている。

 一方で、日本企業の健康経営への取り組み状況はまだら模様だ。健康経営を高らかに宣言する企業もあれば、まったく手つかずの企業もある。特に人材やノウハウが不足している中小企業では立ち遅れが目立つ。

※出所:ACCJ-EBC 医療政策白書 2015年版

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健康への意識を高める使いやすい無料アプリを提供

 こうした中でグッピーズは、企業の健康経営を支援するサービスを開始した。代表取締役の肥田義光氏は、薬剤師でありながらIT企業での勤務経験もあるという異色の人物。2000年に同社を設立し、医療業界向けの求人サイトを運営してきた。

 「当社のスタッフには管理栄養士などメディカル関係の資格を持っている人が多く、それを生かして何か社会貢献できないかと話し合ってきました。行き着いたのが個人の健康管理を支援するアプリを提供するというアイデアでした」と肥田氏は話す。

 同社は昨年初めからアプリの開発に取りかかり、開発期間1年で健康管理アプリ「グッピー ヘルスケア」をリリースした。これまでに順次機能を追加し、現在は「体重」「歩く」「走る」「睡眠」「食事」「お酒」「禁煙」「健診」「ストレスチェック」などの健康情報をまとめて管理できる。

 「こだわったのは入力の手間を最小限に抑えることです」と肥田氏が指摘するように、簡単にデータを入力できるのが特徴だ。食事であれば写真を撮影するだけで、メニューやカロリーなどは入力しない。お酒は飲んだ杯数分「+」ボタンを押すだけだ。種類や1杯の量は問わない。肥田氏は「面倒な入力がなく、まず継続することが大事なんです」と語る。

 さらにエクササイズのタグを選ぶと、ヨガや筋トレ、ストレッチなどの動画を見ることができるところにもこだわりが見える。プロのインストラクターが登場し、レクチャーしてくれる。全て自主制作で、現在500本以上が提供され、運動の種類や習熟度に応じて動画を選択できる。

 「これらの基本機能は全て無料でご利用いただけます」と肥田氏。特別な宣伝はしていないが、手軽さがうけてスタート開始から半年強で約10万ダウンロードされている。

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日々たまる健康ポイントを現金などに交換できる

 そして今年6月からは、この健康管理アプリを活用した企業向け健康経営支援サービス「健康ポイント」を開始した。食事、運動、睡眠などの12のアクションで、従業員が健康ポイントを取得できるサービスだ。獲得したポイントは現金に交換できる。

 「社員は、特別手当をもらったようなものです。健康になれば使えるお金が増えますから、モチベーションアップにつながります」と肥田氏はメリットを強調する。従業員一人当たり300円、1500円、3000円の3つのプランが用意され、契約プランが高いと従業員がもらえるポイントも多くなる。

 肥田氏は「労働人口の減少、社会保障費の増大など、日本の課題を解消するには、国民の健康意識を高めることがもっとも効果があると思います」とし、同サービスの導入が社会課題の解決につながることを示唆。もちろん、こうした制度を導入することは採用面でもプラス効果が望める。

 健康経営は今後の大きな社会的課題。それだけに、潜在的な市場規模は大きい。同社はこの事業によって上場を視野に入れている。「ただ、健康経営という大きな課題に立ち向かうには、当社だけではなく多くのパートナーとの連携も必要と考えています」と肥田氏。これから同社がどんな戦略で健康経営という新市場を開拓するのか、今後の展開が楽しみである。

The voice of the person in charge
株式会社グッピーズ
代表取締役(薬剤師)
肥田 義光 氏

入力の手間を最小限に抑え、簡単に健康データが集められる健康管理アプリ「グッピー ヘルスケア」を活用することで、従業員の日々の活動にインセンティブを与えることができます。それによって従業員の健康への意識を高めることが健康経営の実現につながります。


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