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日経テクノロジーonline SPECIAL

電動化のキーデバイス開発に携わり、新しいクルマ社会の実現に貢献する

技術革新が進む自動車の世界で
“走る”性能の向上を追求する

 燃料供給システム製品をはじめ、バイクやクルマの重要部品を数多く開発・製造するケーヒン。2016年に創業60周年を迎えた同社は、日本のモータリゼーションを支えるキープレーヤーの一社だ。14カ国で事業を展開しており、バイクのキャブレター、FI(Fuel Injection) システムでは世界No.1のシェアを誇る。バイク・クルマ好きなら、ロゴを見たことがある人も多いだろう。

 現在は自動車の電動化の流れに合わせて、ハイブリッド車やEV(電気自動車)、FCV(燃料電池車)の制御技術の開発にも注力。多くの若きエンジニアがこの領域に携わっている。

 「電動化に欠かせないパーツの1つがバッテリーですが、私は、そのバッテリーを制御するBMS(バッテリーマネジメントシステム)を担当しています」と語るのは、入社5年目の宇都貴之氏だ。BMSの動作をつかさどるECU(電子制御ユニット)の設計や、BMSの実機テストなどを行いながら、より効率的なバッテリー使用と航続距離の伸長を実現する。

 宇都氏にとってこの仕事の面白さは、「自動車という世の中に欠かせない製品の、要となる性能を向上する」点にあるという。

 例えば、ハイブリッド車のバッテリーは、出力を確保するため複数のリチウムイオンバッテリーを束ねた構造となっている。ところが、この方式は充放電を繰り返すうちに、どうしてもバッテリー間で残量のばらつきができる。そうなると、充電しても残量の多いバッテリーを基準に「満充電」と認識されてしまうため、バッテリー全体では十分な充電が行えず、航続距離が短くなってしまうのだという。

 そこでBMSは、監視機能によって残量の多い電池を放電し、ばらつきを平準化しているが、宇都氏はこの機能を徹底的に強化。極限まで精度を高め、ムダなく電池を使えるようにしてバッテリー本来の性能を引き出した。「地球に優しいハイブリッド車・EVの普及には、航続距離をどう伸ばすかがカギになるといわれます。私が机上で考えた仕組みが、実際にその通りの効果を発揮し、世の中に役立つ製品になる。この面白さはほかにありません」と宇都氏は言う。

バイクやクルマの“走る”を制御する技術で世界的に知られるケーヒン。「電動化」という変化の波の中でも、高性能な製品群を市場に提供し続けている
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頼れる先輩や、同僚エンジニアと
互いに支え合いながら成長できる

 一方、バッテリーとモーターの間で電力の受け渡しを制御するPCU(パワーコントロールユニット)を担当するのが入社4年目の湯川類成氏だ。

 PCUの主な役目は、走行時にはバッテリーの電力をモーターに供給、減速時にはブレーキングで溜めた電力をバッテリーに充電するというもの。湯川氏は、ケーヒンが初めてPCUを開発したプロジェクトで、ある問題の解決に貢献した。

 「製品開発時のテスト中、PCUに電流を流したところ、普段は鳴らないキーンという異音が発生したのです」(湯川氏)。初めての製品ということもあり、すぐに原因はわからなかったが、このままでは快適なドライブの妨げになる。そこで湯川氏は先輩エンジニアと話し合い、ノイズの発生源となる部品を一から見直すことにしたという。

 同僚にも手伝ってもらいながら、部品を確認していった結果、鉄粉コア(鉄の粉を押し固めた部品)が原因だと判明。焼成時間のずれで素材の剛性が微妙に変わり、本来は起こらないはずの振動音が発生していたのだ。

 「素材自体が原因とは思いもよりませんでしたが、誰も見つけられなかった原因を特定できたことは自信になりました。もちろん、これは先輩や同僚をはじめとする周囲の協力があったからできたこと。一人では難しいことも、力を合わせればできるという経験になりました」と湯川氏は話す。こうして量産にこぎ着けたPCUは現在、誰もが知る大手メーカーの自動車に搭載されている。 また同様のことは、BMS、PCUなど、多様なケーヒン製品に実装されるソフトウエアを扱う小森淳矢氏も経験している。

 PCU向けの基板に、初めてデュアルコア方式を採用したときのこと。CPUが2つになると、性能向上が図りやすくなる一方で、CPU同士の干渉を防ぐため、プログラム側も調整が必要になる。その方法がわからず、当初は一人で悩んでいた小森氏だが、ふとしたときに別部門の先輩に相談したところ、「似た経験がある」と資料を見せてくれたという。

 「そこから一気に解決への道が開けました。湯川も言う通り、良いものをつくるために、互いの専門領域を超えてサポートし合えるのは当社の強み。“教えたがり”の先輩も多く(笑)、成長には最適な環境だと思います」と小森氏は述べる。

BMS(左)は徹底した小型化も図られており、車体の軽量化という点でも航続距離伸長に貢献する。またPCU(右)は、単位容積当たりの出力で世界最高レベルを実現。ハイブリッド車の燃費向上を強力に支える

有休取得率は98%以上
オンとオフを両立できる環境

 このように、部門を越えた技術協力やノウハウ共有を積極的に行いながら、暮らしに欠かせないバイクやクルマのパーツ開発を進めるケーヒンのエンジニアたち。社員の仕事を最大限サポートするため、会社側も様々な施策を実施している。その一つが、柔軟な勤務体系や、休日・休暇制度だ。

 例えば、同社の開発部門では、6時から11時までに出社して8時間勤務というフレックスタイム制を採用している。また「有休カットゼロ」の目標の下、有休取得の推奨日を設定することで、現在は98%以上の有休取得率を達成できているという。

 「仕事とプライベートを両立しやすい環境があることも、私にとって当社の大きな魅力です。もちろん、担当する開発業務はしっかり遂行した上で、オフにはゆっくり羽を伸ばす。実際、私も休みの日には、同期の小森と一緒にサーキットでの走行を楽しんだりしています」と湯川氏は笑顔を見せる。質の高いものづくりの裏には、生き生きと働ける環境がある。同社には、エンジニアにとって理想的ともいえる環境が用意されているようだ。

※ 2014年度実績(ケーヒン調べ)

Corporate Data
会社情報 【資本金】 69億3,200万円
【社員数】 連結2万2,011人(単独4,083人)
【設立】 1956年12月19日
【事業内容】
バイクやクルマがハイブリッド車や電気自動車などへと大きく変化している今、従来の“走る”にかかわる個々の部品に世界最高の品質を求めてきた視野をさらに拡大。エンジンやモーターをシステムでコントロールするエネルギーマネジメント メーカーへと進化している
採用情報 【採用職種】
技術系:製品開発、技術開発、生産技術、品質保証、情報システム
事務系:経理・財務、営業、購買、総務・人事
【採用実績大学】 全国国公私立大学、高等専門学校
【採用実績学科】 全学部全学科
【勤務地】 栃木(高根沢)、宮城(角田)他
【2017年入社予定数】 技術系:85人 事務系:5人
【初任給】※2016年度実績
修士了:210,750円
高専専攻科卒:200,150円
短大・高専卒:173,260円
お問い合わせ
  • 株式会社ケーヒン
    株式会社ケーヒン

    栃木オフィス 総務部 人財開発課

    〒329-1233 栃木県塩谷郡高根沢町宝積寺2021-8

    TEL:0120-070-161

    URL:http://www.keihin-corp.co.jp/recruit

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