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IoTのシステム構築を広範囲にワンストップ支援

IoTを実践する動きが様々な業界で加速する中、中国最大手のソフトウエア企業Neusoft(ニューソフト)のワザが注目を集めている。「RealSight IoT」と「RealRec」の2つのプラットフォームを軸に、IoTのビジネス活用からデバイス・センサーの組み込み開発まで広範囲にわたるソリューションを提供。さらに豊富な実績に基づく知見を生かして顧客の要件に最適なIoTシステムを実現しているからだ。


藤田明彦氏
NEUSOFT Japan エンベデッド ソリューション&サービス 新規事業開発室 室長

 1991年に設立されたNeusoftは、中国瀋陽市にある本社を中心に日本、北米、南米、欧州など世界各地に拠点を構え、グローバルな規模のビジネスを展開している。組み込みソフトウエアの受託開発を手始めに年々業容を拡大。現在は、「各種業界向けソリューション」「エンジニアリング・サービス」「製品&プラットフォーム」の大きく3つを柱に事業を展開している。同社は品質にも厳しく、ソフトウエア開発の能力成熟度を測定する品質管理基準CMM(Capability Maturity Model)において最高位の「レベル5」の認証を2002年に中国企業として初めて取得した。2001年には日本法人を設立。開発拠点も日本に設けている。「日本法人は日本のお客様とNeusoftをつなぐ懸け橋となって、Neusoftの技術やノウハウを最大限に活用していただけるようにサポートします」(NEUSOFT Japanエンベデッド ソリューション&サービス新規事業開発室 室長の藤田明彦氏)。

 実はNeusoftと日本企業とのかかわりは日本法人設立の10年以上も前から始まっている。「1988年に中国東北工学院の劉積仁博士らが開設した『コンピュータ・ネットワークエンジニアリング研究室』がNeusoftの始まりです。同研究室は、1989年にアルパインと業務提携し、組み込みソフトウエアの受託開発を始めました」(藤田氏)。これ以降、着々と日本で顧客を獲得しており、現在では車載電子機器やデジタル家電など様々な分野で多くの日本企業と取引している。

段階に応じたシステムを実現

楊軍氏
NEUSOF T Japan エンベデッド ソリューション&サービス 第2事業部 開発3部 第2グループ チームリーダー

 こうした同社が、いま日本で注力している分野の1つがIoTである。IoTシステムの基本機能を提供するプラットフォーム「RealSight IoT」と、収集したデータからビジネス課題解決につながる情報を抽出するための様々機能を提供するプラットフォーム「RealRec」。さらに同社が創業当初から手がける組み込みソフトウエアの技術も活用して広範囲にわたるソリューションを展開している。「IoT全体に広がる技術をワンストップで提供します。これは当社の大きな強みです」(藤田氏)。すでに海外ではIoTシステムを構築した実績が数多くあるという。

 IoTに向けた同社の2つのプラットフォームのうちRealSight IoT は、データ蓄積と監視(見える化)、オンライン統計分析、予測・改善といった大きく3つの機能を提供する(図1)。「IoTシステムの規模や実装する機能はお客様の導入目的によって異なります。段階に応じた機能を提供し、目的に応じたシステムを柔軟に構築できるようになっているのがRealSight IoTの特長です」(同社エンベデッド ソリューション&サービス 第2事業部 開発3部 第2グループ チームリーダーの楊軍氏)。

図1 IoTプラットフォーム「RealSight IoT」の概要
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 RealSight IoTを実際に適用した海外の事例の1つが、ビルに設置した大規模空調システムの自動制御だ。冷却タワーなどの空調システムを構成する様々な機器の消費電力や室内の気温などの情報をビル全体から収集。これを基に効果的に予熱するための稼働条件を割り出し、その条件に基づいて各機器を制御する仕組みを実現した。このシステムの導入によってCOPを3.5から5.2まで最適化させた。同様に海外の実績だが、RealSight IoTを使って風力発電設備の監視システムを実現した事例もある。RealSight IoTをベースに風力発電機の状態を遠隔地からリアルタイムで監視できる仕組みを大手風力発電事業者向けに開発。同システムの導入によって保守費用を10%削減。発電量は5~7%改善した。

 同社は、この風力発電設備監視システムの日本語版デモ環境を用意しており、同社の顧客を中心に積極的に披露している。IoTの利点や可能性を実感するキッカケを提供するためだ。

データの品質を高めて分析を強化

陳文氏
NEUSOF T Japan エンベデッド ソリューション&サービス 第1事業部 開発2部 部長

 もう1つのRealRecは、蓄積データやリアルタイム・データなどから様々な目的を達成するために役立つ情報を抽出するための様々な機能を提供する(図2)。具体的には、データの中から重複や誤記、表記のゆれなどを検出して必要に応じて削除や修正などの処理を施してデータの品質を高めるデータクレンジングや、分析用データを抽出する機能。さらに、機械学習を利用したデータ分析機能などが用意されている。「収集したデータから有意義なデータを効果的に抽出するためにデータクレンジングの処理は重要です。この機能まで一括して提供するRealRecはIoT活用に現場に多くの利点をもたらすでしょう」(同社エンベデッド ソリューション&サービス 第1事業部開発2部 部長の陳文氏)。

 RealSight IoTの事例で登場した風力発電設備の監視システムに組み込まれている故障予測システムはRealRecをベースに開発したものだ。このほか浄水場における薬剤投入の管理や機内食の配膳管理など、同プラットフォームを適用した事例は数多くある。

図2 データサイエンス・プラットフォーム「RealRec」の概要
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 エッジにまで及ぶIoTの仕組み全体を網羅するソリューションを展開するNeusoft。IoTの導入に取り組む企業にとって強力な味方になりそうだ。

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