Atlassian Summit 2017レビュー

変化が速い時代に対応するため
チーム力を強化し良い意思決定をうながすには

「変化のスピードが速く、ダイナミックで予測できない。上司が全て知っている、という時代は終わった」とFarquhar氏。これまでのチームワークは「効率のための最適化」だったが、今後は「中央型の意思決定ではなく、チームをエンパワーし、全員で良い意思決定を行う。未知を受け入れ、実験を促進し、失敗から学ぶ必要がある」と続けた。Atlassianは様々なツールでそれを支援するという。

マネジメントや実践も変える必要がある。「創業以来15年間、チーム作業について研究してきた」というFarquhar氏は、現時点での結論として、チームが最高の成果を出したり、変化に適応したりするための最善の方法は、「オープンであること」と述べる。

具体的には、次の3つのアプローチが必要だという。

  • (1)オープンな方法で働く
  • (2)オープンな考え方をする
  • (3)メンバーがオープンな状態である

「チームがオープンになると、すぐに信頼が生まれ、強いつながりができ、最速で活動できる。情報が自由に流れて正しい情報と文脈が全員に伝わると、クリエイティブなアイディアが解き放たれる」とFarquhar氏は話す。

協働作業を促進する人間味あるコミュニケーションツール

今年のSummitの目玉は、発表されたばかりの「Stride」だろう。以下、発表内容を見てみよう。

Steve Goldsmith氏

Strideはメッセージ、ミーティング、コラボレーションツールの3つの要素を含むツールで、その名の通り(Strideは日本語で”大股歩き””大きな一歩”の意味)新しいAtlassianを担う製品だ。

Strideについて説明したSteve Goldsmith(スティーブ・ゴールドスミス)氏は、「15年の歴史の上に構築した全く新しい製品で、大胆なアプローチでチームコミュニケーションを考えた」と説明する。同社のリアルタイムメッセージ「HipChat」の後継という役割もある。Web、デスクトップ(Windows、Mac、Linux)、モバイル(iOS、Android)など主要プラットフォームをサポートし、「表現豊かで、しっかり効果を生む人間のコミュニケーション」を実現するという。

Strideでは、後述の「Teamwork Platform」のエレメントであるActionsとDecisionにより、メッセージにタグのようなアノテーションをつけられる。例えばActionsが付いたものはTo-Doとしてチーム全体に通知され、完了すると全員に分かるようにルーム上に投稿される。これにより、チャットが単なる“おしゃべりのテキスト表記”に終始せず、意味を持つものとなる。アノテーションが付いた会話は、サイドバーに移動させて見過ごさないようにするといったこともできる。

Actionsが付いたメッセージはTo-Doリストにも自動的に反映される

ビデオ会議はStrideにネイティブに統合されており、1クリックでHD動画で会議がスタートできる。ミーティングIDを共有したりといったビデオ会議につきものの手間はないという。カレンダーから開始することもでき、「Office 365」「Google Calendar」などに対応している。

それだけではない。Strideは「Focus Mode」というユニークな機能も持つ。仕事に集中したいとき、チームメンバーに特定の作業に集中していることを知らせ、通知などをミュートにするというもので、Focus Modeを終了するとその間なにが起こっていたのかサマリー(まとめ)が表示される。集中したいときだけでなく、時差が異なる人がいるチームでも有用な機能だ。実際、Atlassianは5大陸に10のオフィスがあり、在宅ワーカーも多いが、StrideチームはStrideを使いながら開発したとのことだ。

Focus Modeのサマリーの例

Strideが土台とするのが「Teamwork Platform」だ。拡大するAtlassianの各製品を連携させる基盤となるもので、Atlassianのクラウド製品を支えている。Teamwork Platformは以下の3つの柱を持つ。

  • ・人(適切な人を適切な文脈でつなげるために、全ての製品でプロファイルを統合)
  • ・エレメント(チームワーク共通のパターンを定義するもの)
  • ・ホーム(ユーザーが作業に必要な情報を得たり、仕事に集中できる場所)

Teamwork PlatformはAtlassianが数年がかりで構築しているもので、今後も拡充が続く予定だ。

Atlassianがチームワークを変える

Atlassian Summit 2017では他にも、ボードとその上に配置するカードを使って付箋感覚でプロジェクトやタスクを管理したりコラボレーションしたりできるツール「Trello」をはじめ、個別の製品や技術について多数の発表が行われた。

Atlassianのミッションは「チームワークを変える」だ。今後もアナログでは不可能なチームワーク機能が出てくることに期待したい。開発者から企業全体へとターゲットを拡大する同社は、チームワークを得意とする日本企業にとって重要な存在になりそうだ。

Atlassian Japan Forum 2017 開催

場所:⾚坂インターシティコンファレンス 
時間:2017/10/20 (金)  10:30 - 18:30

世界市場を生き残るために重要なデジタルトランスフォーメーションと、ITのケイパビリティを存分に活かすための組織のあり方やワークスタイルについて考察する1日

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