vol.01 Introduction 今求められている“攻めのIT投資”とは

vol.01 Introduction 今求められている“攻めのIT投資”とは

Writer : ビジネスライター 森川滋之

Data : 2017/08/28

クラウド、IoT、アナリティクスそしてAI――最近のIT媒体を賑わせている技術の進展で、企業のIT投資トレンドが大きく変わりつつある。以前は時間的にもコスト的にも難しかった大量データの高速かつ高度な処理が、ハードウェアとソフトウェアの進歩によって現実的になり、「攻めのIT」が身近になったからだ。

スタートアップ企業が攻めのITに数億円を投資する時代

今「攻めのIT」の波が訪れている。顕著な例を挙げよう。

ネット広告代理店A社(仮名)は、創立間もないベンチャー企業である。彼らはクライアント企業と約束した広告効果が達成されるまでは無償でサービスを提供する。その代わり達成後は、その広告効果の一定割合を上限なしに受け取るというビジネスモデルで事業を拡大しようとしている。

ネットでの広告効果を高い確率で上げようと思ったら、カスタマーエクスペリエンス管理に投資することが定番になりつつある。つまり、大量の顧客行動データを分析して傾向を読み取り、最適な提案をリアルタイムに直接顧客に届ける必要がある。

A社はスタートアップ企業ながら、カスタマーエクスペリエンス管理のために、ハード・ソフト合わせて、数億円単位のIT投資をしている。一方でA社の会計システムはSaaSだという。こちらは数万円の費用だ。

これは極端な例かもしれない。しかし、一般的には「堅い」と考えられている大手製造業が、生き残りを賭けて「攻めのIT投資」に舵を切り始めているのも事実だ。誰もが知っている老舗産業機械メーカーのCIOも大手自動車メーカーの元CIOも、新しいマーケット戦略やビジネスモデルを発見したり、それを遂行したりするための「攻めのIT」投資は必要であり、今後ますます増えていくと述べている。彼らはPoC(概念実証)さえも業務の一環であり、必要経費と考え始めている。

3ヶ月で結果を求められる時代に

ここまで定義せずに使ってきた「攻めのIT」と「守りのIT」という言葉について、念のため確認しておこう。

経済産業省の「攻めのIT活用指針 」によれば、「ITの活用による企業の製品・サービス開発強化やビジネスモデル変革を通じて新たな価値の創出やそれを通じた競争力の強化を目指す」のが「攻めのIT」、「社内の業務効率化・コスト削減を中心と」するのが「守りのIT」だとされている。

このことから「攻めのIT」には、まずスピードが求められることが分かる。「新たな価値の創出」も「競争力の強化」も、のんびりしていたら競合他社に先を越されてしまうからだ。実際、あるアナリティクス専業企業のビジネス・コンサルタントに聞いた話では、「3ヶ月でシステム導入では遅く、同じ期間で何らかのビジネス成果を出さないといけない。そうでなければ次の投資がなくなるか、別のベンダーに取って代わられることになる」のだそうだ。

このような時代だから、システム開発がアジャイルなのもリリースがDevOpsなのも既にあたりまえで、今やコンサルティングにもアジャイル手法が求められる。個別にワークショップを開催し、As IsとTo Beのギャップから課題を洗い出して、求められるシステムを定義するといった「ウォーターフォール型」のコンサルティングは「攻めのIT」には向かない。ユースケースをカスタマイズして、仮説を立ててPoC環境を構築し、速いサイクルで何度も試行錯誤しながら本番移行を果たすのが「攻めのIT」のコンサルティングなのだ。

ここまでは、システムを段階的に広げていく「スモールスタート、クイックウィン」の手法と似ているが、「攻めのIT」ではさらに「クイックスケール」も重要だという。成果が出れば、すぐに拡大していくことが必要だし、あるいは成果が出ないと分かれば、すぐに縮小・撤退して次を始めることも必要になるからだ。

したがってクラウドの活用も必要だし、オンプレミスにおいてもスケーラビリティーを考慮することが常に求められている。

最適性能をスケールできるハードウェアが必要

アナリティクスは「攻めのIT」の中心となる技術である。アナリティクスを語る際には、Hadoop、Presto、MongoDB、Tableau、MotionBoardなどソフトウェアの話になることが多い。もちろんこれらのソフトウェアのおかげで大量データが容易に扱えるようになり、データ分析が直感的、視覚的に行えるようになったことが、現在の「攻めのIT」ブームに繋がっていることは否めない。

しかし、1回の分析に数週間もかかってしまったらどうだろうか。あるいは高度なBIツールが重苦しい動作をしていたらどうだろうか。競争力強化に必要なスピード感どころか、その前に分析システムを使いたいと思う人が激減するに違いない。

さらにアナリティクスへのAI活用が本格化してきたらどうだろうか。十分なハードウェアリソースが必要なるのではないだろうか。

「攻めのIT」実現のためには、高度な基本ソフトやアプリケーションが快適に動作する高性能なハードウェアが必要なのである。

とはいえ現実の業務に不釣り合いなほど高性能であっても意味がなく、コストの無駄遣いとなる。実際のワークロードに応じて適切なリソースを用意できるかどうかが重要だ。その意味で、インテルが提供する「インテル® Xeon® スケーラブル・プラットフォーム」は真っ先に検討したい選択肢の1つと言えるだろう。

これは、インテルが実際に存在する65以上のワークロードや50以上のワークロードを分析して得た市場ニーズを製品開発に反映したもので、前世代製品との比較では、データ分析で最大5倍、HPCで最大8.2倍など「攻めのIT」に関わる処理で飛躍的な性能向上を果たしている。

スケーラブルという観点では、Platinum、Gold、Silver、Bronzeの4つのラインナップを用意、最大28コア/56スレッド/8ソケットから最適な構成を選択できるようになっている。

ハードウェアレベルのセキュリティで危険性を低減

アナリティクスやAI活用に際して忘れてはならないのは、情報セキュリティだ。機微のある個人情報をそのまま分析に利用することはほとんどないかもしれないが、分析によって得たインサイトは営業機密と言うべき重要な情報である。これらが窃取されたり、改ざんされたりしたときに受けるダメージは甚大なものになる。

サーバー側だけの対策では十分ではない。ローカルPCにデータをダウンロードして分析を行うことも多いことから、クライアント側のセキュリティ対策も万全であることが必要だ。そのためにはソフトウェアレベルのセキュリティ対策ももちろん必要だが、ハードウェアレベルでの対策も施しておけば、さらに危険性を低減できる。

たとえばインテル® Authenticate ソリューションでは、ハードウェアレベルで複数のセキュリティ要素を取得、暗号化、照合、格納することを実現している。またインテル® アクティブ・マネジメント・テクノロジー(AMT)を利用して、指紋、Bluetooth、PINによる保護、位置検出などの複数の異なる認証要素を選択できる。さらに最新のインテル® Core™ vPro™ プロセッサー・ファミリー搭載デバイスでは、仮想スマートカードやサード・パーティが提供するその他の認証要素にも対応している。

システムの性能やセキュリティの確保に関して我々は、ソフトウェアに目が行きがちだが、これらの機能を持ったハードウェアを活用することも忘れてはならない。

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