CHANGEMAKER #02 株式会社気仙沼ニッティング代表取締役社長 御手洗瑞子

御手洗瑞子写真

CHANGEMAKER #02

どこに行っても
丸腰で役に立つ人であれたらいいな、
と思っています。

株式会社気仙沼ニッティング代表取締役社長

御手洗瑞子

MITARAI tamako

2015. 10 .13 公開

interview : SAKIYA miho 
photo : KIM yongduck

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マッキンゼーのコンサルタントから、ブータン王国の首相フェローに。2012年からは東日本大震災に見舞われた宮城県気仙沼市で、手編みのニットを製造販売する「気仙沼ニッティング」をゼロから立ち上げた御手洗瑞子さん。彼女は、新しい場所で新しい変化を起こし続ける、いわば「シリアル・チェンジメーカー」。まったくアウェイの土地に、ぽんっとひとりで入り、産業を興していく。そんな御手洗流「チェンジメイキング」とは──。

何も持たずとも、身一つで役に立つ人間でいたい

── 御手洗さんが、東日本大震災から1年後に気仙沼で立ち上げ、その翌年2013年に法人化した「気仙沼ニッティング」という会社について教えてください。

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気仙沼にある店舗「メモリーズ」は、海を見下ろす丘の上に建つ。青い壁が目印だ。営業は毎週土曜日と日曜日。

気仙沼を拠点に、高品質で一生ものになる手編みのカーディガンやセーターを製造販売する会社です。30人以上いる「編み手」さんは気仙沼で暮らす女性たち。
気仙沼ニッティングでセーターを買うって、アパレル商品をひとつ手に入れるだけじゃなく、そのセーターを編んだ編み手さんとのつながりができる──、そう思っていただけるとすごくうれしいですね。おおげさにいうと、気仙沼に遠い親戚ができるような。
セーターを着るたびに、編み手の方をちょっと思い出したり、まだ見ぬ気仙沼のことを想像したり─── そんな思いまでを練り込んだ商品を創り続けることで、気仙沼発の世界的ブランドに育てたいと思っています。

手編みのニットの会社が成り立つのかどうか、最初は確信が持てませんでした。
とにかく妥協せずに高品質のニットを編み手の人たちと一緒にお届けしよう。
規模は小さいながらも初年度から黒字を出すことができ、2014年にオープンした店舗「メモリーズ」には全国からお客様がいらっしゃるようになりました。
「メモリーズ」って、山の上の小道の先にあるんです。すごく見つけにくい場所にひっそりと。
そんな隠れ家みたいな場所を目指して、飛行機や新幹線を乗り継ぎ、気仙沼に来てくださる人がいる。
うれしい手応えです。
ちっちゃな会社ながら、ようやくビジネスのスタートラインに立てたな、と思っています。

── 気仙沼の場合は、どうして「編み物」だったのでしょうか。

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東日本大震災後、気仙沼の海に近い地域は地盤沈下して水びたしになっていました。
盛土して土地の整備を終えるまで、建物や設備をつくることができない。
できることが、とても限られていたんです。
でも編み物なら、糸と編み針さえあればどこでも始められる。
そしてそれは、新しい産業となり得る可能性を秘めている。
成功するかはわからなかったけれど、
編み物の会社は、少なくとも今すぐトライできることだと思いました。

── 御手洗さんが、ブータンにしろ、気仙沼にしろ、それまで縁のなかった新しい土地に、何も持たずに飛び込んでいけるのはなぜですか?

そうですねぇ。
どこに行っても丸腰で役に立つ人であれたらいいな、とは思っています。
学生の頃から、漠然とそういうイメージを持っていたんですね。
丸腰でその土地に入っていって、その地域の人と仲良くなって、巻き込んで、いい方向にものごとを新しく動かしていける人。そうありたいなあ、とずっと。
ブータンも、気仙沼も、行くことになったのは「たまたま」なんです。
ブータンはマッキンゼーで働いているときに、たまたま「ブータンで産業育成を担う人を募集している。興味ない?」と声をかけてもらったんです。
もともと国際協力に興味があったので、「行きたいです!」と即答し、幸運なことに採用していただくことになりました。

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気仙沼は、震災後にブータンから戻って、東北の復興支援の仕事をしているときに、たまたま「編み物の会社、やらない?」と誘われたのがきっかけです。お声がけくださったのは、いちどブータンに遊びにきてくださった、「ほぼ日刊イトイ新聞」を主宰している糸井重里さん。
ちょうど、東北の被災した地域に新たに産業を生むような仕事をしたい、と思っていたのですが、糸井さんからの提案に、少し逡巡しました。
会社をゼロから創るとなると、従業員をはじめとしてたくさんの人を巻き込むことになる。
プロジェクトが失敗すれば、震災でつらい思いをした皆さんを、さらにがっかりさせることになります。
編み物の会社をやって、ちゃんと経営していかれるだろうか、と。
でも、このときも割り切っちゃった。
今は、うまくいくかいかないかを考えている場合じゃないな。
やれることをとにかくやる時期なんだ。
腹をくくって、社長を引き受けることにしました。

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CLÉ DE CARTIER ─ SIMPLE IS AN ART ─

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カルティエの4つめとなる定番コレクション

CLÉ DE CARTIER写真

左)クレ ドゥ カルティエ ウォッチ WG (アリゲータストラップ) 40mm ¥2,484,000
右)クレ ドゥ カルティエ ウォッチ WG (アリゲータストラップ) 31mm ¥3,380,400

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カルティエの4つめとなる定番コレクション

カルティエは、いつの時代も創造性に富んだ、革新的なタイムピースを生み出してきた。20世紀初頭、ブラジル人飛行家アルベルト・サントス=デュモンのために製作されたモデルをオリジンとするスクエアケースのサントス。1917年、戦車からのインスピレーションで誕生したレクタンギュラーケースのタンク。2007年、風船のような軽やかなラウンドケースの新機軸を打ち出したバロン ブルー ドゥ カルティエ。

いずれも登場した当時は、パイオニア精神にあふれる斬新さで人々の驚きを誘ったものだが、デザインに潜む普遍性によって、時代をリードしながら、メゾンを象徴するアイコンというべきポジションを獲得していった。

「CLÉ DE CARTIER」は、こうしたタイムピースに列せられる、4番目のアイコニックなコレクションである。特定の型にはまらない、かつてないフォルムを模索すると同時に、シンプルさ、普遍性、本質的な美、そしてカルティエらしさとは何か、が追求された。その結果が、「CLÉ DE CARTIER」に結実している。そしてまた、男性と女性に向けてのモデル展開があるのも魅力の一つであろう。

CLÉ DE CARTIER クレ ドゥ カルティエ

─ Cartier - カルティエ オフィシャルサイト ─