大人の授業参観SPECIAL

幅広い分野をカバーする教授陣と教育現場に直結した講義内容で グローバル社会に活躍できる言語教育のスペシャリストを育成・・・拓殖大学大学院 言語教育研究科

グローバル化の拡大によって高まる、英語教育や外国人向け日本語教育のニーズ。拓殖大学大学院 言語教育研究科は、そのようなニーズに対応する言語教育のスペシャリストの養成を目的とした学びの場だ。英語教育の分野では国内の現場で活躍する人材を――、日本語教育の分野では国内はもとより、世界各地の高等教育機関で活躍する人材を――多数輩出してきた。その実績から言語教育者を目指す日本人ばかりでなく、数多くの留学生にも選ばれている同研究科の特長を学生へのインタビューを交えながら紹介しよう。

1世紀以上前からグローバル人材を 育成し続ける学び舎の伝統

1900(明治33)年、「世界に貢献する真のグローバル人材の育成」を目的に設立された台湾協会学校を前身とする拓殖大学。同校の大学院も発足以来、国際的な視野に立った教育を行う大学としての歴史と伝統を生かし、グローバルで活躍できる人材の育成を行ってきた。

多様な学びが用意されているこちらの大学院の中でも、その伝統を強く感じさせるのが言語教育研究科だ。

現在、グローバル化が進む中で、高度な知識と指導力を持つ日本語および英語教育のスペシャリストが求められている。また、日本にやってくる外国人の増加により、日本語指導者のニーズも高まっているが、それは日本国内だけではなく、アジアを中心にした海外でも同様である。

こちらの研究科は、そのようなニーズに対応できる日本語教育および英語教育のスペシャリストの育成を目的としている。博士前期(修士)課程では、日本語教育学専攻と英語教育学専攻に分かれており、それぞれの言語について、最新の言語知識やコミュニケーションに関する知識、実践的かつ科学的な言語指導技術を身に付けることが可能だ。

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拓殖大学大学院 言語教育研究科2年の池田 純さん。「現在、大学院では日本語教育に関する科目の他に、中国語と台湾語とベトナム語も勉強しています。言語の習得はもちろんですが、言葉を学ぶ生徒の気持ちを理解することも目的の1つです」(池田さん)

博士後期課程では、言語教育のスペシャリストにふさわしい専門知識を深める科目でカリキュラムを構成。言語教育に関する高度な知識や指導技術を有する職業人・研究者を養成するという。

今回、話を聞いた池田 純さんは、言語教育研究科で日本語教育学を専攻する2年生。かつて在日外国人の方に日本語を教えるボランティアを経験したことがきっかけで、言語教育に興味を持ち、日本語の指導者を目指しはじめたという。

池田 初めてボランティアに行った際、想像していた以上に日本語を教えることができませんでした。なぜかというと、いつも無意識に話している言語(日本語)は頭で考えて言葉を組み立てていないので、言葉の仕組み(文法)を意識せず、説明することがむずかしかったからです。

「言葉は、話せても教えられない」ことを痛感した池田さんは、その後、日本語教育者の育成講座をいくつか受講。学ぶにつれ、もっと専門的な知識を得たいという学習意欲の高まりを感じるとともに、日本語指導を一生の仕事にしたいと考えるようになった。そして、指導技術のスキルや言語教育の知識レベルをさらに高めるために大学院への進学を決意したという。

日本語教育の伝統と トップレベルの教授陣が入学の決め手  

では、数ある大学院の中から選んだのが、なぜ拓殖大学大学院だったのだろうか?

