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第1回・社長の「宣材写真」をリニューアルせよ

村尾 隆介 スターブランド共同経営者
日経BP総研 中堅・中小企業ラボ

2018年2月15日(木)

激烈な人材獲得競争。採用力を上げるためには、就職希望者に対する会社の認知度・好感度を上げなければいけません。 「採用力」≒「ブランディング力」。ここで活きるのが「採用ブランディング」。本連載では、小さな会社のブランド戦略を手がけるコンサルタント会社「スターブランド」の共同経営者・フロントマンである村尾隆介氏が、事例を紹介しつつ、要点を示していきます。
さて、第1回目です。 会社のホームページやパンフレットなどで経営トップが登場する機会は多いですね。ただ、その写真で大丈夫ですか? 採用力を上げるには、まずは経営トップのイメージが大事。今回は「宣材写真(宣伝材料用写真)」を見直すことを提案します。

ビジョンに矛盾しない社長の写真を

 まずは、下の2枚の写真を見比べてください。

BEFORE
AFTER

 同じ人物です。山形市に本社を置くアサヒマーケティングの岩見信弘社長です。

 アサヒマーケティングは印刷会社です。が、印刷の仕事はゼロにならないものの、仕事量は減っていっています。そこで岩見社長が打ち出したのが、「山形県内の企業のブランディングとマーケティングを担う会社になる」でした。

 確かに印刷会社と謳うより将来性はありそうですし、今風です。新卒者にも転職希望者にも、断然こっちのほうがウケるでしょう。

 だから社名も、アサヒ印刷からアサヒマーケティングに変えました。ロゴマークも変えました。

 でも、新しい社名になって、ロゴを変えても、岩見社長がBEFORE写真のままだったらどうでしょう? BEFOREの岩見社長は、失礼ながら、どこにでもいそうな中小企業の社長です。

 マーケティングやブランディングを事業の柱に据えるのなら、提案力がなければダメです。その新たな事業を進める社長の写真が、個性のない旧態依然とした中小企業の社長風だったら、人はその会社にアイデアを感じません。センスも感じません。その会社が打ち出した新しいコンセプトに懐疑的になってしまいます。

 「社長の写真って、こんな感じでしょ?」という宣材写真ではダメです。会社の方向性や得意としていること、また、就活生や転職希望者に伝えたいメッセージを反映した宣材写真にしないといけません。端的に言うなら「ビジョンに矛盾のない社長の写真を使うこと」です。

 AFTER写真のようなスタイリッシュな社長の会社なら、マーケティングもブランディングも、お客さまから見て、任せていいアイデアを持っていそうに見えます。新卒者も転職者も、街の印刷屋さん以上の楽しい仕事が待っていそうな会社だと期待が持てます。