中小ビルTOPICS

ストレスを解消するオフィス緑化
「緑視率」基に効果を見える化したサービスも

2018/05/30
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働く環境を改善する、“機能”する緑化

COMORE BIZのサービスには、「緑視率とストレスの軽減度は比例する」という考え方がある。パソナ・パナソニック ビジネスによると、2013年8月、日本建築学会で豊橋技術科学大学の松本博名誉教授が、緑視率が増えることで心理的リラックス効果が高まるという研究結果を発表した。ただ、ストレス軽減に最適な緑視率は10〜15%で、それよりも増えすぎるとコストパフォーマンスが低下するという。

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COMORE BIZでは、こうした「エビデンス」を基に、緑視率10〜15%でオフィスを緑化する。さらに植物によってストレス軽減作用にも違いがあることから、配置する植物の品種や場所、数量を最適化する仕組みを開発している。機能性や快適性を踏まえて、植物の品種のコーディネートを考える。また、さまざまな形状のオリジナルプランターを用意して、幅広いレイアウトに対応するなど「デザイン化」を進めた。

一方で、緑化の効果を「見える化」するために、従業員のストレス状況の推移をグラフ化するなどして、管理者や従業員にレポートするサービスも提供する。バイタルセンシング(生体情報の取得)によって、効果測定する仕組みもあるという。こうしたレポートを参考にしながら、管理者や従業員自身のストレス対策をより効果的にするとともに、植物の配置も見直していくことになる。

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人の視界の広さを再現したカメラでオフィスを撮影し、どのデスクからも10〜15%の緑視率が得られるように調整している

「サービスの導入費用の目安は、一般的な内装施工相場の2割増し程度でしょうか。10人のデスクが集まったところにボックス型プランターを導入すると、初期費はその部分で70万〜80万円前後になる見通しです。維持費は、月2回の植物メンテナンスが月額3万円からとなります。いずれも要望に応じて、さらに手軽なプランも用意できます」(岩月氏)

「海外のオフィスでは緑化による労働環境改善がかなり進んでいます。例えば、ドイツに住む私の知人は、『緑がない場所に人が集まるわけがない』とまで言っていました。離職者を生み出さないための方法としても、海外ではオフィス緑化が常識になっています。日本でもこうした動きが強まってくると思います」(岩月氏)。

今年4月には、JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントの空間音響デザインソリューション「KooNe」(クーネ) と協業し、コミュニケーションの活性化やリラックスを促進する音を流すサービスも開始した。アロマ(香り)に関する専門事業者とも連携しており、GREEN(緑)、SOUND(音)、AROMA(香り)の観点からオフィスを最適化する試みを始める。

日本でオフィス緑化の導入企業が増えるにつれ、その重要性が見直され、新しい風潮としてさらに広がっていくだろう。COMORE BIZはテナント向けのサービスだが、オーナーにとっても無関係ではない。ビルのエントランスやエレベーターホールなどの共有スペースを緑化して、オフィスビルとして差別化を図る動きが出てくる可能性がある。コモレビズでは、緑化を検討するオーナーに対してもサービスを提供できる。


文:木内渉太郎、写真・資料提供:パソナ・パナソニック ビジネスサービス

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