リモートワークで「医者がいない村に、医療を届ける。」活動をサポートフルタイムでも、専業主婦でもない第三の選択肢

  • Writer : 株式会社Waris
  • Data : 2018/1/19
  • Category : 女性活用、テレワーク

発展途上国の衣食住や医療を支援する、国際協力NGOやNPO。社会的意義の大きい分野だが、一般企業に比べ、十分な活動資金や人材を確保することは容易ではない。そのため、職員が長時間労働をして活動を支えていることも多い。そんな国際協力の分野で、ITツールやリモートワークを取り入れ、職員の「働きやすさ」を改善しようとする団体が現れた。アフリカ・スーダンの医療支援を行う認定NPO法人、ロシナンテスの例を見てみよう。

フルタイム正社員でも、専業主婦でもない
「第3の働き方」

朝7時。ロシナンテスで広報業務の一部を担う阿野七重さんの一日は、夫と、1歳の息子と共に朝食のテーブルを囲むところから始まる。朝8時、夫が出勤。一般的な共働き家庭なら、ここから慌ただしく子どもを保育園に送り届け、自身も出勤…というところだが、阿野さんは焦らない。

子どもと遊びながら洗濯や掃除などの家事を終わらせた後、11時ごろから、自宅近くの一時保育施設に子どもを預ける。それから3時間は、阿野さんにとって貴重なワークタイムだ。移動にかかるわずかな時間も惜しいので、保育施設のななめ前にあるカフェに入り、迎えの時間ぎりぎりまで集中して仕事をする。その後は子どもと公園で遊んだり、絵本を読んだり。今しかない育児の時間を、ゆったりと楽しんでいる。

阿野さんが一時保育を利用するのは週1~2日。あとは子どもが昼寝をしている時間や、夜寝かしつけた後などの空き時間を利用して、週に5~10時間ほど、ロシナンテスのメールマガジンや広報物の制作を担当している。「限られた時間だからこそ、今は働けることが嬉しく、仕事が楽しいです」と語る阿野さん。以前は、別の国際協力NGOで広報マネージャーをつとめていた。

【阿野さんの1日(一時保育に子どもを預ける日)】
7:00 起床 
 ↓夫、子どもと一緒に朝食
8:00 夫が出勤
 ↓子どもと遊びながら家事

10:00 子どもと一緒に自宅を出る
11:00 子どもを一時保育に預け、近くのカフェで仕事
14:00 子どものお迎え
 ↓公園に行ったり、絵本を読んだりして子どもと遊ぶ
16:30 夕食の支度
17:00 子どもに夕食を食べさせる
18:00 子どもと一緒にお風呂
19:00 子どもの寝かしつけ 
20:00 自分の夕食や家事
22:00 自分の時間(仕事をすることも)

国際協力NGOやNPOは、限られた予算と人員の中で最大限の支援活動を行うため、内部職員の働きやすさに配慮する余裕を持てないことも多い。長時間労働や休日出勤が当たり前、一般の会社員に比べ報酬も少ない状況が慣習になっている。阿野さん自身も、途上国を旅する中で芽生えた「すばらしい文化や伝統があるのに、困難の中にある国々のサポートになる仕事がしたい」という自身の情熱を支えに、ハードワークをこなしていた。だが結婚後、妊娠が分かったとき、育児と国際協力の仕事を両立することは難しいと判断。さらに夫の転職、引っ越しが重なったタイミングで、6年間続けた国際協力分野の仕事をリタイアした。

―国際協力分野に関心を持つきっかけとなったネパールのチベット難民キャンプにて
(阿野さん撮影)

出産後は専業主婦として、子どもとじっくり向き合える幸せを感じつつも、国際協力の仕事に携わりたいという思いを持ち続けていた阿野さん。フルタイム正社員として働くのでも、専業主婦でもない「第3のワークスタイル」を探していたときに見つけたのが、女性プロフェッショナル人材にフリーランスという働き方を提案している株式会社Warisだった。