Atlassian Japan Forum 2017 レビュー

Atlassian Japan Forum 2017 レビュー

アトラシアンが明かす強いチームの作り方

情報革命の波があらゆる業界を襲い、それに合わせて企業には新しい発想や改革が求められている。当然、職場や働き方も変わる必要がある。チームコラボレーションツールのアトラシアンが10月、東京都内で開催した「Atlassian Japan Forum 2017」では、働き方改革につながる考え方やツール、実践例が紹介された。

価値観が逆転、「オープン」「貢献」の時代へ

株式会社ゼンアーキテクツ
代表取締役CEO
岡 大勝 氏

「The Information Ageの現実」としてオープニングの特別講演を行ったITアーキテクチャ設計事務所のゼンアーキテクツ代表取締役CEOの岡 大勝 氏はまず、「働き方改革とは、やったほうがいいとかやるべきというものではなく、“やらなければならない”もの」と断言した。

デジタル化は、人々の価値観と行動原則を根本から変えている。例えばこれまでの「独占」「非公開」といった価値観は、競争阻害要因となった。代わって重要になったのは「オープン」「貢献」だ。

ソフトウエアの世界で見てみると、これまでは一部の選ばれた人にしかソースコードが開示されないクローズド(閉鎖)だったが、現在はコードを公開するオープンソースが主流だ。オリジナルの開発者は、自分が作ったものを全世界の人に使ってほしいという想いでソフトウエアを公開し、それを使った開発者は自分の知識やスキルで改善に貢献する。多くの人が関わることで品質が高まるというモデルだ。「ゲームのルールが変わった」と岡氏は指摘する。

新しい価値観に基づく行動原則は、「フラット」「シェア」「信頼」「共に働く」の4つだ。中でも、「共に働く」は知的労働で一番重要だという。「同じ会社、部署の人と本当に一緒に働いているのか? 競争させられていないか?」と会場に問いかけた。

情報世代の価値観は「オープン」「貢献」、それを支える行動原則は「フラット」「シェア」「信頼」「共に働く」だ

GoogleやGEはなぜ強いのか?

では情報世代の働き方とはどうあるべきなのか、岡氏は3つの考え方と企業による実践を紹介した。

考え方の1つめはピーター・ドラッカー氏が提示した「知識労働の生産性向上施策」だ。「今後、全ての労働は知識労働になる」という前提の上で、「ワークハードではなく、ワークスマート。ハードでは生産性は上がらない」と岡氏。ドラッカーは「賢く働く」原則として、必要のない仕事をやめる、仕事に集中する、生産性の意味を考える、共に働く、継続して学習する、他人に教える、の6つを挙げていると紹介した。

2つめは一橋大学名誉教授の野中郁次郎氏、竹内弘高氏の「SECI(知的創造活動)モデル」で、「個人の暗黙知」が一緒に働くことで「共有された暗黙知」になるというものだ。

3つめは、2001年のソフトウエア開発の手法「Agile Manifesto(アジャイルソフトウェア開発宣言)」だ。プロセスやツールより個人との対話、計画に従うより変化への対応などと、それまでのソフトウエア業界の価値観から新しい時代の価値観への転換を示している。

新しい働き方を導入・実践している企業として、岡氏は米国のGoogleとGeneral Electric(GE)を紹介した。

組織が構造改革しなければならない理由は