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現場へ権限委譲、働きがいある食品スーパー

第3回・「オオゼキ」の巻

社員の平均年齢は30歳代

――社内には、どんな部門があって、どんなキャリアを積んでいけるのでしょうか?

明瀬:店舗によって違いはありますが、各店舗にはだいたい「精肉」「青果」「鮮魚」、豆腐や牛乳などの「デイリー」、お米や調味料などの「グロッサリー(食料雑貨)」といった部門があり、それぞれ6~7人の社員が所属しています。

 鮮魚、精肉などの部門では、一般社員の上に部門チーフがいて、その上に部門長がいます。大抵の食品スーパーでは、本社の仕入れ部門が各店舗の仕入れをコントロールしていて、現場で仕入れたい商品があっても、稟議がなかなか通らなかったり、自ら仕入れができるバイヤーになるまでに何年もかかったりすると聞きます。オオゼキでは早ければ5年ほどで部門チーフになれます。20代後半の部門チーフがたくさんいます。

 もう1つ、店舗には店全体の経営を担当する内部統制ラインがあり、そこには鮮魚など各部門の調整・統括や集客などの販売戦略を担当する管理部門があります。そのトップが店長です。店長も、多くが30代です。新人は、鮮魚などの部門に配属されるとともに店舗にも所属し、広い意味で直属の上司が2人いる形になります。

 この20年来の急速な店舗拡大に伴い若い社員をたくさん採用してきたので、会社全体の平均年齢は30歳代と若く、活気のある職場になっています。

――学生たちにはどんな部署が人気なのでしょうか?

明瀬:それぞれのバックグラウンドやイメージによって希望は分かれますが、最近の特徴としては、鮮魚部門を志望する女性が増えています。2018年4月に入社した鮮魚部門の新人も、9人中5人が女性です。もうすぐ、女性で初めて鮮魚市場に仕入れに行く女性社員も出てくるでしょう。

 とはいえ鮮魚部門はもともと男性の多い部署だったので、孤独にならないよう、全店舗の鮮魚部門の女性を集めて、「生鮮女子会」などの懇親会を定期的に開いたりしています。そうするとお互いに悩みを共有したり励まし合ったりして、また仕事を頑張るという好循環が生まれています。

2005年新卒入社の富田力樹さんは下北沢店で青果部門のチーフを務める。「青果は季節によって商品や価格相場が大きく変わるから面白い」と話す
2015年新卒入社の小川直也さん。下北沢店でグロッサリー部門を担当。「扱う商品数が多く、店で得た知識がプライベートにも生きることが魅力」という