「攻めの経理」を実現する仕組みづくりの勘所

「攻めの経理」を実現する仕組みづくりの勘所

クラウド型の家計簿ツールや法人向け会計ツールで知られるマネーフォワード。昨年9月には設立から5年で東証マザーズに上場するなど、飛躍的な成長を遂げている注目企業だ。本企画では、マネーフォワードの急成長を支える“攻めの経理”の現場に迫る。

忙しい業務のなかで、経費精算は、面倒だ――。そのような経験はないだろうか。経理精算は申請する社員にとっても、それを処理する経理担当者にとっても意外と手間がかかる作業のひとつだ。しかし、“攻めの経理”の視座で考えたとき、この状況はチャンスともいえる。作業の効率化により、業務スピードが向上し、営業部門もバックオフィスも時間を割くべき攻めの業務に集中できるからだ。

時代も追い風となっている。一つ注目を浴びているのが「電子帳簿保存法」だ。これは税務書類の電子データ保存を可能にするものだが、この制度を適用することで得られるメリットは数多い。

・領収書の原本をファイリングする必要がなくなる
・領収書の原本と申請内容の確認作業が簡便になる
・原本破棄ができるので書類保管に要するコストが削減される
・書類が電子化されるので、税務調査への対応がスムーズになる

「電子帳簿保存法」に対応するためには経費精算システムの活用が欠かせない。このシステムの導入が、経営スピードを加速化するエンジンになる。コストの可視化による分析や、リモートワークの促進、情報漏洩対策強化など、競争力の向上に貢献するのだ。実際に電子帳簿保存法に対応する企業の数はここ数年で急増している。

税務署関係書類のスキャナ保存 税務署への年間申請件数と累計承認件数

「現在、電子帳簿保存に対応するハードルはなくなりました。『もはや対応しない理由はない』と言っても過言ではありません」と語るのは、株式会社マネーフォワードの管理本部経理部の高倉健仁氏。というのも、電子帳簿保存法については懐疑的な見方をする方もまだ多いのが現実なのだ。運用が大変だという誤解もいまだ多い。しかし、法律が施行されてから、すでに2回ほど改正されており、解釈変更によって運用が非常に楽になっているのだ。

電子帳簿保存法に対応する経費精算に早くから取り組み、現在はさまざまなメリットを享受しているマネーフォワードも、取り組みは初めから順調ではなかったという。電子帳簿保存法に対応する取り組みをいかに成功させればよいのか。法改正の前と後で何が変わり、どのように運用を確立していったのか。高倉氏は過去の失敗談も大いに語ってくれた。

電子帳簿保存法を「攻めの経理」の打ち手にせよ!