• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

圧倒的発光効率と優れた使い勝手を両立した 照明用LEDモジュールの新標準「Acrich MJT COB」

店舗に置かれた商品を彩るため、また住宅での生活空間を照らすため、LED照明はビジネスや生活の中で欠かせない存在になった。日常的に利用し、なおかつ様々な場所で数多く利用する電気製品であるため、消費電力を抑えるために少しでも効率が高い照明用LEDモジュールを求める照明の設計者は多いことだろう。こうした要請に応える、これからの新しい標準となるべき製品を、照明用LEDのリーティングメーカーである韓国Seoul Semiconductor社が発売した。同社が保有する最先端技術を結集し、満を持して市場投入した「Acrich MJT COB」である。

 LED専業として、技術開発と市場でのシェアの両面で、世界の照明用LEDをリードするSeoul Semiconductor社。同社は、売り上げの約10%を研究開発に投じ続けることで、IEEEが発表する特許競争力ランキングでLEDメーカーとしては半導体製造部門トップを占める技術開発力を擁している。その製品は、店舗や家庭の照明はもとより、液晶ディスプレイのバックライトや自動車のライトなど広範な分野で活用されている。

 そのSeoul Semiconductor社が、同社独自のLEDチップ構造技術であるMJT (Multi-Junction Technology)をCOB (Chip on Board)タイプの照明用白色LEDモジュールに適用し、発光効率を飛躍的に向上させた製品「Acrich注) MJT COB」を発売した(図1)。最大発光効率は168 lm/W (5000K、CRI 80、Tj=85℃、40Wの条件、2017年3月8日のリリース時のデータ)と世界最高レベルに達している。

注) Seoul Semiconductor社の「Acrich」とは、交流駆動のLED照明モジュール製品のことであるという印象を持っている人が多いかもしれない。しかし、「Acrich」は、マルチジャンクションテクノロジーを応用したLED製品全体をカバーするブランドであり、今回発売した直流駆動の「Acrich MJT COB」もそこに含まれる。
図1  Seoul Semiconductor社が発売した「Acrich MJT COB」
(左上)MJTと既存LEDのチップ構造の比較、(左中)チップ数が少ないAcrich MJT COBと多い従来COBのチップ配置の比較、(左下)MJTと既存構造の発光時の発光強度分布の比較、(右上)Acrich MJT COBの外観、(右下)MJTの断面構造図。
[画像のクリックで拡大表示]

MJTをCOBに適用し、高効率と使い勝手を両立

 新製品に適用されたMJTとは、いわば複数個のLED素子を1チップに集積する技術である。一方、COBとは複数個のLEDチップを基板に実装して使い勝手を高めたモジュールのことを指す。つまりAcrich MJT COBは、高効率と使い勝手の両立を目指した製品であると言える。

 MJTによって、1チップ内に複数個分のLED素子を分散配置することで、既存のLEDチップよりも発光する面積を広くかつ均一にしながら、発光強度を高めることができるようになる。1対のp層とn層の面積を大きくすることで発光強度を高める通常のLEDチップ構造では、どうしてもチップ内に電流密度が集中して高くなる部分ができてしまい、そこで発光効率が低下する。複数のpnジャンクションに電流を均等分散するMJTでは、電流密度が過度に高まる部分がないため、高い発光効率を実現できる。

 今回発売したAcrich MJT COBで特筆できる点は、比較的高い効率が出やすい5000Kだけではなく、ダウンライトやスポットライトなど最も需要が高く、広く利用されている3000Kでも、圧倒的高効率が得られる点である。ちなみに3000K、40W品の効率は、160 lm/Wだ。ここがAcrich MJT COBの市場価値を高める要因になるだろう。日本法人のジャパンソウル半導体によると、同社は引き続き技術開発を進めており、効率は今後も年率6%向上できる見込みだという。

MJTとCOBの相乗効果で信頼性が向上

 MJTを採用したSMD型LED製品は既に発売されている。今回、満を持してCOBにMJTを組み合わせたことで、信頼性も大幅に改善することに成功した。信頼性が向上する理由は、モジュール内に搭載するチップの数を最小限に抑えながら、必要な光束が得られるからだ。搭載するチップが減れば、劣化や不良が発生しやすいチップの実装面やワイヤーボンディング部などの数も減る。

 既存のCOBタイプの照明モジュールでは、40Wの場合、144個のチップを搭載し、ボンディングワイヤーは156本あった。これがAcrich MJT COBでは、チップ54個、ボンディングワイヤー60本に低減できる。高濃度の硫化ガス環境下(H2S 4ppm、NO2 8ppm、40℃、湿度75%)での信頼性加速試験でも、光束低下(250時間経過時)が3%以下と、極めて高い信頼性を実現できることを確認済みだ。

求める仕様が必ず見つかる154種類の製品を用意

 Acrich MJT COBは、様々な活用シーンで求められる製品が確実に見つかる、広範なラインアップを発売当初から取りそろえている(図2)。用途は電球からダウンライト、シーリング、投光機、道路灯まで広範に想定され、電力領域から見れば6W~180Wの範囲で11種類、色温度から見れば2700K~6500Kの範囲で14種類、それぞれの組み合わせで合計154種類の製品を用意している。

図2  Acrich MJT COBの標準ラインアップ
[画像のクリックで拡大表示]

 ラインアップが豊富なAcrich MJT COBならば、照明器具の様々な製品タイプ/機種に対してCOBを統一することができる。さらに、COBの基板サイズとモジュールの駆動電圧が、既存の業界標準に合わせて設定されているため、既存のCOBをAcrich MJT COBに取り替えるだけで、高効率・高信頼を実現できる。電源の選択範囲も広い。

 Seoul Semiconductor社は、Acrich MJT COBに、電源回路を加えたモジュール「Acrich AC COB」も発売した。従来のAC-DCコンバータを使った直流駆動のCOBタイプの照明モジュールよりもサイズがコンパクトになり、設置場所の制約を受けにくい照明器具を実現可能となる。同製品はZhaga準拠のモデルも準備しており、規格に対応した周辺部品を活用して、作りたい照明を自由に構成できる。

お問い合わせ
  • ジャパンソウル半導体
    ジャパンソウル半導体

    〒160-0022 東京都新宿区新宿1-11-17 第2KSビル5F

    TEL:03-5360-7620

    FAX:03-5360-7622

    URL:http://www.seoulsemicon.com/jp/

    メールでのお問い合わせはこちら