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第1回・米スタンフォード大学の櫛田健児さんに聞く

日経BP総研 中堅・中小企業ラボ

2018年3月12日(月)

東京・武蔵境自動車教習所の経営を実父から継いだ髙橋明希社長が、経営者としての腕をさらに磨くため、自身が注目するキーパーソンを訪ねて、「人材採用・育成」「働きがい」などについて学んでいくシリーズ。
様々な施策で、衰退気味だった教習所を立て直してきた髙橋氏。実は、日本と米国の事業の橋渡しを手掛けるコンサルティング会社の社長でもある。米国で就職人気の高い企業も見てきた同氏は、日本企業の「良い会社」にも強い関心を示す。

 はじめまして、髙橋明希です。よろしくお願いします!

 まずは自己紹介から。
 私が社長を務める武蔵境自動車教習所は、東京都武蔵野市にある自動車教習所です。近隣には10校の教習所があり、日本でも有数の教習所密集地帯。その中にあって当社は毎年多くのお客様に来ていただいており、全国1300校の教習所の中でもトップクラスの集客力を誇ります。

 私が父の後を継ぎ、4代目の社長になったのは2009年のこと。最初は「社長になりたい」とは全く思っていませんでした。

 03年、経営者を対象にした3日間の研修に参加したことが転機になりました。そこに来ていた中小企業の社長たちは、みなさん、会社や社員、地域のことを誰より真剣に考えていました。そんな姿に感動し、「私も社長になりたい」と思ったのです。

 少子化や若者のクルマ離れなどにより、業界を取り巻く環境はますます厳しくなっています。現時点では、業績は堅調に推移していますが、例えば、今、盛んに進められている自動運転の開発がさらに進めば、中長期的に自動車教習所は存在する意味がなくなります。

 ではどうするか。そこで次の手を考えるためにも、環境を変えて企業経営について勉強し直そうと、15年9月から2年間、米スタンフォード大学に留学しました。

 ここで学んでいて驚いたのは、自動車産業自体がこの先大きく変容を迫られるであろうことでした。自動運転が現実的に語られ、ウーバーのような自動車のシェアリングが広まれば、運転免許を取得する人の数は大幅に減るのではないか。そういう危機感を抱きました。ですから、私は、「2030年までには教習所事業から撤退し、新しい事業を軌道に乗せる」と社内で宣言しました。

 新しい種を探そうと「知の探究」をしている最中です。日米の格差を目の当たりにするにつれ、「このままでは日本企業は置いていかれる。日本と米国の事業の橋渡しをしたい」という思いが募り、17年、シリコンバレーにコンサルティング会社「ブリリアントホープ」を設立しました。私の名前である明希(あき)にちなんで、社名を付けました。

 今は武蔵境自動車教習所とブリリアントホープ、2つの会社の社長として、東京とシリコンバレーを行き来する日々を送っています。

 私の今の関心事は、「将来に続く良い会社とは何か」ということです。給料がいい? 休みが多い? やりがいがある? それとも……。その答えを探すため、先輩経営者や識者のみなさんに会いに行くことにしました。

 第1回目のゲストは、スタンフォード大学で2年間ご指導いただきました櫛田健児さん(スタンフォード大学アジア太平洋研究所日本研究プログラムリサーチスカラー)です。「働き方改革」をテーマに話を伺いました。