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日経テクノロジーonline SPECIAL

グローバルに広がる巨大なLED照明マーケット、商機を掴むには実績あるLEDの採用が鍵

日本では普及フェーズに入ってきたLED照明も、海外では導入がようやく緒についたばかりであり、きわめて巨大なマーケットが眠っているともいえる。そのような状況の中で照明器具メーカーでの採用が進んでいるのが、韓国に本拠を置くソウル半導体が提供する照明向けLED製品だ。単体LEDからマルチジャンクションを集積した高VF製品、さらにはAC電源で直接駆動できるモジュールまで、独自技術を生かした品揃えが特徴である。

 日本では省エネの機運もありLED照明の普及が目覚しい。白熱電球型のLED電球も以前に比べてかなり価格がこなれてきており、一般家庭での導入ハードルもだいぶ低くなってきた。コンビニエンスストアをはじめとする商業施設の照明としても導入が進んでいる。

 一方で世界に目を向けると日本ほどには普及していない。たとえば米IMS Researchが2012年に発表したLED照明市場の調査データを見ると、2013年のワールドワイドでのLED照明の普及率はわずか4%と見込まれているに過ぎない(図1)。

図1. ユニットベースで4%しか普及していないワールドワイドのLEDマーケット
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 「日本ではLED照明が一般にも広がっていますが、他の国での普及はこれからです。逆に見れば、きわめて大きなマーケットが広がっているともいえるでしょう」と、ソウル半導体でプロダクト・マーケティングおよび中国R&Dを担当するVPのMarten Willemsen氏は大きなビジネスチャンスの存在を指摘する。

 ちなみにソウル半導体はLEDサプライヤとしては2013年現在で業界4位のポジション(米Strategies Unlimited社調べ)にある成長株だ。昨年は業界第5位にいたことから考えても、マーケットの伸びを上回る勢いでシェアを獲得していることになる(図2)。

図2. 創業以来、大きな成長を続けるソウル半導体
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 「LEDサプライヤの多くが自らも照明器具市場に参入していますが、当社はLEDの供給に特化しているため、LEDを使う照明器具メーカーにとって競合の関係にはならず、採用しやすいという側面があるようです。また、1W以下のミッドパワーLED製品や1W以上のハイパワーLED製品のほか、商用AC電源から直接駆動できる『Acrich2』シリーズなどをバランス良く取り揃えていること、それぞれのLEDの性能がきわめて高いといったことなどが、躍進の理由と考えています」(Willemsen氏)。

 なお、同社は売上高の15%を研究開発に充てており、2012年にIEEEが選定した半導体製造に関する特許競争力ランキングで、ソウル半導体はLEDメーカーとして唯一ランク入りを果たしている。

20lmから5030lmまでのLED製品をラインアップ

ソウル半導体のラインアップを簡単に紹介しておこう。

 カテゴリーとしては、単体LED(LEDパッケージ)、マルチチップをワンパッケージ化した「COB」やマルチジャンクションをワンチップに集積化した「MJT」、および、AC駆動可能な「Acrich2」モジュールの三種類に分けられる(図3)。

図3. ソウルセミコンダクターの主な製品ファミリ
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図4. 幅広い光束にわたって品種を展開
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 LEDパッケージの主要製品は、ミッドパワーとハイパワーLEDに分けられる。ミッドパワーLEDはもともとテレビの液晶用バックライトに向けて開発されたLEDを照明用に転用したもので、大量生産されるがゆえに低価格が特徴である。従来は0.3品のみだったが、現在は1W品および1.5W品が追加された。

 ミッドパワーの「5630C」は発光効率に優れた品種である。「効率(ワットあたりのルーメン(lm/W))を優先したい場合は5630Cを、価格を優先したい場合は3030をお勧めしています。なお5630Cはlm/Wにおいて現在のところ業界チャンピオンです」(Willemsen氏)。

