世の中を健康にするために   「食」を通じてできること——

Interview エームサービス株式会社 代表取締役社長 山村俊夫氏

健康維持のためには、きちんとした食事を摂ることが必要不可欠なのは言うまでもない。故に「健康経営」への注目が高まるにつれ、当然のように社員食堂へのニーズが健康志向にシフトしている。そのようなニーズに応えるサービスが高い評価を得ているのが、給食事業を中心に優れた品質のサービスを提供するエームサービスだ。ここでは同社代表取締役社長の山村俊夫氏に「健康経営」実現のための支援と想い、そして"「食」から日本の未来を支える"ことを標榜する様々な取組みについて、話を聞いた。

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ランチによる取組みで食習慣の改善、
生活習慣病予防の効果があることを実証

現在、社員食堂や学校、医療機関など、全国約3,800カ所において、1日約120万食を提供するエームサービス。1976年の設立以来、給食事業を中心に成長を続けてきた同社の山村俊夫社長は、給食事業に対するニーズの変化について次のように語る。

給食事業に対するニーズの変化について

医療費の高騰、 生産労働人口の減少などの社会課題を受け、 健康視点から従業員を大切にする 環境づくりへのお問い合わせが増えています

山村社長は「まず考えられるのが、少子高齢化による医療費の増大という課題の解決策——病気にならないためにはどうすればよいのかということです。そのためにできる『食』の役割は大きいと考えられます。もう1つは、生産労働人口が減少していく中で、企業側は従業員を大切にする環境を作っていく必要があります。その対応の1つとして従業員の健康に寄与する食堂作りが求められているのです」と指摘する。

まさに企業間で「健康経営」への関心が高まっていることを示唆するコメントだが、エームサービス自身は「健康経営」への取組みを、事業においてどう位置付けているのだろうか?

「まず1つは社内の『健康経営』を当然考えています。当社はサービス業ですから、お客様に安全・安心でより良いサービスを提供するために、サービス提供者である従業員自身の体調管理は特に大切な要素ですから」と山村社長。

具体的には、全従業員が出勤時に自身の健康状態をチェックすると共に、スタッフ間や上司による健康確認を日々の業務フローに組み込んでいるという。さらに、現在、従業員の働く環境の整備と改善に力を入れており、出産・育児や介護といったライフイベントに応じて柔軟に働けるような制度設計をすすめ、メンタルヘルスも視野に入れた職場作りに努めている。

また、社外への取組みに対しては「私どもは、社員食堂の運営などをお任せいただいている企業の『健康経営』に"食"分野からお役に立つことが可能です。社員食堂は、利用者の皆さまにとって、比較的高い頻度で喫食される施設であることから、食べることによる身体への効果も表れやすいと考えられます」と山村社長は説明し、

昼食改善の波及効果について

一日三食のうち、 まずはランチから改善をはじめることで、 食習慣の変化、 体調の変化が期待できることが、 これまでの検証結果からも分かってきました

と社員食堂における昼食の重要性について強調する。

その言葉の裏付けになっているのが、同社が展開する「Care 4 you®(ケア・フォーユー)」で得られたエビデンスだ。これはメタボリックシンドローム及びその予備群の人を対象としたもの。動脈硬化性疾患予防ガイドライン等に示される栄養基準に基づき、エネルギーを調整し、低コレステロール、高食物繊維で主食、主菜、副菜が揃ったバランスのよいセットメニューを社員食堂で提供するサービスだ。昼食だけでも、毎日続ければ、食意識や行動を変容させ、食習慣の改善に寄与し、メタボリックシンドローム/生活習慣病の予防及び改善につなげることができるというが、効果検証がしっかりとなされているのが大きな特徴で、「Care4you®」の前身である「『メタボリCare』の推進」は、学会での発表や、2013年 厚生労働省Smart Life Project「健康寿命をのばそう!アワード」での業界初の優良賞受賞、また論文掲載などもされている。

「2005年に取組みがスタートしてから丸10年。地道に積み重ねてきたエビデンスが裏付けるこのパッケージを自信を持っておすすめしたい」と山村社長はその効果と根拠に胸を張る。