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日経テクノロジーONLINE SPECIAL
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小さく始めた「見える化・IoT」事業の高付加価値化への足掛かりに

IoT(Internet of Things)による革新に対する期待が産業界全体で高まる一方で、
具体的なアプローチが見いだせず二の足を踏んでいる企業は少なくない。
こうした中、工業炉の開発・製造を手掛ける中日本炉工業は、
受託加工サービスの拠点となる第3工場に、いち早く「見える化・IoTシステム」を導入した。
その背景には、「できるところから始める」という柔軟な発想で、
新しい技術導入に果敢に挑む同社の姿勢がある。

IoT(Internet of Things)による革新に対する期待が産業界全体で高まる一方で、具体的なアプローチが見いだせず二の足を踏んでいる企業は少なくない。こうした中、工業炉の開発・製造を手掛ける中日本炉工業は、受託加工サービスの拠点となる第3工場に、いち早く「見える化・IoTシステム」を導入した。その背景には、「できるところから始める」という柔軟な発想で、新しい技術導入に果敢に挑む同社の姿勢がある。

 1965年に創業した中日本炉工業は、自動車の部品や金型などの熱処理に使う工業炉の専門メーカーである(図1)。産業用途と研究開発用途の両方を手掛けており、全て受注生産だ。「創業当初から研究開発用の炉を手掛けており、最先端の研究に取り組むお客様の多種多様な要望に応えてきました。そこで鍛えた技術力が当社の強みです」(同社代表取締役 後藤峰男氏)。

 メーカーとして創業した同社が、自社の真空熱処理炉と様々な物質の表面に薄膜を形成するCVD(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着)装置を使った受託加工サービスを開始したのは1980年代半ばである。「受託加工サービスの売り上げは、いまや当社の売り上げ全体の15%を占めており、事業の大きな柱の一つになっています」(後藤氏)。

図1中日本炉工業の第3工場

中日本炉工業の第3工場

後藤峰男氏 中日本炉工業 代表取締役

後藤峰男氏 中日本炉工業 代表取締役

高度な「見える化」と品質管理

 同サービスの拠点が、同社敷地内にある三つの工場の一つである第3工場である。ここには真空熱処理炉とCVD装置、合計24台の装置が設置されており、これら全てを網羅する形で「見える化・IoTシステム」が実装されている(図2)。このシステムは、大量のデータを設備から収集・蓄積し、そこから設備の稼働状況、生産の進行状況、品質管理などにまつわる様々な情報を抽出した上で可視化。現場やオフィスに設置された大画面ディスプレイに表示する。受注システムや品質管理用の計測システムと連動させて加工品のトレーサビリティを確保する仕組みも組み込まれている。開発に着手したのは2016年5月。構想、システム設計、実装などの工程を経て稼働を開始したのは約1年後である。現場からデータを収集するシステムの開発は、主に中日本炉工業の技術者が担当。システム全体の構築はパナソニック ソリューションテクノロジーが手掛けた。

図2第3工場に実装した「見える化・IoTシステム」

見える化・IoTシステム

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