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日経テクノロジーonline SPECIAL

新生NXPに対する成長市場の期待は大きい これから届ける新たな価値で真価が問われる

Freescale Semiconductor社との経営統合から1年が経過した新生NXP Semiconductors社。セキュリティーやコネクティビティに強い従来のNXPと、マイコンやプロセッサーに強い
旧Freescaleの知見と技術を融合し、よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクション(Secure Connections for a Smarter World)に向けた取り組みを強化している。新生NXPの2016年の成果と、2017年以降の展望をNXPジャパン 代表取締役社長の原島弘明氏に聞いた。

 

――2016年を総括してください。

原島 2016年は、上期は思いのほか厳しい状況でしたが、その後順調に挽回し、下期にかけて業績を伸ばすことができました。車載領域では、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転などで将来楽しみな具体的な商談が進んだほか、IoTなどの重点分野でも大きな進展が見られた年でもありました。

 グローバルに目を転じると、携帯電話基地局などインフラ領域は次の投資に向けて準備期間に入りましたが、他では多くの案件が動いており、堅調に推移しています。スマートフォンなどのモバイル向けの領域では、成長が鈍化する傾向が見られますが、次々と新製品が登場しており、ビジネスの拡大傾向は続いています。

クロスセリングの成果が出てきた

――統合後の新体制の下での日本での取り組みと成果をお聞かせください。

原島 両社の強みは補完的で、相性がいいと思います。そして、強みを融合させて出来上がるソリューションが、成長市場で求められる価値を提供できる点がとても大切だと考えています。このため、両社のそれぞれのビジネスを継続しながら、シナジーを生み出すことに注力しました。

 短期的には、統合前の2社は市場と製品の両面で棲み分けていたので、それぞれが保有する製品を相手方の市場に販売するクロスセリングを推し進めました。こうした中で、特に重視したのが旧Freescaleのマイコンやプロセッサーと一緒に、従来のNXPが持っている認証ICやその他の高性能ミクスド・シグナル製品を組み合わせて、ソリューションとして提供することです。既に、車載分野やウェアラブル機器、POS端末などでデザインインの成果が表れています。

――経営統合後の体制は円滑に整ったのでしょうか。

原島 違った文化の会社が統合したのですから、社内でワンチーム体制を構築することが急務でした。このためチームビルディング活動に腐心しました。そのかいあって、新生NXPの各国の拠点の中で、日本が一番早くワンチームになったという評価を受けています。

強みを融合し新しい価値を創造

――新生NXPのグローバルな企業戦略の重点分野は。

原島 新生NXPの企業戦略は、『よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクション(Secure Connections for a Smarter World)』を確立することで、3つの領域にフォーカスしたビジネス戦略を展開しています。

 まず車載分野では、「セキュアなコネクテッド・カー」の実現のため、ADASと自動運転車の実用化を目指しています。次に、「エンド・ツー・エンドのセキュリティー/プライバシー」の分野では、モバイル決済やユーザー認証などに向けたソリューションの開発を継続します。第3の重点分野である「スマートなコネクテッド・ソリューション」ではスマート・ホームやスマート・シティを実現するために重要な認証ICやコネクティビティ関連製品など、「セキュアにつながる」製品を開発していきます。

 こうした企業戦略を実現するうえでカギとなるのが、両社のリソースの融合により、強みに一層厚みが増した新生NXPのコネクティビティ、プロセッシング、セキュリティーなどの技術です。こうした技術がそろって初めて「すべてがつながり、スマートでセキュア」になる時代が訪れます(図1)。新生NXPは、こうした分野での包括的な技術力で業界をリードしています。

図1 よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクション
[画像のクリックで拡大表示]

――まず車載分野での成果について具体例をお聞かせください。

原島 代表的なものが、5月にNXP FTFで発表した自動運転用開発プラットフォーム「BlueBox」です。クルマを安全に導く目となるレーダー、ライダー(LiDAR)、視覚センサーのほか、画像処理向けのビジョン・プロセッサーやセキュアなV2Xシステム、セントラル・コンピューティング・エンジンを搭載しており、すでに世界の大手自動車メーカーに提供済みです。

 また、セキュア・コネクテッド・カーの実現にはサイバー・セキュリティー対策も非常に重要です。NXPは世界市場で既に実績のある認証技術や暗号鍵など、最高レベルのセキュリティー技術を車載分野にも展開していきます。

――次にNFCやセキュリティー技術の強みを生かしたIoTソリューションの分野での成果は。

原島 グローバルなレベルでは、IoT時代の到来に向けたさまざまなプロジェクトが進展しています。米国で米運輸省(DOT)のスマート・シティ・チャレンジのパートナーとして選ばれているほか、中国の上海でもスマート・シティ・プロジェクトを推進しています。

 日本でも、これまでお付き合いのなかった業界の企業が、新生NXP のソリューションに興味を持ってくれるようになりました。例えば、アパレル業界の一部では、RFタグを値札に組み込んで、多くの製品の合計金額を瞬時に表示する仕組みを採用しています。NXPのNFC技術はおもちゃ業界でも応用が広がっています。

 すべてのモノがつながるIoTでは、セキュアなコネクションが欠かせません。ここではNXPが長年にわたって世界をリードしてきたセキュリティー技術やマイコンの製品ラインナップが、今後のビジネス展開のために重要な役割を果たします。さらに多くのパートナー企業で構成されるマイコンやその他のソリューションのためのエコシステムも新市場の開拓で大いに力を発揮します。

――2017年の目標は。

原島 ほぼ同じ規模の2社が経営統合したことで、事業規模もほぼ2倍になりました。これを、2020年までにはさらに1.5倍に成長させたいと考えています。車載向けの堅調な成長を積み上げるだけでは、この目標は達成できません。今後さらに技術融合に拍車をかけて、生活をより快適に、よりよく安全にするソリューションを提供する魅力ある企業として成長を目指していきます。

お問い合わせ
  • NXPジャパン株式会社
    NXPジャパン株式会社

    〒150-6024
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    TEL:0120-950-032

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