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サイバーエージェントの大胆な人事戦略

インターネット広告の誕生とともにITベンチャーの旗手として登場し、20年弱でグループ企業数100社、売上高3700億円超、グループ従業員数8500人の大企業に成長したサイバーエージェント。変化の激しいインターネット業界でライバルを押しのけながら成長し続ける同社は、大胆な人事戦略で成長を加速させている。

人材こそが武器となるインターネット業界

 1998年設立のサイバーエージェントは、インターネットのクリック保証型広告から事業を開始し、アメーバブログ(アメブロ)で知られるメディア事業、「グランブルーファンタジー」などのゲーム事業など次々と事業を拡大してきた。2011年からはスマートフォン分野に軸足を移し、インターネットテレビの「AbemaTV」を運営するなどさらに成長に弾みがついている。

20年弱で売上高3700億円超、グループ従業員数8500人の大企業に成長したサイバーエージェント。同社の大胆な人事戦略とは。

 しかし、流行(はや)り廃りの早いインターネット業界では、次々と新しいビジネスモデルが登場し、常に新しい価値を生み出し続けなければ成長を維持することはできない。順風満帆に見える同社だが、これまでに数多くの曲折があり現在に至っている。それを支えてきたのが優秀な人材であり、その能力を引き出す人事戦略である。

 現在、同社は働きやすい職場として高く評価されている。東洋経済新報社の「風通しがよい会社」ランキングでは第7位、「ユニークな社内制度や福利厚生がある企業」ランキングでは第1位となっている。しかし、以前はそうではなかった。同社の人事戦略の責任者を務める、取締役 人事統括の曽山哲人氏は「上場直後は退職率が高い時期もありました」と振り返る。

 同社が職場や風土を改善するために力を入れたのは、社員同士を仲よくさせることだった。懇親会のための飲食代を補助し、部活動も積極的に支援した。「仲よくなって情報流通が活性化することは、不正を防ぐとともに、退職者を減らすことなどにも効果があると思います。実際に退職率は大幅に下がりました」と曽山氏は語る。

 一方、同社では優秀な人材を採用し、その能力を引き出すことにも注力してきた。曽山氏は「最近では"成長"をキーワードとして捉えている人が増えていると実感しています。先行きが不透明な中で、自分が成長できるかどうかで企業を選ぶ傾向が強くなっています」と語る。この傾向は優秀な人材であるほど強まる。優秀な人材を求める同社はどのようにしてそのニーズに応えてきたのだろうか。

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人材の価値を決める「決断経験」を重視する

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