IoT Business & Tech Forum 2017 Review
インダストリー4.0、エッジコンピューティング…
IoTビジネスで「本当に勝つ」処方箋

「機械学習」と「リアルタイム」
二刀流の分析でIoTを活用する
SAS Institute Japan株式会社
松園 和久氏

円滑なIoT導入のヒントは
成功した先進事例に隠されている
株式会社 日立コンサルティング
中村 雄一氏 馬場 隆夫氏

デジタル化によるビジネス変革で
傍観者にならないためには?
アクセンチュア株式会社
河野 真一郎氏

安全・快適な運行のため
IoTなど最先端技術をフル活用
WILLER EXPRESS JAPAN
平山 幸司氏

IoT決済が可能にする
スマートなキャッシュレス社会
みずほフィナンシャルグループ
大久保 光伸氏

基調講演
WILLER EXPRESS JAPAN
安全・快適な運行のため
IoTなど最先端技術をフル活用
WILLER EXPRESS JAPAN
代表取締役
平山 幸司氏

 全国の拠点で高速バス事業を展開するWILLER EXPRESS JAPANでは、安全・快適な運行を目的として最先端技術を積極活用している。

 その1つがデジタルタコグラフにドライブレコーダーを組み込んだ富士通製のネットワーク型車載ステーションと、運転者用の眠気検知機器を組み合わせたシステム。バス内で発生したイベントを収集してクラウドで一括管理し、営業所でもイベント情報をリアルタイムで把握できるようにした。

 眠気検知機器には富士通のウエアラブルセンサー「FEELythm」を採用。収集したデータをもとに個人の特性を機械学習し、眠気が襲うパターンの精度を高めて眠気の予兆を検知することに成功。検知した場合、振動で運転者に注意を促す仕組みだ。これにより、走行中の車両損傷事故が前年比74%減を達成。同社代表取締役の平山幸司氏は「運行業界では非常に画期的なシステム。“世界に先駆けて先進的なことに取り組む”ことを合言葉に推進しました」と語り、現在は蓄積したデータの詳細な分析に着手している。

ドライバーに健康は不可欠活動量計で
生体データを把握

 もう1つ、IoTを用いた大きな注力ポイントが健康経営の推進だ。健康診断の結果、全乗務員の64%に生活習慣病のリスクが認められた事実から「職業ドライバーにとって健康は不可欠。脳や心臓などの突発的な症状を防ぐためには、根本的に健康になるべきとの結論に至りました」(平山氏)という。今後は健康診断と保健指導に加えて活動量計の装着を義務づけ、日常的にバイタルデータを収集して分析に生かす。そして平山氏は「営業所をラボ化し、最先端の健康マネジメントを実践したい」と締めくくった。

ページトップへ戻る



特別講演
みずほフィナンシャルグループ 
IoT決済が可能にする
スマートなキャッシュレス社会
みずほフィナンシャルグループ 
デジタルイノベーション部 シニアデジタルストラテジスト 兼 Blue Lab CTO
大久保 光伸氏

 みずほフィナンシャルグループからは、デジタル戦略を担当する大久保光伸氏が登壇。「我々はお客様に安心・安全な金融サービスを担保しつつ、デジタルイノベーションで新しいビジネスを創出していきます」と切り出した。

 その言葉通り、同グループは非常に意欲的にデジタル改革を進めている。丸紅、損保ジャパン日本興亜と連携した実貿易取引のブロックチェーン活用実験、みずほ銀行とソフトバンクが協業した日本初スコアレンディングサービスのJ.Score、宿泊シェアリングサービスAirBnBとの提携など“攻めの姿勢”が目立つ。

 FinTechと呼ばれるこれら新時代の金融ITの中で、同グループはIoT決済に大きな期待を賭ける。大久保氏は「銀行のAPIとIoTを掛け合わせることで、クロスインダストリーのビジネスが展開できるようになってきました」と語り、キャッシュレス社会の実現に向けての多面的な取り組みを明かした。

IoT通信ベンチャーと協業しプラットフォームを構築

 具体的に進んでいる研究開発が、IoT通信ベンチャーのソラコムと組んだIoT決済プラットフォームの構築だ。AIスピーカーなどのスマート家電、スマートホーム、ウエアラブルデバイス、コネクテッドカーなどが窓口となり、“生活の中で無意識のうちに金融行動がつながる世界”の実現を目指している。

 大久保氏は「こうしたテクノロジーが発展すれば、IoT決済で取得した情報がどんどん線でつながっていき、キャッシュレス化が加速していくでしょう」と予測する。その上で、これからも総合金融コンサルタント事業として、的確なコンサルティングサービスの充実を図っていきたいと結んだ。

ページトップへ戻る