池井戸潤さんが考える中小企業の今と未来~作家 池井戸潤氏

  • Writer : ASAMI NAKAMA
  • Data : 2017/12/4
  • Category : デジタル活用、働き方改革

数多くのエンタメ作品を生み出している作家、池井戸潤氏。数多くの作品が映像化され、2018年には初の映画化も公開されるが、その創作の源泉はどこにあるのだろうか?今回は、中小企業の今と未来について池井戸氏の考えを聞いた。

社外取締役として、多くの中小企業をサポート

銀行員時代に融資を担当していた縁で、大田区にあるレンズメーカーの社外取締役を十数年前から続けている池井戸さん。加えて、現在は中堅・中小企業へのM&Aや財務のコンサルティングを行う会社の社外取締役としても仕事をしている。その関係で、中小企業や町工場などの現場に出向くこともある。

作家 池井戸 潤 氏

「中小企業や町工場で働く人たちは、素朴でおもしろい人が多いという印象があります。特に、地方の工場の人たちと会うと、親戚と話しているようなリラックスした気持ちになりますね」

中小企業で働く人と話していると、「出世」に対する意欲が薄い傾向があることがわかったという池井戸さん。

「それよりも、純粋にモノづくりを楽しむ、もしくは生活のためと割り切って働いている人が多いような気がします。組織が小さいがゆえに風通しがいいことも、大企業と違うと感じます」

銀行員時代から現在に到るまで、数百社近い会社を見てきた池井戸さん。もし池井戸さんが理想の会社を作るとしたら、どんなものになるだろうか?

「実は僕のところのような個人事務所がほぼ理想に近いかも(笑)。バックオフィスを持たず、とにかく固定費は低い。必要最低限の社員全員が利益を生む仕事をしています。電話番もお茶汲みもいません」