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第2回・WiLの梶原奈美子さんに聞く

日本人らしく「仲間力」を生かして変革を

梶原:起業家になりたい私の友達は、一時期、みんな日本に行っていました。「日本はワンダーランドだ。起業の種が必ず見つかる」と。フィル・ナイトの『SHOE DOG(シュードッグ)』にも触発されたみたいです。そんな人たちが大勢いて、日本にはアイデアがたくさん埋もれているはずなのに、今のままではもったいない。

 一方で、「One JAPAN」(大企業が企業内で持つ若手の有志団体が集まった共同体。企業の枠組みを越えた共創を目指す)などの取り組みも始まっています。

 日本人は仲間がいたほうがいいと思っています。Facebookを見ていても米国人は個人の写真が多く、日本人はグループ写真が多い。日本人は仲間をすごく大切にする。それをもっと生かして変革の力にすればいい。1人では難しくても、思いを共通する仲間が3人ぐらい集まれば何かができる。すると、また別の3人が響いてというように、日本人らしくやっていけばいいと思います。

 シリコンバレーに来ている日本企業の方々を見ていて驚くのは、手を取り合っていることです。シリコンバレーの活用の仕方について、特に同業種同士で情報交換をしています。1人で悩んでいると突破口がつかめませんが、先に脱出した人に「こうしたらいいよ」とアドバイスをもらうことはできます。「あそこはライバルだから」という発想ではなく、協力すべきところは協力して一緒に頑張っていく時代なのだと思います。(構成/荻島央江)

写真:Rodney Searcey

インタビューを終えて

良い社員の象徴として、会社の方針に沿って考え行動するというのが根強く浸透している。もちろん、それは今でも変わらない一つの要素であると思うが、社員一人ひとりがもっと考えて行動する個の力を発揮することが求められる時代になっていると思う。また、個人にも能力を発揮するためのスキルアップは以前にもまして求められ、責任が大きくなっているように感じる。

個人がそれぞれの考えで行動したら、組織はバラバラになってしまうのではないか?という心配もあるかもしれないが、それを受け入れる力も経営者に求められる時代になっている。

誰しも社会人になるとき、自分はこの会社で、この仕事で、こんなことをしたいと夢を描いている。それも時間の経過とともに忘れてしまい、ルーチンワークに没頭してしまう。

しかし人間本来の仕事は、ルーチンワークではなく、創造性を発揮することなのではないか?それが人間にしかできないことではないか?そうであれば、企業は個の力を安心して発揮できる場を提供しなければならないと思う。

梶原さんは「WiLは一人ひとり個性を発揮していて、ジュエリーボックスの中身みたいなんです!」と語ってくれたのが非常に印象的だった。それは「今だけでなく、未来をつくるために一人ひとりが必要で輝いているのです」と私には聞こえた。

今、オープンイノベーションという言葉が流行り言葉になっている。自社の未来を創造するために、人財が入ることも出ることも、異業種や多業種が交わり、未来に向けて「Yes,and…」のコミュニケーションが自然にできたら日本にも、今から想像できない新しい未来を築くことができるかもしれないと期待でいっぱいになった。

働き方についても同じで、仕事もプライベートも同じ人生なのに、なぜか分けて考えすぎてしまっているように思う。「なぜこの仕事に就いたのか?」「自分が成し遂げたいことは何か?」「この仕事でどんな価値を実現したいのか?」と考え、腑に落ちたとき、自然とライフとワークが融合され、働き方の未来も大きく変化するだろう。 (髙橋明希)