池田 日本語教育におけるトップレベルの教授が揃っていることが拓殖大学大学院への入学を決めた理由の1つでした。

また1961年から50年以上続く拓殖大学の日本語教育の伝統も後押しになりましたね。さらに言えば、拓殖大学の前身は台湾協会学校です。台湾での日本語教育というのは、日本語教育の先駆けですので、それを考えると本当に長い歴史があります。

そして「積極進取の気概とあらゆる民族から敬慕されるに値する教養と品格を具えた有為な人材の育成」という建学の精神。建学以来、グローバルに目が向いているという、揺ぎないビジョンは、日本語の教育者を目指す私にはとても心強く感じました。

実際に入学して、良かったと思うのは、留学生が非常に多いので、大学院にいながら異文化交流が実践できるということです。

言語教育は、単に言語知識だけを教えてもうまくいきません。教える相手の文化や考え方を意識し、それにあわせた指導を行う必要があります。そういう点で、文化や価値観の背景が異なる仲間達と接することから得られるものは非常に大きいですね。

一緒に学ぶ学生達は、国籍だけではなく、キャリアも様々です。例えば、現職の日本語学校の教師をしている人や海外の大学でずっと日本語を教えていて、キャリアアップのためにここに留学して学んでいる人などがいますが、みなさん優秀な人たちばかりなので、雑談レベルの会話でも刺激になりますし、いろいろな意見がもらえます。大学院は、ただ授業を受けるだけでなく、他の環境ではなかなかチャンスがない、そのような人間関係を構築する場でもあると思います。

伝統と歴史に裏打ちされた 幅広く実践的なカリキュラム  

カリキュラムについては「日本語教育の長い歴史や伝統があるからか、学びの層が厚いのが特徴です。『文法』から『音声学』『日本語教授法』など幅広い内容の科目が揃っています。日本語教育に関するほぼ全ての分野をカバーしていると言えるのではないでしょうか?」と池田さん。中でも印象に残っている講義が2つあるという。

池田 まず、遠藤裕子教授の「日本語教育教材論」です。現在、日本語学校などで使用されている日本語の教科書を比較して分析する授業ですが、教科書を比べることで、その教科書の良い面や悪い面を明らかにしていくのです。

今後、日本語教師として教科書を作る立場になるかどうかはわかりませんが、少なくとも教育現場で、教科書や教材を選ぶ際やどういう流れで教えるかを考える際などに役立つ知識が身に付いたと思います。

もう1つは、木村政康教授の「音声指導法(理論と実践)」。「いかに日本語を日本語らしく発音するか?」ということをテーマにした科目です。この中で学ぶ音声指導法に「VT法」というものがありますが、これは体の動きを伴って発音することで体感的に正しい発音を覚えていくもの。体を動かして、リズムを取りながら、声を出して発音指導するのです。

授業では、この「VT法」を体験したのですが、実際にやってみるとこれが面白い。留学生も一緒に体験したので、体を動かして楽しみながら日本語の正しい発音を覚えられることが実感できて、とても印象に残っていますね。

まさに実践的で科学的な言語指導技術が身につく講義内容である。日本語教師の仕事を持つ学生もいるというが、これらの講座で学んだことが、すぐに教育現場で役立つことは言うまでもない。

仕事を持つ社会人学生にも 学びやすい環境を整備  

現在、池田さんは仕事は休職して学業に打ち込んでいるが、「社会人入試制度」や平日18時以降と土曜日にも授業を行う「昼夜開講制」を導入しているこちらの研究科には、仕事を持つ学生も通っている。

また、授業が行われる文京キャンパスは東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅から徒歩3分。二足のわらじを履く学生にとって、このアクセスのよさは大きな魅力だろう。

最後に池田さんに今後の目標について尋ねた。

池田 博士前期課程の2年生なので、来春修士号を取得したら、まずは本格的に日本語指導の仕事に就きたいですね。そして、仕事をしながら、博士後期課程に進むことが直近の目標です。また、将来的には、海外で日本語学校を設立したい。その実現のためにも、さらに上のレベルを目指してスキルや知識を磨いていきたいと考えています。

学びたくても、仕事のことや家庭のことなど、色々なことを考えて、勉強することを躊躇している社会人の方は、まずは行動に移してみてはいかがでしょうか?

学ぶことに遅いということも、早いということもありません。学ぼうと思った時こそが、はじめるタイミングです。とにかく動くことで先が拓けていくものではないでしょうか?

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