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第5回:照明用LEDの選び方(2)

LEDがパイロットランプを主な用途として使用されていた「LED第一世代」には、LEDの選び方に説明など必要はなかった。LEDの技術が進化し、白色LEDを照明用途に使うようになってからLEDは、カタログを見て、型番と数量を入力して購入する類の電子部品ではなくなった。選択には製品の十分な検証と、仕入先との協議が求められる核心部品になったと言える。今回は、多種多様になった白色LEDの選択に役立つ、製品の特長について説明する。

 白色LEDは、パッケージタイプ、順方向電圧、駆動能力、輝度、色温度、演色性など、検討対象となる仕様の切り口が多様であるが、LEDメーカーのカタログを見ると、分類の仕方はパワーレベルによるものが多い。ローパワー、ミッドパワー、ハイパワーという分け方である。分類に関して厳密な定義はないが、ローパワーLEDというと消費電力が0.2W以下のものを指すことが多い。低輝度/低消費電力の用途に使われる。ミッドパワーと言うと、0.3Wから0.7Wの範囲のLED製品となり、広い用途に数多く使われている。そしてハイパワーと分類されるものは、0.7Wもしくは1W以上の製品すべてとなる。照明用途に関して言うと、ミッドパワーとハイパワーLEDが使われることが多い。幅広い製品ラインアップを揃えたソウル半導体の製品を例に、それらのLED製品について紹介する。

発光効率か、コスト効率か

 まず、ミッドパワーLEDだ。5630と言われる5.6mm x 3.0mmのパッケージが代表的で、各社が同サイズのパッケージ品を出しており、最も生産量が多く、直管やその他の主照明に使われている最もポピュラーな製品である。また、3030サイズの製品(3.0mm x 3.0mm)も各社が提供しているポピュラーなLEDパッケージで、電球などに使われている。直管と電球という用途の違いで、なぜ5630と3030に分かれているのか。5630は発光効率(lm/W)で優位な設計になっており、3030はコスト効率(Yen/lm)、つまり明るさとコストのバランスが非常に良いという特徴がある。完成品の特徴を考えたときに、直管は一般的に効率ありきの商品で、電球は発光効率よりも、明るさに対するコストの関係が優先されており、そこで選択が分かれていると考えられる。

  いずれも使う蛍光体やチップは同じようなもので、量産性やコスト低減に優れており、ラテラル・チップ(Lateral chip)(コラム「ラテラル・チップとバーティカル・チップ」を参照)といわれる2-Wireタイプのチップを使っており、効率的に電気エネルギーを光に変えているLEDだ。LEDを提案する側としても、ルーメン/Wを重視されるお客様にはミッドパワーの5630を、円/ルーメンを重視されるお客様にはミッドパワーの3030を提案するようにしている。

コラム: ラテラル・チップとバーティカル・チップ
木村好秀氏
General Manager

 ジャパンソウル半導体General Manager, QA/FAEの木村好秀氏は、ラテラル・チップ(Lateral Chip)とバーティカル・チップ(Vertical Chip)の違いを以下のように説明している。

 ラテラル・チップとはサファイヤ(Sapphire)・ベースの青色LEDに多く用いられる方式で、p-nジャンクションで、両電極をチップのトップ面に作る方式。それに対してバーティカル・チップという構造は、ソウル半導体の場合、サファイヤ・ベースのサブストレートにある特殊な加工を施して導電性を持たせ、pとnを縦に積むことができるようにしている。この構造は、大きな電流を流すことができるというメリットがある一方、サブストレートを加工しなければならないためコストが高くつくというデメリットがある。量産性とコストを考えるとラテラル・チップ、パワーを求めるのであればバーティカル・チップとなる。チップ面積を稼げて、電流を流せて、電流を均一に流すことによって、投入するパワーを上げるという意味ではバーティカル・チップのほうが有利であると考えられている。発光効率という点で見ると、現在の技術では、ラテラル・チップ のほうが有利だ。コスト的にも、特殊な加工が必要ないラテラル構造が有利だ。

ラテラル・チップの構造
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バーティカル・チップの構造
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