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日経テクノロジーonline SPECIAL

終わりなき進化と活用の道を進むPLM

PLM(製品ライフサイクル管理)製品の老舗企業で、PLMソリューション「Aras Innovator」を展開する米Aras Corporationは2017年9月7~8日、ユーザーやパートナーを招いたイベント「ACE 2017 JAPAN」を開催した(東京・港区、ANAインターコンチネンタルホテル東京)。今年のテーマは「PLM as a Platform(プラットフォームとしてのPLM)」。様々なツールのプラットフォームとして、オープンアーキテクチャーの「Aras Innovator」が注目されており、タイムリーなテーマだ。導入事例や新しい活用事例など、多数の講演が行われた。キーノートスピーチでは、同社の創業者でCEOを務めるPeter Schroer氏が登壇し、永続的なPLMの活用および進化と、コミュニティーの重要性について講演した。

アラスジャパン合同会社
社長
Aras Corporation
Vice President
久次昌彦

 製品ライフサイクル管理を実現するPLMプラットフォーム「Aras Innovator」を提供する米Aras社は、年次イベントの「ACE(Aras Community Event)」を日本においても2011年から開催している。2017年9月に行われた7回目となる「ACE 2017 JAPAN」のオープニングでは、Arasの日本法人社長を務める久次昌彦氏がまず挨拶に立った。

 久次氏は「私たちはデジタル・トランスフォーメーションという大きな流れの中にいる」と述べ、具体的には「モバイル、クラウド、ビッグデータ、コミュニティーといったITインフラから生み出されるデータを活用した、デジタルツインあるいはデジタルスレッドの時代に突入している」との認識を示した。ここで、デジタルツインとは現実世界をデジタル空間に写像する考え方を指し、一方のデジタルスレッドとは開発や製造やサプライチェーンなど全体の情報の流れをデジタル化することを指す。

 同氏は、PLMプラットフォームの「Aras Innovator」は、設計のCADデータなどの単なるデータ管理ツールではなく、デジタル・トランスフォーメーションの時代にも対応できるプラットフォームとして当初からデザインされていると訴求。オープンアーキテクチャー、サブスクリプション契約モデル、アップグレードサービス、コミュニティー活動など、同社ならではの独自性と強みを今後も発展させていくと述べた。

PLMは終わりなき旅路

Aras Corporation
CEO & Founder
Peter Schroer

 続くキーノートスピーチでは、米Aras Corporationの創業者でCEOを務めるPeter Schroer氏が登壇。同氏が最初に強調したのは「journey(旅路)」という言葉である。「PLMの旅路に終わりはありません。どこかの地点に到達できたとしても、次のステップに向けて、様々な選択肢に対して意思決定をしながら、継続的な改善を進めていかなければなりません。簡単なPLMというものは存在しないのです。なによりも、旅路に向けた最初の一歩を踏み出すことが大切です」。PLMは現在のメーカーが直面する様々な課題の解決策のひとつではあるが、単発的な導入で終わるものではなく、長い「旅路」として捉えるべきとの考えを表したものだ。まさに長期的な戦略とともに取り組んでほしいという思いがこもった言葉となった。

 次に同氏が強調したのが「コミュニティー」の存在価値と意義についてである。同社のソリューションであるAras Innovatorは、APIなどを公開するオープンアーキテクチャー戦略を採用しており、Aras Innovatorの上で動作する様々なアプリケーションソフトが同社のパートナーあるいはユーザーによって開発されている。Aras Innovatorは、
 ・Program Management
 ・Component Engineering
 ・Product Engineering
 ・Quality Management
 ・Systems Engineering
 ・Technical Documentation
 ・Manufacturing Process Planning
など数多くのアプリケーションからなるがそれらがすべてAras PLM Platform上の統合的な環境で利用できる。

 「Aras、アラスジャパン、エンドユーザー、パートナー企業、そして今日来場された皆さん全てによって、Aras Innovatorのコミュニティーが形成されています。こうしたコミュニティーによって構築されたソリューションや事例こそがAras Innovatorの価値の源泉です」との認識を示した。

 合わせて、コミュニティーでの交流が比較的少ない日本のユーザーに対して、コミュニティーは相互協力によって発展していくため、例えば自社の事例をイベントやホワイトペーパーを通じて紹介するなど、積極的な貢献をして欲しいと呼びかけた。

4000万ドルの投資を獲得

 続いてSchroer氏は、米国時間の2017年9月6日に発表された同社に対する増資のニュースを紹介した。投資ファンドである米Silver Lake Kraftwerk社と、米General Electric社の投資部門である米GE Ventures社とが共同で、Arasに対して4000万ドルの資金を提供するというものである。

 今回の両社による投資に関してSchroer氏は、Arasのビジネスモデルおよびテクノロジーに将来性が認められた証しであると述べ、人員の増強も含め、開発やサポートのさらなる強化に向けた原資に充てていく考えを示した。

 一方で、Aras Innovatorの根幹であるオープンアーキテクチャーはもちろん、サブスクリプション契約モデル、コミュニティー支援、プラットフォームアプローチなどは変えることはないと明確に述べた。また、将来のエンハンスを示したロードマップについても、コミュニティーを構成するユーザーのアイディアや意見を反映しながら策定するという従来の方針に変わりはないと明言した。

 講演の最後ではコミュニティーの重要性について再び触れ、「ACE 2017 JAPAN」の2日間で、Aras、パートナー、および参加者の間で交流が進み、知見の共有やコラボレーションへと発展することに期待を寄せていると述べて、キーノートを結んだ。

お問い合わせ
  • アラスジャパン

    〒107-6334 東京都港区赤坂5-3-1 赤坂Bizタワー34階

    TEL:03-5797-7920

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