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日経テクノロジーonline SPECIAL

新エネルギー社会を支える蓄電技術を強化

新エネルギー社会を支える様々な機器や技術を提供するNECST(Nichicon Energy Control System Technology)事業を推進するニチコン。主力製品であるコンデンサの開発で培った蓄電技術を活かしてエネルギーの有効活用に対する新しいニーズを先取りした製品を続々と市場に投入している。その同社が、BCP(事業継続計画)の強化に役立つ新たなソリューションとして、「V2L(Vehicle to Load)」を商品化した可搬型給電器「パワー・ムーバー」を発売した。

 「価値ある製品を創造し、明るい未来社会づくりに貢献すること」を経営理念に掲げるニチコンにとってNECST事業は、長年手掛けてきたコンデンサ事業と並ぶ大きな事業の柱である。2010年に社内プロジェクトとしてスタート。2013年に同プロジェクトが事業本部に昇格し、現在の体制になった。プロジェクトとして動き始めた当初から、V2Hシステム、家庭用蓄電システム、EV(電気自動車)およびPHV(プラグイン・ハイブリッド車)向け急速充電器や、公共・産業用蓄電システムスマートグリッド向けのエネルギー・マネジメントシステムなど新エネルギー・システム関連機器を業界でいち早く製品化してきた。NECST事業の中で同社が、いま積極的に展開している製品の一つが、このたび販売を開始した可搬型給電器「パワー・ムーバー」である(図1)。

図1■EVパワー・ステーション「パワー・ムーバー」

災害時の非常用電源として脚光

 パワー・ムーバーは、V2Lシステムを実現した装置である。V2Lとは、EVの蓄電機能、PHVの蓄電および発電機能、FCV(燃料電池車)の発電機能を利用して、これらの車両から様々な電子機器に電力を供給するシステム。パワー・ムーバーにつながっている放電給電コネクタを車両の給電口に差し込むと、パワー・ムーバー本体に設けた三つのコンセント(AC100V×3 各最大出力1.5kW 計4.5kW)が、家庭用コンセントと同じように使えるようになる。つまり次世代自動車が、パワー・ムーバーによって移動式電源になる。

図2■セパレート構造を採用した公共・産業用 蓄電システム

 もともと移動体である自動車の利便性が失われないように、パワー・ムーバーは、優れた可搬性も備えている。外形寸法は631mm(幅)×500mm(奥行き)×302mm(高さ)で重量38kg。トランクケース型で車両のトランクに収納可能だ。しかも、伸縮式のキャリーバーとキャスターが付いているので旅行用キャリングバッグのように一人で運べる。対応する車種は、トヨタ自動車(株)のFCV「MIRAI」、日産自動車(株)のEV「リーフ」と「e- NV200」、三菱自動車工業(株)のEV「MiEVシリーズ」、PHEV「アウトランダーPHEV」と本田技研工業(株)の「CLARITY FUELCELL」となる。

 V2Lシステムの用途として期待されているのが災害時の非常用電源である。現在、非常用電源として数多く使われているガソリン式発電機よりも、可搬性に優れている上に安全性に優れ、排気ガスや騒音が発生しないなど多くの優れた利点を備えていることによる。80Wの照明10台を12時間、消費電力600Wの冷蔵庫1台を24時間、携帯電話30台の充電を2時間、消費電力1200Wの電気ポットを2時間。1日でこれだけの機器を使用すると仮定して必要となる電力を、車両がMIRAIの場合は約2日可能、30kWhのリーフならば約1日、パワー・ムーバーを介して供給することができる。

省スペース型蓄電システムも展開

 NECST事業を展開する同社にとってBCPは重要なテーマの一つである。これまでに関連する製品を数多く展開している。その一つが、公共・産業用蓄電システムである。搬入、設置がしやすくなるように、接続盤、電力制御盤、蓄電池盤の3ユニットに分割できる構造を採用。同時に前面のメンテナンス・スペースを従来機比で2分の1に削減した。オプションの通信機能を搭載することで、遠隔から運転状況を監視したり、様々なデータを収集したりすることも可能だ。屋内型と屋外型の2種類があり、それぞれ定格出力20kWと10kWの品種を用意している。小規模施設(7~15kWh)から、大規模施設(最大120kWh)まで、柔軟に対応できる。1万5000回と業界最高水準の充放電サイクル寿命をもつ高性能蓄電池を装備しているのも特長。

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