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IBMが攻めの採用活動を本格化

激化する人材獲得競争に対応するため、日本IBMは採用活動の見直しを進めている。代表的な施策が「タレントプール」である。求人の有無にかかわらず、同社に適合すると思われる候補者をプールに蓄えておく。事業部門にニーズが発生したとき、迅速に絞り込みを行い適切な人材を供給することができる。同社は人材マーケットに積極的に出ていく、攻めの採用活動を本格化させようとしている。

優秀な人材を見いだし供給する、その巧拙が企業の命運を左右する

 世界中で人材獲得競争が激化している。マッキンゼー・アンド・カンパニーが“War for Talent”という言葉を使い始めたのが1990年代末のこと。経営戦略上、自社に適合する優秀人材の獲得がより切実になっているとの認識が示された。20年近くたった今でも、その重要性に変わりはない。むしろ、より切迫感を持って語られるようになった。

 多くの企業のトップがイノベーションの必要性を訴えているものの、そのイノベーションを担う人材の採用という論点は後回しにされてきた感がある。異質な文化や能力のぶつかり合いによって、新しいアイデアが生まれる確率を高められるとすれば、企業は外部との接点を強化するとともに、異なるバックグラウンドを持つ人材の採用も検討する必要があるだろう。

 事業ポートフォリオの変化という観点も見逃せない。以前は、ある産業分野の中でポジションを確立すれば、長期的に同じビジネスモデルを維持することが可能だった。しかし、現在は産業間の垣根は低くなる一方だ。異業種から参入したプレーヤーがまったく新しいビジネスモデルを武器に、自社の金城湯池に攻め込んでくるかもしれない。市場の変化や技術動向を見ながら新分野を開拓するとともに、常に事業ポートフォリオを見直す経営判断が求められるようになった。注力分野が変われば、必要とされる人材の能力も変わるだろう。

 自社に適した優秀人材像をいかに見いだし、タイムリーに事業部門に供給するか――。変化の激しい時代において、人事部門、とりわけ採用の役割は以前に増して高まっている。

 日本IBMで採用チームのリーダーを務める杉本隆一郎氏は、積極的に候補者を見つけ、人材獲得に動くという姿勢を鮮明に打ち出している。人材採用に関わる様々な仕組みを変えようとしている日本IBM。同社の取り組みは、人材獲得競争を勝ち抜くためのヒントになるだろう。

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リクルーティングからタレント・アクイジションへ

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