 「Z5」はハイパワー(1W以上)の製品シリーズで、明るくかつコンパクトな照明器具に適している。

 「MJT」(Multi Junction Technology)は同社独自の製造技術によってLEDストリング全体をシングルチップに集積したLEDだ。VFが最高で64Vと高いため、整流回路程度の簡単な駆動回路を使うだけで商用電源から直接駆動できる。

 「COB」(Chip On Board)は複数のLEDチップを基板上にワイヤボンディングで搭載したLEDパッケージ製品で、最大で5030lmもの光束が得られる品種が用意されている。「MJTは小型実装を好まれるお客様からの引き合いが強く、一方のCOBは低価格と明るさの両方を求めるお客様から引き合いを頂戴しています」(同氏)。同社のCOBはLED点灯中の高温状態でも発光効率の低下が少ないという特徴がある。

 最後の「Acrich2」は、100Vまたは220VのACから直接駆動が可能なLEDモジュールだ。LED照明器具の最大の故障原因とされるAC/DCコンバータ回路を必要としないため、信頼性を高められる。なお「Acrich2」の詳細については、本特集の第二回「独自似術を用いたLED製品Acrichで差別化/駆動回路の簡素化を背景に採用事例が増加」を参照していただきたい。

 これらの主要ラインアップを光束でプロットすると図4のようになる。20lm程度から5030lmまで、きわめて幅広い選択肢が提供されていることが判る。

公的施設照明のLED化が各国で進む

 冒頭で、LED照明のワールドワイドでの普及率はわずか4%と低く、多くのビジネスチャンスが広がっていると述べたが、可能性のあるマーケットのひとつに街路灯やトンネル灯など公的施設や交通施設の照明が挙げられるだろう。

 実際に中国や韓国などでは、国レベルもしくは地方行政レベルで公的施設や交通施設を対象にLED照明の普及政策が進められているほか、日本においても政府が「日本再生戦略」(2012年7月31日に閣議決定)の中で「2020年までに公的設備・施設のLED等高効率照明の導入率100%達成」を謳っており、地方レベルも含めて水銀灯/HIDランプや蛍光灯からの置き換えが急速に進むことが見込まれているからだ。

 ソウル半導体のLED製品はこうした分野でも着実に実績を重ねている。前述のハイパワータイプの「Z5」シリーズは、フランス、UAE(アラブ首長国連邦)、スペイン、韓国などで街路灯や港湾灯として採用されているほか、ACから直接駆動できる「Acrich2」シリーズは中国揚州市の街路灯に大規模に採用された(図5)。

図5. 中国揚州市の道路を照らすAcrich2

 「Acrich2はAC/DCコンバータやコンデンサなどを必要としないため、駆動回路の簡素化と長寿命化が可能であり、そうした点が評価されたと考えています」(同氏)。

 ACで駆動した場合、50Hzまたは60Hzの2倍の周波数でわずかにフリッカーが生じるAcrich2は、国内の電気用品安全法(PSE)で定められているフリッカー規制の対象となるため家庭用主照明に使うにはフリッカー対策の回路を提案しているが、主照明ではない街路灯などであれば問題ない。日本のメーカーはしばしばオーバースペックでモノを作ってしまう傾向があり、価格が高くなって逆に競争力が落ちてしまうことがあるが、多少のフリッカーが生じたとしても大きなメリットが得られるのであれば積極的に採用を仕掛ける海外照明器具メーカーに対抗するには割り切りも必要になるだろう。

 Willemsen氏は、「日本国内のさまざまな照明アプリケーションだけではなく、巨大なマーケットが広がっている海外展開も視野に入れながら、当社のLED製品を使ってぜひビジネスチャンスを掴んでいただきたいと思います」と、既存の照明器具メーカーだけではなく新規参入メーカーにもエールを送る。LED照明が普及していない残り96%ものマーケットを、大きなチャンスとして取り組んでみてはいかがだろう。

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