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代理店業務を中心とした事業構造へ大きく変換、産業機器顧客向けの「小口・短納期」を強みに事業拡大

ものづくりに付随する「調達・品質管理」「余剰在庫」「物流業務」の3つを「0(ゼロ)」にするためのユニークなサービスを次々と立ち上げて事業を伸ばしてきた電子部品商社のコアスタッフ。新コンセプト「Value Added Reseller(代理店機能+アルファ)」を掲げて、代理店業務を中心に事業拡大を図る新たな戦略を打ち出した。その狙いや今後の具体的な展開などについて同社代表取締役社長の戸沢正紀氏に聞いた。

――最近の業績を教えてください。

戸沢 2015年度の売り上げは、32億2200万円でした。2014年度の売り上げは、約27億3700万円でしたから、対前年度比17%増と大きく伸ばすことができました。主力の「緊急調達・EOL(End of Life,生産終了)品」の事業をはじめ、受託生産やモジュール製品の販売などを含む「EMS(electronics manufacturing service)・モジュール」、電子部品のオンライン販売、試作部品の一括調達、海外向け販売など、コアスタッフが手掛ける事業の多くで、前年度の売り上げを上回っています。当然ですが2017年度も、さらに業績を伸ばすつもりで、さまざまな取り組みを進めているところです。

新たな展開に向けて体制強化

――具体的な取り組みの内容は。

戸沢 コアスタッフの事業領域は、大きく3つあります。ひとつは、世界のさまざまな電子部品メーカーの製品をユーザーの方々に販売する「代理店」。もうひとつは、「ボード・周辺機器・EMS」。ここではスマートカードリーダーや各種センサー、2016年6月に子会社化した組み込みシステム開発メーカーのアットマークテクノが開発したCPUボードなどを提供しているほか、電子機器の製造を受託するEMSを手掛けています。

 3つ目は、「サービス」です。電子部品のオンライン販売サイト「ザイコストア」の運営、EOL品など顧客が必要とする部品を短時間で集めて提供する「緊急調達」、1個から電子部品を販売する「ひとつから」、試作に必要な部品を一括して購入できる「試作おまかせ便」など、難しい調達を支援する数多くのサービスを展開しています。

 3の事業領域のうち、これまでコアスタッフの成長をけん引していたのは「サービス」でした。現在、売り上げの多くを占めるのは、この分野です。これに加えて、これから量産に向けた製品を提供する「代理店」の事業を伸ばして、今後は電子部品商社としてコアスタッフの事業の拡大を図る考えです。このために2016年10月に組織体制を再編しました。

産業機器メーカーの支援に注力

――既存の電子部品商社との違いを説明してください。

戸沢 私たちが新たに目指す電子部品商社の事業コンセプトが「Value Added Reseller」です。単に電子部品を供給だけでなく、ユーザーが抱えている課題を解決するなど、常に何らかの付加価値を提供する商社を目指します(図1)。

図1 コアスタッフの事業コンセプトとサービス
[画像のクリックで拡大表示]

 具体的には、これまで私たちが育んできた数々の事業や、それにまつわるノウハウを駆使して、まず産業機器メーカーの皆さんに最適な部品調達のスキームを提供する考えです。産業機器の多くは、多品種少量生産です。この場合、部品の発注は、どうしても小口になります。ところが、小口の注文に積極的に対応する電子部品商社が必ずしも多くはないのが現状です。小口注文の場合、1回の取引額や数量が小さいので、効率よく売り上げを伸ばすことが難しいからではないでしょうか。

 コアスタッフの場合は、オンライン通販「ザイコストア」を通じて1つから部品を販売します。「緊急調達」「ひとつから」「試作おまかせ便」といったサービスでは、必要な部品を必要な数だけお客様に提供しています。

 こうしたサービスを確立する過程で、調達から販売まで小口注文に対応できる独自の仕組みを構築してきました。これらは競合他社にはなかなか真似できないと思っています。この強みを生かして小口注文に積極的に対応することで、産業機器市場のお客様を開拓する方針です。

 もちろん、従来の事業も継続して伸ばします。産業機器市場を対象にした代理店事業を核とする「産業用機器向けサポート」。オンライン通販を手掛ける「カタログディスティ」。さまざまなサービスからなる「付加サービス」。これら3つのエンジンを回して「Value Added Reseller」を目指します。

新興メーカー品でコストダウンに貢献

――代理店事業において注力することは何ですか。

戸沢 代理店事業を伸ばすための戦略として、他社がまだ扱っていない製品の中からユーザーの方々に付加価値を提供できる製品を丁寧に探し出して提供します。

 目下のところ力を入れているのが海外の有力な新興メーカーの製品です。今、分野にかかわらず多くのメーカーの方が、厳しい価格競争に直面しています。もはや設計の合理化だけでは、大幅なコストダウンが難しくなっていることから、思い切って海外の新興メーカーが提供する安価な部品の採用に目を向けるメーカーが、急速に増えています。こうしたメーカーの方々の要求に応えるつもりです。

 現在、電源コードを手掛けるオーストリアFeller社の製品、台湾Darfon社のコンデンサー、中国DB Products社のブザーなどを扱っています。このような新興メーカーの製品を、ユーザーの方々に安心して使っていただけるように、品質検査が実施できる「クオリティラボ」を社内に設けています。ここには透過型X線解析装置、ICテスター、恒温槽、1000倍のマイクロスコープ、蛍光X線分析装置、ハンダ槽、パッケージの開封器など最新鋭の設備をそろえており、品質に関するお客様のさまざまな要求や課題に対応できるようにしました。

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